今日の午前中でテスト作りが終わった。
1科目につき3種類作り、そのうち1種類だけを実施する。一生懸命作ったうちの2種類がボツになるので、作る私はイラッとするが、これも不正防止のためだそうだ。テストでの鉛筆・シャーペン禁止といい、あの手この手で不正防止を考えている。逆に(ここではそれほど不正が多いのか~)と思ってしまう。うん、多いのだ。
テスト作成は、面白い問題が作れたときにはルンルンするが、ビジネス文書関係の問題などを作っているときは、すぐ飽きたり、何か飲みたくなったり、そわそわ落ち着かない。我慢して我慢してパソコンに向かうが、どうしても嫌になると、気分転換をする。
その気分転換というのは、蟻退治だ。先週くらいから、台所、バスルームにかなりの蟻が出没するようになった。台所の蟻は2種類。小さく影の薄い、人差し指でチョンと押さえたらもうおしまいという存在感希薄なのと、黒くてちょっとだけ大きいサイズのだ。トイレに出るのはちょうどその中間のサイズでやや茶色。数的にはトイレに出て来るのが一番多い。トイレの壁と床に隙間があり、そこから次々とはみ出してくるのだ。初めは、箒で掃き、トイレに流していた。ふと思いついて、セロテープに貼り付けてみた。箒だと、箒の先に紛れて難を逃れることができた蟻も、セロテープ攻撃の前にはなすすべがない。テープの粘着性によって、あっという間に絡め取られ、テープ上でもがいても離れて逃亡することは不可能だ。それを見ている人間の私は、どうしてだろう、何だか楽しくさえあるのだ。
昔から、蛾の標本を作ってみたり、殺した蚊を並べたりするのが好きだった。虫が嫌いなのではない。並べて見るのが好きなのだ。先日も、職場の資料室に異常なほど蚊が出没するので、パチパチ叩いて殺した後、紙の上に並べ、窓際に置いて授業に行った。
戻って見たら、あらら、蚊が全部消え去っていた。
(3年の範さんか黄さんが来て、捨てちゃったのかな?)と思ったが、紙だけは、私が置いた通りの場所から1ミリも動いていなかった。不審に思い、私はまた、苦もなく3,4匹の蚊を殺して最前の紙の上に並べ、そのまま学生のノートチェックに取りかかった。30分ぐらい経っただろうか。ふと、顔を上げて見てたまげた!
紙の上には15匹~20匹の蟻が寄ってたかって蚊の死体を食いちぎるというのか、とにかく群がっていたのだ。窓の外から匂いを嗅ぎつけてやって来たに違いない。まもなく蚊の全てをちぎって運び終わったのだろう、紙の上には何も残っていなかった。蟻もみんなどこかに消えた。(すごい!)野生の世界がこんなところにも…。
トイレや台所に出没する蟻を殺すことは、褒められたことではない。
私はときどき、自分が生まれ変わって今度は何になるのか想像するのだが、蟻になったらどれほど短命なことだろう。どう猛な巨人がセロテープでいたいけな我が命を、苦もなく抹殺するのだから。
ところで蟻のあとは何に生まれ変わろうかな。