3月7日(金)、江財大日本語学科の日本語コーナー特別ヴァージョン、
「豊田英紀先生を囲む会」を開催した。
高松日中友好協会のボランティアである豊田先生は、今年71歳。
学生たちはご本人が教室に到着するや、驚愕したに違いない。
中国の学生たちが『70歳以上の人』を想像するときは、
ヨボヨボのお爺さん・お婆さんの姿である。
(私も赴任して自分の歳を言った時、同様に驚愕の対象となった)
黒板に学生たちがチョークで書いた、
「豊田先生、 ようこそいらっしゃいませ!」の文言が可愛らしい。
1年から3年まで60名余りがほぼ全員参加したが、
もちろん1年生は、日本語がまださっぱり分からない。
それでもひたすら、一生懸命豊田先生の顔を見ている。
(途中「ボルガの舟歌」を日本語で歌うというパフォーマンスで、蘇った)
さすがに2年、3年は1年生とは全く違う。特に3年はかなりよく理解できていたようだ。
豊田先生の「世界は広い。自分の周囲だけを見て終わらせず、世界的な視野に立つ人間になってください。皆さんの同級生は世界中にいます」
「したいことは、直ちに実行する。」
「私の人生で残念だったことは、何もありません。」
といった言葉の一つひとつが、学生たちの心にすうっと入っていったことが、
後に3年生たちが書いた文を見て分かった。
若者の心は柔軟だ。
学生たちにとっては、また一人のいい日本人と出会えたひと時になった。
日本語学科の学生たちは、他分野の人々に比べ、日本人に対するネガティヴな意識は非常に少ない。
大学に入り、日本語学科で日本や日本語を学ぶうちに、日本を理解する素地を身につけていくためだ。
偏らない情報、知識がどれほど大切かの見本である。
そして、そこで多くの学生が初めて出会う日本人―日本人教師の果たす役割は決して小さくない。
南昌で奮闘する日本人教師を強力に側面支援してくれているのが、
高松市から3か月ごとに赴任される高松日中友好協会のボランティア先生たちであり、
南昌市内八一公園内の日本語コーナーに参加する日本人たちだ。
3月7日のこの会には、江西科技師範大学から八木先生が、
江西農業大学南昌商学院からは森本先生が学生たちを連れてご参加くださった。
財大からも、何かの時に交流に行きたいものだ。
最後に「上を向いて歩こう」を歌って締めたのは、あくまでも私の趣味である。