大年の日向選びて歩きけり
一年の最後の日、十二月末日をいう。
陰暦では十二月三十日、陽暦では十二月三十一日に当たる。
晦日もつごもりも月の末日の意で、一年の終わりであるため、大の字を添えて大晦日、大つごもりという。
日が暮れると社寺では篝火を焚いて初詣の準備をととのえる。
大晦日も散策に出た。
その際、日向を選んで歩いた。
夕日色に川染まりけり大晦日
大年の日向選びて歩きけり
一年の最後の日、十二月末日をいう。
陰暦では十二月三十日、陽暦では十二月三十一日に当たる。
晦日もつごもりも月の末日の意で、一年の終わりであるため、大の字を添えて大晦日、大つごもりという。
日が暮れると社寺では篝火を焚いて初詣の準備をととのえる。
大晦日も散策に出た。
その際、日向を選んで歩いた。
夕日色に川染まりけり大晦日
畑に立つ白き煙や小晦日
大晦日の前日をいう。
新暦では十二月三十日、旧暦であれば十二月二十九日に当たる。
大晦日を前にして、今年もあと一日になったか、といった歳晩の思いが濃くなる。
小晦日の今日、畑では一年の締めくくりとして、畑屑を焼く白い煙が立ち上っていた。
夕月とともに帰りぬ小晦日
侘助や校庭既に子らをらず
ツバキ科の常緑高木。
唐椿の園芸種。
花は小振りで一重咲き、半開状に開く。
白侘助、紅侘助、有楽椿などの種類がある。
千利休と同時代の茶人佗助が好んだところからこの名がある。
小学校の垣根に侘助が咲いていた。
夕方となり、校庭には既に児童らの姿はなかった。
侘助やむかし茶席に招かれて
冬茜亡母(はは)の呼ぶ声遥かにし
冬の夕暮の茜色に染まった空をいう。
冬の夕焼は短く淡い。
それを葉を落とした木々の間に眺めるのも、冬らしい情趣である。
寒さの中で見る冬茜は、郷愁を誘うものがある。
散策の帰り道の夕空が冬茜となっていた。
それを眺めていると、遠くから亡くなった母が呼ぶような声が聞えた。
富士やはり雄々しかりけり冬茜
バンダナの如白菜の括られて
アブラナ科の一、二年生葉菜。
中国北部原産。
食用として栽培される。
結球型、不結球型があり、日本では明治以降に結球品種が普及した。
漬物のほか、鍋や煮物にも利用される。
畑の白菜が括られていた。
その様はバンダナのようであった。
ざくと切る白菜漬や夜のしじま