俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

四月尽

2020-04-30 | 俳句・春・時候




湖の堤歩きて四月尽




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四月の最後の日をいう。







また四月が終わることをも意味する。







陽暦では四月が春の最終月なので、春行くの感慨がある。







陰暦では「三月尽」に春行く思いが深かったが、

今では「四月尽」の方に惜春の思いがある。







広々とした湖の堤体を歩いた。

四月も終りの日がよく晴れて、気持ちのよい日であった。






四月尽く山道少し歩きゐて




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ヴィオラ

2020-04-29 | 俳句・春・植物




熟年も若きも歩くヴィオラかな




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スミレ科ヴィオラ属の一年草。







園芸的には小輪多花性の品種群をいうのが慣例と

なっている。







大輪のパンジーに比べて分枝、花数も多く、開花期が長い。







年配者も若者も公園に来て歩いている。

日を受けたヴィオラがその様子を見守るように咲いていた。






ヴィオラ咲く命てふことつくづくと




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踏青

2020-04-28 | 俳句・春・人事




青き踏む池へ大股保ちつつ




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春の青々とした草の上を歩くことをいう。







旧暦三月三日に野辺に出て、青い草の上を歩き、

宴を催した中国の習俗が伝わったもの。







今ではその日に限らず、春の野山の青草を踏んで遊ぶ。







足でじかに踏む実感が基礎になって、春になった喜びを

身体で満喫するところがこの季語の本意といってよい。







草が青々と萌え出ていた。

池に向かってその上を大股で歩いて行った。






踏青やウイルス逃れ日を浴びに




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夕燕

2020-04-27 | 俳句・春・動物




両岸を人歩きをり夕燕




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夕方に飛び交っている燕をいう。







燕は夕方に飛ぶ虫を捕食するためによく飛び交っている。







川の上をすれすれに飛んだかと思うと、高く舞い

上がったりしているのをよく見かける。







夕方に二羽が飛び交っている姿は晩春らしい趣がある。







川の両岸の堤を歩く人が多く見られた。

その人々の上を夕燕が舞っていた。






スニーカーを履き古したり夕燕




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小粉団の花

2020-04-26 | 俳句・春・植物




こでまりやボール蹴る子ら輪になつて




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バラ科の落葉低木。







中国原産。







四月頃、白色五弁花の小花を手毬状につける。







花のついた状態が小さい毬のように見えるところから

この名がついた。







サッカーができるところがない子供たちが、公園で

輪になってボールを蹴り合っていた。

その様子が小粉団の花の向こうに見られた。






小でまりの花や気遣ふ手紙きて




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