今朝、ベッドで目覚めたものの(外で鳥がさえずりだしたら起きよう)と、ダラダラ寝転がっていた。薄暗いので未だ明け方かと思い、しばらく目を閉じていたが、それにしては身体が「もう十分寝た!」と警告を発している。起き上がってカーテンを開けた。雨だった。すでに水たまりができていて、そこに落ちる雨粒の輪が見える。道理で鳥が鳴かないはずだ。久しぶりに一日中雨だった。気温16℃。
江西省日本語スピーチコンテストに出場する3年生の楼さんに、先週から特訓を始めた。彼女は財大の大学院を目指している。もし、このコンテストに入賞できれば実績として認められ、進学に有利なのだそうだ。彼女は他にも優良学生賞、優秀共産党員賞なども得ている。学力が優良なのではない。学生活動家として優良なのだ。そうしたことが進学に影響するのがいかにも中国らしい。
学内選考の過程ではいささか納得できないこともあったが、中国の教師達が彼女を学校代表として選出したのだ。私が今できるのは、彼女のスピーチ能力を上げることだけだと思っている。
たまたま、上海の日系企業(楽天)で働いていた4年生の李さんが、卒業準備のために帰校し、久しぶりに我が宿舎に遊びに来た。律儀にお土産を忘れない。彼女は、上海に行く前、私に「先生、これから寒くなりますから…。」とあのヒトデ型暖手器をプレゼントしてくれた子だ。抜け目がないと言えばそうだが、(中国の子たちは、自分の人生を切り開くために自分なりにあの手この手を考えているんだなあ)と感心したものだ。彼女は、財大大学院への進学が決まっていたが、学費捻出のために上海へ、いわば出稼ぎに行ったのだった。私のクラス「商務日語」に出られないが、こうこうこういう訳で…、と訴えられたら、肯くしかない。「商務日語」の実習としてレポートを提出することを条件に許可した。こう書くと何か偉そうな感じだが、本人が許可を求めに来たので、許可したのだ。黙って北京に引っ越して、一度も授業に出ない子もいた。4年生になると、そんなことが当たり前のようだ。
実は、3年の楼さんは、今、この李先輩に倣って、先輩の道を必死で追いかけている。半年前はボーイフレンドの郭さんとともに日本留学することを夢見ていた楼さんだが、お金の出所がなくなった。郭さんだけ日本に留学し、自分は夏休み短期留学することに切り替え、自校の大学院に進学することにしたのだ。いくら自校だからとは言え、大学院進学はやはり難しい。しかし、外国語学部(英語学科・日本語学科)で一人だけ推薦で入学できる。李さんがそれだ。そして後輩の楼さんもそれを目指している。優良共産党員も優良学生もひたすらそのためなのだ。
学生達の下心丸出しのがんばりは、見ていて舌を巻く。13億人の人間で溢れかえっているこの国では、なりふり構っちゃ生きていけないんだなあ、と思う。楼さんの将来の夢は、日本料理店を経営することだ。未熟ながら私が彼女の師範となって、日本料理の手ほどきをしている(いや、ホンマ)。彼女のスピーチ内容は「食べ物がつなぐ中日の架け橋」だ。
江西省日本語スピーチコンテストに出場する3年生の楼さんに、先週から特訓を始めた。彼女は財大の大学院を目指している。もし、このコンテストに入賞できれば実績として認められ、進学に有利なのだそうだ。彼女は他にも優良学生賞、優秀共産党員賞なども得ている。学力が優良なのではない。学生活動家として優良なのだ。そうしたことが進学に影響するのがいかにも中国らしい。
学内選考の過程ではいささか納得できないこともあったが、中国の教師達が彼女を学校代表として選出したのだ。私が今できるのは、彼女のスピーチ能力を上げることだけだと思っている。
たまたま、上海の日系企業(楽天)で働いていた4年生の李さんが、卒業準備のために帰校し、久しぶりに我が宿舎に遊びに来た。律儀にお土産を忘れない。彼女は、上海に行く前、私に「先生、これから寒くなりますから…。」とあのヒトデ型暖手器をプレゼントしてくれた子だ。抜け目がないと言えばそうだが、(中国の子たちは、自分の人生を切り開くために自分なりにあの手この手を考えているんだなあ)と感心したものだ。彼女は、財大大学院への進学が決まっていたが、学費捻出のために上海へ、いわば出稼ぎに行ったのだった。私のクラス「商務日語」に出られないが、こうこうこういう訳で…、と訴えられたら、肯くしかない。「商務日語」の実習としてレポートを提出することを条件に許可した。こう書くと何か偉そうな感じだが、本人が許可を求めに来たので、許可したのだ。黙って北京に引っ越して、一度も授業に出ない子もいた。4年生になると、そんなことが当たり前のようだ。
実は、3年の楼さんは、今、この李先輩に倣って、先輩の道を必死で追いかけている。半年前はボーイフレンドの郭さんとともに日本留学することを夢見ていた楼さんだが、お金の出所がなくなった。郭さんだけ日本に留学し、自分は夏休み短期留学することに切り替え、自校の大学院に進学することにしたのだ。いくら自校だからとは言え、大学院進学はやはり難しい。しかし、外国語学部(英語学科・日本語学科)で一人だけ推薦で入学できる。李さんがそれだ。そして後輩の楼さんもそれを目指している。優良共産党員も優良学生もひたすらそのためなのだ。
学生達の下心丸出しのがんばりは、見ていて舌を巻く。13億人の人間で溢れかえっているこの国では、なりふり構っちゃ生きていけないんだなあ、と思う。楼さんの将来の夢は、日本料理店を経営することだ。未熟ながら私が彼女の師範となって、日本料理の手ほどきをしている(いや、ホンマ)。彼女のスピーチ内容は「食べ物がつなぐ中日の架け橋」だ。