風船葛夕日眩しき川堤
ムクロジ科の蔓性多年草。
熱帯に広く分布。
日本では一年草として栽培。
七月頃、白色の小花をつける。
秋、次々と中空の風船のような若草色の蒴果をつける。
風が吹くとかろやかに揺れる。
¥
川堤に風船葛が垂れ下がっていた。
当たる夕日が眩しかった。
寺の鐘撞かれ風船葛かな
風船葛夕日眩しき川堤
ムクロジ科の蔓性多年草。
熱帯に広く分布。
日本では一年草として栽培。
七月頃、白色の小花をつける。
秋、次々と中空の風船のような若草色の蒴果をつける。
風が吹くとかろやかに揺れる。
¥
川堤に風船葛が垂れ下がっていた。
当たる夕日が眩しかった。
寺の鐘撞かれ風船葛かな
晴れ渡る朝日に濃しや紅芙蓉
アオイ科の落葉低木。
暖地に生え、観賞用に栽培される。
初秋の頃、上部の葉腋に径約13センチの五弁花をつける。
紅芙蓉は芙蓉の中でも紅色の花を開く芙蓉をいう。
よその家の塀の上に紅芙蓉が咲いていた。
晴れ渡った空から朝日が差して、紅芙蓉が一層色濃く見えた。
晨(あした)より人に会ふ用紅芙蓉
畑の上を惜しむかに舞ふ帰燕かな
春に渡ってきた燕が、秋に南方へ帰ってゆくことをいう。
秋に、電線や蘆原などに燕の一群が集まっているのを見かける。
これは、南方へ帰る準備なのである。
「燕帰る」等はその燕を見送る気持ちを感じさせる季語である。
燕の群れがいつの間にかいなくなると、淋しく感じられる。
数羽の燕が畑の上を惜しむかのように舞っていた。
正に帰燕であった。
電線に胸の白さの秋燕
幼稚園の上に見つけぬ秋の虹
秋に立つ虹のことをいう。
虹は四季に見られるが、ことに夕立の後に見られるものが色鮮やかなため、夏の季語とされている。
それに比べると、秋の虹は色が淡く、はかなげである。
散歩をしていて幼稚園の前に来たとき、その上に秋の虹が出ているのを見つけた。
その美しさにわくわくした。
秋の虹畑に立てばまだ見えて
夕暮の川を離れぬ蜻蛉かな
トンボ目の昆虫の総称。
大きな複眼の頭部と左右二組計四枚の網模様の翅のつく細長い胴、腹部を持つ昆虫。
夏から秋遅くまで様々な種類が見られる。
成虫、幼虫ともに肉食で他の昆虫を捕食する。
日本の古称「あきつしま」は蜻蛉の古名「あきつ」に因む。
夕方の川には蜻蛉が沢山群れをなして飛んでいた。
そして、川から離れる様子はなかった。
我が回りまはる蜻蛉や畑道