働くや大つごもりのトラクター
一年の最後の日で、十二月末日のことをいう。
大晦日(おおつごもり)、大三十日(おおみそか)、大年ともいう。
晦日とは月の末日のこと。
十二月末日は一年の終わりであるため、大の字を添えて大晦日という。
散歩をしていると、大晦日にも拘わらず、畑ではトラクターが働いていた。
大年の畑に散策怠らず
働くや大つごもりのトラクター
一年の最後の日で、十二月末日のことをいう。
大晦日(おおつごもり)、大三十日(おおみそか)、大年ともいう。
晦日とは月の末日のこと。
十二月末日は一年の終わりであるため、大の字を添えて大晦日という。
散歩をしていると、大晦日にも拘わらず、畑ではトラクターが働いていた。
大年の畑に散策怠らず
冬草を踏んで小鷺を立たせけり
冬になっても青さを残して枯れ残っている草の総称。
本来は枯草も含めて冬草のはずであるが、俳句では枯れた草は「枯草」「名の草枯る」などの別の季語として扱い、「冬草」「冬の草」の場合は、青草を詠むようになった。
「冬青草」という呼び方があるのも、同じ美意識によるものである。
冬草を踏んで川べりに近づこうとしたところ、陰に隠れていた小鷺が驚いたのか飛び立って行った。
木に凭れ座りたしとも冬の草
底までも日差し遍し冬の川
冬の寒々として水嵩の減った川のことをいう。
太平洋側では冬に雨量が少ないため、川の流れが細くなる。
枯れた草木の間を流れる川は、荒涼たる冬を感じさせる。
水嵩の減った冬の川には、水底まで日差しが遍く差していた。
冬川にむき出しの石渡れさう
人の世も森も照らせり冬の月
冬の青白く寒々と照る月をいう。
冬の月は他の季節の月に比べて小さく引き締まって見える。
寒さの中に見上げる月は、一層凄絶な美しさである。
冬の月が寒々と輝いていた。
月は人の世も照らし、森も照らしていた。
ボルックスを今宵は連れて冬の月
水仙に傾きし日や川堤
ヒガンバナ科の多年草。
地中海沿岸原産。
関東以西の海岸近くに自生するが、観賞用に栽培され、切り花としても好まれる。
葉の間から花茎が伸び、その先に芳香のある数個の花を横向きにつける。
白や黄色の花の中心に筒状の副花冠がある。
園芸種に八重咲きや純白のものもある。
全草有毒。
福井県の越前岬や静岡県の爪木崎は群生地として有名。
川堤を歩いていると、水仙が咲いていた。
傾いた日が水仙に差していた。
今は亡きひとの面影水仙花