毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「キャンパス内流浪の民の生きる道」No.2787

2018-12-28 23:13:50 | 中国事情

 10日ほど前、ゲートが突然に封鎖され苦難の日々が始まりました。

ゲートと言っても沖縄辺野古の話ではなく私の職場、菏澤学院の西北の門です。

大学キャンパスには教室のある教学楼の他に、図書館、

スーパー、食堂、学生寮、職員家族寮(外国人教師もここに住む)などが

あって、キャンパスから一歩も出ずに生活することも可能です。

大学と外とを隔てる外壁の中にはさらに、

家族寮とその他の大学施設を分ける塀があるのですが、

その塀にはゲート(西北門)や小さい通用門があって誰でも通り抜けできました。

私の宿舎は家族寮の北端(右下)にあり、

いつもピンクのコースで教室へ行っていたのですが、

12月18日の朝、いつもの道、いつもの門を通って教室に行こうとしたら

あれれれれれ?

西北門の通用口がコンクリートで塞がっているではありませんか

怒りの門」と私が名付けた門です。

仕方がないので、大きく外周を回ることになる西門2 に向かうと、

ほんの20mほど手前に小さい通用口(通用門2)があったので

いつもなら10分間の道のりを急ぎ足で17分かけていきました。

 問題は帰りです。

私は毎日、大学スーパー水を3L買うのでできるだけ短距離で帰りたいのです。

そして、門の外のマントウ屋さんでマントウを2個買わなければなりません。

この日々の生活の流れが突然のゲート封鎖で断ち切られてしまいました。

「怒りの門」と名づけたくらいで私の気持ちは収まりませんよ

夜にドリルかなんか持って行って大穴を開けてやりたい気持ちです。

怒っているのは私だけでなく、家族寮に住む年配の方々は

「毎日広いキャンパスを孫と一緒に散歩していたのに、不便でたまらないよ」

と、プリプリしています。当然ですよ。

日本の大学には見られない、

年配の方々や赤ちゃんがキャンパス内をのんびり歩く姿は、

どれほど学生の勉強の邪魔になると言うのでしょうか。

誰もそんな風に思う学生はいないはずです。

第一、この情景は中国のどこの大学でも普通に見られるものです。

この大学は数々の愚かな施策を行っていますが

今回の西北ゲート封鎖による家族寮と教学区の隔離はその代表例です。

下の写真は私の宿舎から「怒りの門」(西北門)に行く途中の通用門1です。

右のコンクリート封鎖部分が今まではオープンしていました。

工事開始後、そこから出入りしていたのは男子学生たちだけでしたけど

こうまでされるとムカつきます。

 

2日後、宿舎の傍の様子がちょっと違うので近づいてみると、

いままで高くそびえていた男子寮の塀の北端が崩れて、向こうの男子寮が丸見えです。

こんなところに新しく門を作り始めましたよ。

1日目。

2日目。

5日目。はやっ。学生寮側から家族寮を見たところです。

真ん中のビルの1つ向こうが私の住む外国人教師宿舎です。歩いて1分かかりません。

これで、教室へ行く道は確保されました(オレンジ色行きコース)。ふう、やれやれ。

そしてさらに私は、教学区(と言っても工事中)と家族寮を隔てる塀に沿って

学生たちがゾロゾロ歩いていることに気づいたのです。

下の写真は工事エリアですが、

はるか向こうに、家族寮との塀沿いに歩く学生たちが見えるでしょう。

私はピンと来ました。

スーパーや食堂からの帰り道がきっとあるはずです!

まず、スーパーを出て、

忌々しい「怒りの門」の真新しいブロックで塞がれた部分を見、

おもむろに右折します。ゴミ箱が並んでいるほうです。

(ああ、この門の向こうにはマントウ屋さんが見えているのに……)

食堂の脇にほんの少し隙間が開いていました!A地点です。

身体を横にすれば通れます。

ちょっとややこしい足元を誰も整備しないのが中国式。

↓この道は学生たちによって踏みしめられてできた獣道のようなものです。

フェンスの内側の遠くに男子寮、外側(左)に家族寮があり、手前右は工事エリアです。

直進しましょう。

工事エリアと男子寮を隔てる柵を乗り越えたら、自由の世界が(笑)。

↓乗り越える前のB地点です。

この踏み台のコンクリートもややこしい代物ですが気にしちゃいられません。

↓乗り越えて後ろを振り返るとB地点はこんな感じで、誰でも乗り越えられます。

しかし、年配の利用者は少ない様子です。

きっと遠慮しているのでしょう。

気軽に利用する学生たち。

不便でも文句も言わず、最低限工夫して生活しています。

これは間違った行為でしょうか。

いいえ、生活者の意見を聞こうともせず、

一方的に封鎖する学校側の落ち度だと私は思います。

このゲート封鎖という施策には民主主義の欠片もありません。

辺野古の海に土砂投入している日本政府と同じです。

コメント
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