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毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

健康診断   2011年5月10日(火) No.129

2011-05-10 18:01:01 | 中国事情
 「日本人の先生に健康診断をするので、都合のいい日を指定してください。」
と、私をサポートする係のシンペイ老師から電話があった。その時、自分の頭に駆け巡った想念は我ながら(よくそんな風に考えられたもんだ)と、後から振り返って思ったことだ。

 まず、「日本人に健康診断」という言葉で、(なに?日本人だから放射能汚染されているとでもいうのか!)という疑念が湧いた。
「それは急ですね。日本人だけですか?放射能汚染とか検査するんですか?」と聞くと、
「いえ、いえ。外国人の先生、全部です。」
と言うので、一応希望日時を伝えて電話を切った。その後、自分の部屋で何回も(さっき、確かに『日本人の先生』と言った。おかしいな?)という考えが頭をもたげだした。まさか国家が命令して日本人だけ放射能汚染の検査を秘密裏に行おうとしているのでは?もしそうだとしたら、人権問題だ。ズバリ、日本人狩りだ!)・・・・・・・
どんどん勝手に想像が走る。(他の外国人教師が検査しないのであれば、私も絶対そんな検査は受けない。すぐに日本に帰らしてもらいまっさ。)と決意した。

 結果、他の国から来た教師達も受ける定期健康診断だった…。ビクトリアに聞いてそれが分かり、かなりホッとした。が、その後は、ちょっとしたことで自分の心があっという間に疑心暗鬼状態になったことが、ちょっぴり恥ずかしかった。心のどこかで(中国では日本人個人はどんな目に遭うか分からない、油断してはいけない)と思っていたんだなあ。
 管理人のミズ劉やミズ呉をとてもいい人達だと思い、大学の先生や学生たちの熱いもてなしに感激していた自分の中に、すぐに人を疑う心や、日本の放射能汚染でいじけてしまった心がまぜこぜに存在していたんだ。アカン、アカン…。

 明日は健康診断。朝7時半宿舎出発。南昌市内まで交通渋滞になるから早めに出かけるそうだ。確かに江西省南昌市でも、自家用車で通勤する人がとても多い。農民ではないと思う。運転している人たちは日に焼けていないから。渋滞状態を見て、中国は人口が多いということが再確認できる。
 シンペイ老師も昨年末にベンツを買い、現在自家用車通勤だ。「人生の楽しみですから。」とニコニコ笑う。(そうだよね。一通り体験したら、もう要らなくなるかもしれないけど)と心でつぶやく。自分がお婆さんになってきたからか、日本社会が年取ってきたからなのか、そんなにモノは欲しくなくなっているのを感じる。
コメント
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