毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

学生の日記から② 2010年11月23日    No.14  

2010-11-23 16:04:11 | 中国事情
 昨日の学生の文章は、私がクラスで学生達に呼びかけた「日中(中国では“中日”)メールで友達大作戦」に感じるものがあって書いてくれたものだ。「メディアの報道を鵜呑みにせず、自分たち自身が知り合いになり、情報を交換し、友だちになろう。」と言った時の学生達の率直な反応は心底嬉しかった。このブログを読んで「そりゃええな、私もその話に乗るわ。」という人が、もしいたらご一報を!日本語学科の学生たちなので、日本語O.K.ですから~。
合い言葉は“いちゃりばちょーでーメールで友達!”
連絡は nijinokanata_2*yahoo.co.jp(*部分に@を入れてね)まで。

 さて、今日も日記を一つ紹介しよう。自分としてはきらめく珠玉作をたくさん載せたいのだが、誰のブログか分からなくならないように、チビチビ小出しにするのであ~る。



 「新聞を読んでから」(黄 ○麗)

 日本語能力一級試験が目の前に迫って、クラスメート達は試験勉強のために頑張っています。私も例外ではありません。毎日単語を覚えたり、文法をお復習いしたりしています。本当につまらない生活ですね。つまらないと言っても、私は勉強することが好きです。今の勉強の辛さこそは、将来の幸せの源だと思います。
 授業のない日、二人の女子友だちと一緒に図書館で自習しています。普段は2階で勉強しますが、たまに4階に行って新聞を読みます。
 私は「参考消息」と「環球時報」という新聞が好きです。この両方とも世界中の大きなイベントを掲載しています。
 新聞によって、私はいろいろなことを知りました。最近の経済問題とか、国際政治情勢とかよく載っています。政治、外交というものは本当に不思議なものだと思います。私には理解できません。政府は政府ですけど、外国新聞に掲載された文書を読んだときは、悲しく感じました。
ある国の国民のレベルが上がると同時に、またある国の国民はまだ貧乏な状態にいます。このようなニュースを読むたびに涙が出てきます。私は田舎の出身で、両親の辛さはよく知っています。だから、他の人の辛さも身につまされます。
 最近まで私はほとんど新聞を読みませんでした。毎日自分の幸せに浸っていました。しかし、今心の奥であるものが、目覚めてきています。いったいどんなものなのか、私は言葉では表せません。
 私はただの一人の女性の大学生ですが、自分の力を尽くして不幸な人間を手伝いたいんです。私は中学生時代からマルクスが『資本論』で描いた共産主義社会に憧れていました。その理由は、我が国が社会主義イデオロギーの国だからではなく、その社会で全世界の人間が幸せに生活できるからこそです。これからは努めて、少しでも不幸な人を手伝おう。
 さて、話は遠くへ行きましたね。取りあえず、まずは自分の夢を叶えるために頑張ります。


 ・・・マルクスが描いたユートピアの話を、私も忘れた訳ではない。ただ、あと何百年かかるか分からないのと、その前に地球が破滅する心配の方が先に立つだけである。しかし、中国の地方大学の図書館で外国の情報を一生懸命読んでいる学生の姿を想像するだけで、何か胸が熱くなるのは私だけだろうか。
(ブルーハート)
コメント (4)
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