びつしりと青木の花や日の回り
ミズキ科の常緑低木。
山野の林内に自生するが、庭木として利用されることも多い。
四月頃、小さい赤褐色の四弁花を枝先に集まってつける。
花は地味で目立たないが、冬に棗形の美しい赤い実が生る。
雑木林の隅に、びっしりと青木の花が咲いていた。
午後になって、日差しが回ってきた。
青木咲く来し方多き人の恩
びつしりと青木の花や日の回り
ミズキ科の常緑低木。
山野の林内に自生するが、庭木として利用されることも多い。
四月頃、小さい赤褐色の四弁花を枝先に集まってつける。
花は地味で目立たないが、冬に棗形の美しい赤い実が生る。
雑木林の隅に、びっしりと青木の花が咲いていた。
午後になって、日差しが回ってきた。
青木咲く来し方多き人の恩
藤垂れて京上京(かみぎやう)の蕎麦処
マメ科フジ属の落葉蔓性植物。
山野で他の木に巻きついて自生する。
野田藤系と山藤系に大別される。
野田藤は茎が右巻き。
晩春から初夏にかけ、枝の先に数十センチから一メートル以上に及ぶ長い総状花序をつけて下垂する。
山藤は本州西部、南日本に分布。
山林中に自生し、茎は左巻き、花は野田藤より大きく花序は短い。
京都の上京区に蕎麦処がある。
その店の脇に藤房が垂れていた。
山藤の風に大揺れしてゐたり
ゴールデン・ウィーク歩くほかはなし
四月末から五月上旬にかけての祝休日の多い期間をいう。
四月二十九日昭和の日、五月三日憲法記念日、五月四日みどりの日、五月五日こどもの日などの祝日に、週休二日制の土日、振替休日などが加わると、約一週間以上の休日が続くゴールデン・ウィークとなる。
晩春、初夏の好季節でもあり、国内、海外に旅行をする人も多い。
「黄金週間」ともいう。
ゴールデン・ウィークとなった。
人々はキャンプをしたり、川で遊んだりしているが、こちらは何の予定もなく、いつもと同じようにただ歩くだけである。
犬と瀬に入りたし黄金週間を
苧環や山の空気を吸ひたくて
キンポウゲ科の多年草。
高山帯に自生する深山苧環を母種とする園芸植物。
晩春に青紫の花をうつむきかげんにつける。
園芸用に多く栽培されているのは西洋苧環。
花の姿が紡ぎ糸を巻く苧環の形に似ているところからこの名がある。
散歩をしていると、ある農家の塀の上に日本原産の深山苧環が咲いていた。
その花を見ると、山の空気を吸いたくなってきた。
をだまきの花や二人の立ち話
水戸藩邸跡の近しや花水木
ミズキ科の落葉小高木。
北アメリカ原産。
花が同属のヤマボウシに似るので、アメリカ山法師ともいう。
四月頃、葉の出る前に沢山の花をつける。
白と紅があり、四枚の花びらの先に切り込みがある。
街路樹や庭木として植えられる。
京都市上京区に水戸藩邸跡がある。
その近くに花水木が咲いていた。
川沿ひを歩けば楽し花水木