青麦の一直線を愛すなり
麦はイネ科の一、二年草。
穂の出る前の葉や茎が青々としている麦のことをいう。
秋蒔きで発芽し、厳しい寒さに耐えて冬を越した麦は、春に勢いよく若葉を成長させる。
畑は緑一色で覆いつくされるが、その明るい彩りは命の萌え出る春を強く印象づける。
青麦の畑があった。
一直線に続く青麦は気持ちよく、好きである。
むさしのの雑木抜くれば麦青む
青麦の一直線を愛すなり
麦はイネ科の一、二年草。
穂の出る前の葉や茎が青々としている麦のことをいう。
秋蒔きで発芽し、厳しい寒さに耐えて冬を越した麦は、春に勢いよく若葉を成長させる。
畑は緑一色で覆いつくされるが、その明るい彩りは命の萌え出る春を強く印象づける。
青麦の畑があった。
一直線に続く青麦は気持ちよく、好きである。
むさしのの雑木抜くれば麦青む
菠薐草覆ひ外せば緑濃し
アカザ科の一・二年草。
コーカサス原産。
菠薐とはペルシャの意味。
根元の赤い在来種は江戸時代に渡来し、丸葉で根の白い西洋種は明治時代に渡来した。
現在は両者の雑種、改良種が多い。
菠薐草の麻婆春雨
葉はビタミンCや鉄分を含み、お浸し、和え物、煮物などに広く使われる。
畑の菠薐草に白い覆いがなされていたのが外されていた。
緑が濃かった。
菠薐草の白和え
肴とす菠薐草の白和へを
聴きとめぬ犬ふぐりてふ女声
ゴマノハグサ科の越年草。
普通、ヨーロッパ原産の帰化植物であるオオイヌノフグリをさす。
早春、道端や野原に這うように広がって群生し、瑠璃色の花をつける。
果実の形が犬の睾丸に似ているところからこの名がある。
日のよく当たる丘を歩いていると、「犬ふぐりが咲いている」という女性の声がした。
そちらの方へ行ってみると、果たして犬ふぐりが群生していた。
屈めるも犬のふぐりを踏むまいぞ
盆梅に午後の日差しの回りきぬ
梅を盆栽仕立てに作ったものをいう。
鑑賞用に作るため、正面から見て形のよいように工夫されている。
江戸時代から始まったもので、大きさや花の色などは様々。
盆梅だけの展示会や品評会などもある。
盆梅が一列に展示されていた。
午前中は欅の陰になっていたが、午後になって日が回り、盆梅に遍く差していた。
盆梅の老木に花多かりき
月影
白梅や丘より青き山並を
甲州最小
バラ科サクラ属ウメ亜属の落葉小高木。
中国原産。
日本には、古代、漢方薬(烏梅(うばい))として伝来した。
雪月花
早春、香り高い白色の五弁花をつける。
花は桜よりやや小ぶりで、八重もある。
梅といえば白梅をさす。
玉牡丹
白梅は清楚な気品があり、桜とともに古くから日本人に愛されてきた花である。
一重緑萼
丘に白梅が咲いていた。
そこからは青い山並みが望まれた。
新茶青
一休の禅機の話梅真白