菜園に働くひとや秋桜
キク科の一年草。
メキシコ原産。
ヨーロッパで品種改良され、日本には明治時代に渡来した。
初秋から晩秋にかけて、枝先に頭状花をつける。
花色は、白、淡紅、深紅色などがある。
別名「秋桜」。
道端にコスモスが咲いていた。
その後ろの菜園には人が働いていた。
コスモスに似合ふ夕風立ちにけり
菜園に働くひとや秋桜
キク科の一年草。
メキシコ原産。
ヨーロッパで品種改良され、日本には明治時代に渡来した。
初秋から晩秋にかけて、枝先に頭状花をつける。
花色は、白、淡紅、深紅色などがある。
別名「秋桜」。
道端にコスモスが咲いていた。
その後ろの菜園には人が働いていた。
コスモスに似合ふ夕風立ちにけり
雑木山映す鏡や秋の池
湖や沼は大きな自然を感じるのに対し、庭園にある池や農業用のため池など、身近にあるのが池である。
池は秋になると次第に冷え冷えと澄んでくる。
水面に遊ぶ水鳥や鯉や亀、また水面に映る紅葉など秋らしい趣がある。
澄んで風もない秋の池があった。
池は雑木山を映す鏡となっていた。
秋の池寺の楓をあるがまま
ざばざばと風に揺れけり破芭蕉
秋になり、風や雨で葉が裂け、敗れた芭蕉をいう。
芭蕉の大きな葉は、風雨に遭うと破れやすい。
やがて破れ尽くすと、大きな葉であるだけにその姿は痛ましい。
だが、そこに侘びた風情がある。
破芭蕉があった。
風が吹くとざばざばと音を立てて揺れた。
破芭蕉いつも見上げて通りけり
ひつそりと生きてきにけり椿の実
椿はツバキ科の常緑高木の総称。
椿の実は夏頃から艶やかになり、秋、紅色から褐色に変じる。
熟すると裂け、中から暗褐色の堅い種子が三~四個出る。
種子を搾ると椿油が採れ、食用、整髪用などに用いられる。
垣根に椿の実が葉に隠れるようにして生っていた。
思えば自分もこの実のように、ひっそりと生きてきたなあと思った。
椿の実裂けて鴉の鳴きにけり
秋晴やゆつくり渡る聖橋
湯島聖堂
秋の空が澄んで高々と晴れ渡ることをいう。
近代になって生まれた季語である。
鬼犾頭(きぎんとう)
「秋日和」は俳諧の時代から使用されている季語。
「秋晴」と同義だが、こちらは眩しい日差しの中、穏やかに過ぎゆく一日を感じさせる。
神田明神
しかし、移動性高気圧のもたらす秋晴は長くは続かない。
続くようになるのは晩秋からで、からっと晴れて透明な青空が広がる。
地下鉄丸ノ内線
秋晴となった聖橋を渡った。
地下鉄の赤い電車やビルの上の青空を見上げるなどして、ゆっくりと歩いて行った。
貯水池へ草地歩けり秋日和