いつのまにかイチジクが実を付けていました!
宿舎への道路脇に枝がはみ出てきています。熟したら取りたいなあ。
みんなそう思っているのでしょう。
時々、立ち止まってチェックしている学生たちもいます。
2年近く前はもう少し屋根看板がちゃんとしていたのですが、
もう、どう見てもボロ屋敷状態の店(内部はそれほどでもありません)。
いつもここで、アスパラ、サツマイモ、じゃが芋、香菜、ニラ、レンコン、
バナナ、イチゴ、冷凍餃子などを買っています。
店の前に佇んでいるのはご主人で、
いつもニッコリ笑顔で「Hi,你好」、「再见」と挨拶してくれます。
店の犬でしょう。いつも同じところで寝ています。
作文、スピーチ原稿チェック、スピーチ指導と三重苦の日々が続いています。
それでも、内容に惹き付けられて読んだ後、
(去年はあいうえおを書いていたこの子が、もうこんな作文を……)
とジーンとしたり、
私に叱られて奮起し、スピーチコンテストの予選通過したことを書かれて、
背中がムズムズしたりと、時おりは楽しませてもらっているのですが、
例えば、
「我が中華民族は5000年の歴史上一度も外国を侵略したことがない」
とか、
「外国人は中国には自由がないと思っています。ある面は本当ですが、
ある面は偏見です。封建時代は自由がありませんでしたが、今は大丈夫です。」
とか、書いてあると、添削と言うより、
歴史事実の誤認を何とかしてあげたくなり、
非常に時間をかけて幾つもの資料とか送って、
「では、どう書けばいいですか」などと言われガッカリしたりもしています。
自分の頭で考えるために資料を送ったのに……。
今、ある作文の一節が頭に残っています。
日本人が日々忙しく、余裕のない生活を送っていることを気の毒に思い、
「山東省にいらっしゃい。上海など大都市は中国も日本と同じでダメだけど、
山東省はのんびりして、自由がありますよ。
過労死やストレスで病気になるなんて聞いたことありませんよ。
仕事が終わってからさらに残業などしないで、
自分や家族の生活を楽しんだらどうですか。
人生にメリハリができていいですよ。疲れませんよ。
自分の人生の成功者になれますよ。」
と日本人に呼びかけている文です。
日本では、中国には言論の自由、表現の自由が
制限されていると誰でも思っています。
それは事実です。
しかし、この学生はそのことは知ったうえで、
「山東省は自分で自由に使える時間がたっぷりありますよ。
それは、自由ではないんですか。」
と言っているのです。
うぐぐ……。
山東省の全ての地域かどうかは分かりませんが、
ここ菏澤市の生活の柄は、実にゆったり、の~んびりしているので、
この学生の言う事は頷けるんですよ。
下の写真は文とは直接関係ないんですが、
宿舎の台所からぼーっと外を見て、何となく撮ったものです。