俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒月

2018-01-31 | 俳句・冬・天文




寒月の皆既月食湯上りに



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



寒々と冴えた月をいう。







今回の寒満月は約3年10か月ぶりに皆既月食となった。







特に今回は「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」と言われ、

35年ぶりに観測された。







予報に反し、夜もよく晴れ、珍しい皆既月食が見られた。







風呂から上がると、寒満月が丁度皆既月食になろうとして

いるところだった。

かすかに残っていた明るい部分が消えると、月は赤銅色と

なった。






寒月の月食赤み帯びにけり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

枯草

2018-01-30 | 俳句・冬・植物




日遍き枯草に寝てしまひたし



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



冬が深まり、野山や庭などの枯れた草々をいう。

茂っていた草が枯れ果てた様子は、いかにも寒々として侘

しい。







日差しがたっぷりと当たった枯草があった。

それを見ていると、その上に寝てしまいたいと思った。






草枯れて水嵩のなき中洲かな



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬木

2018-01-29 | 俳句・冬・植物




屈託のあれば冬木に倚りにけり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



落葉樹、常緑樹を問わず冬の時季の一切の木々を総称するが、

どちらかというと落葉した裸木の方がふさわしいように感じ

られる。







普通、一本あるいは数本を指す。







立ち並んだ冬木の群れをいう「冬木立」よりも本数が少ない。







「冬木道」「冬木原」などは「冬木立」に近い情景が想像され

る。







屈託があると大木の冬木にもたれてみたくなり、倚りかかっ

てみた。






根本より暮れてきたりし冬木かな



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

枯蘆(2)

2018-01-28 | 俳句・冬・植物




枯蘆の襖の長し池の縁



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



西行の歌に《津の国の難波の春は夢なれや蘆のかれ葉に

風わたる也》がある。







上島鬼貫はこの歌を踏まえて《枯蘆や難波入江のささら波》

と詠んだ。







古来の伝統を持つ季語といえる。







枯蘆が襖のようにびっしりと長く並んでいた。

そんな池の縁であった。






枯蘆の夕日色してきたりけり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水鳥

2018-01-27 | 俳句・冬・動物




水鳥の水尾鋭角に曳いてをり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



鴨、鳰、雁、白鳥、百合鷗、鴛鴦など、冬に水上にいる鳥を

総称していう。







時にはいつもいる家鴨や軽鳧も含まれる。







水鳥が冬季とされるのは、海や川や湖沼で、冬に一番多く

見られるからである。







夏の鳥である白鷺も冬に見れば水鳥に含まれる。







水鳥が池を真っ直ぐ進んでいた。

鋭角な水尾を曳きながら。






夕映えの水鳥姿映しけり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする