俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

人日

2025-01-07 | 俳句・新年・時候

 

 

人日の散策雨に降られけり

 

 

 

 

 

 

一月七日のことをいう。

 

 

 

 

 

 

中国前漢時代に、七日は人を占い、人を尊ぶ日と定められた。

人勝節などともいう。

 

 

 

 

 

 

この日、宮中では邪気を払うという白馬節会(あおうまのせちえ)が行われ、七種粥を食べて祝った。

 

 

 

 

 

 

人日の今日、散策に出たが、雨雲がやってきて雨に降られてしまった。

 

 

 

 

 

人日の雨の上がれば青空に

 

 

 

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冬晴

2024-11-12 | 俳句・新年・時候

 

 

冬晴や聞えてきたる鳶の笛

 

 

 

 

 

 

冬の晴天のことをいう。

 

 

 

 

 

 

寒い日が続いたあとに、青空が広がり、穏やかな暖かい日がやってくる。

 

 

 

 

 

 

「冬日和」は、穏やかに晴れ渡った冬の日和をさす。

 

 

 

 

 

 

久しぶりに武蔵丘陵森林公園を歩いた。

冬晴のなか、どこからともなく鳶の鳴く声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

鵜が羽を広げてゐたり冬日和

 

 

 

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秋の川

2024-09-30 | 俳句・新年・時候

 

 

さやかなる音聴きに来ぬ秋の川

 

 

 

 

 

 

秋に冷ややかに澄んだ水が流れていく川をいう。

 

 

 

 

 

 

晴れた日には秋の日差しが水底まで届き、魚影や落葉の影をくっきりと見せる。

 

 

 

 

 

 

渓谷ではひんやりとした水が急ぐなど、いずれも秋らしい風景である。

 

 

 

 

 

 

秋の川にやってきた。

澄んだ川の音を聴くためである。

 

 

 

 

 

秋川の橋の眺めを好みけり

 

 

 

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初秋

2024-08-12 | 俳句・新年・時候

 

 

初秋や川に子供の入りゐて

 

 

 

 

 

 

秋の初めで、立秋を過ぎた陽暦の八月にあたる。

 

 

 

 

 

 

丁度残暑の頃であり、日中はまだまだ暑い。

 

 

 

 

 

 

しかし、朝夕吹く風に秋の気配が少しずつ感じられ、空の色も秋らしく変化していく。

 

 

 

 

 

 

初秋の候となった。

晴れた川では子供が入って静かに遊んでいた。

 

 

 

 

 

菜園に媼ひとりや秋はじめ

 

 

 

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定家葛

2024-05-20 | 俳句・新年・時候

 

 

足止めぬ定家葛の花の香に

 

 

 

 

 

 

キョウチクトウ科の蔓性常緑木本。

山野に自生し、庭木にもされる。

 

 

 

 

 

 

茎は地をはい、また気根を出して樹や岩に絡む。

初夏、枝先および葉腋に芳香のある白い花を集散花序につけ、後に黄色に変わる。

花冠は五裂し、風車状にねじれる。

茎、葉は民間薬として鎮痛、解熱などに利用される。

 

 

 

 

 

 

鎌倉時代、式子(しょくし)内親王に恋をした歌人藤原定家が、死後定家葛に生まれ変わり、内親王の墓に絡みついたという伝説からこの名がついた。

古名は「柾(まさき)の葛」。

 

 

 

 

 

 

長い坂道を下りて街路の歩道を歩いていると、いい香りがした。

立ち止まって見ると、ある家の垣根に花を咲かせていた定家葛であった。

 

 

 

 

 

歌にある柾の葛花つけぬ

 

 

 

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