一学期もジリジリと終わりに近づいてきました。
4年生は今学期でもう授業は終わりです。
あと数回分の時間しかないので、
たくさんし残したことのうち(これだけはどうしても)という
動画を観ました。
『はだしのゲン』(中国語:赤足小子)です。
漫画『はだしのゲン』は中国当局により出版不許可扱いになっているので、
アニメも出回っていないだろうと日本からDVD(真崎守監督)を持参したのですが、
大学のコンピューターは日本のDVDを受け付けません。
自分のノートパソコンを教室に運び、
コンピューターに詳しい韋彤さんの助けで苦労しながら観ているうちに、
閻小玲さんがどこかで中国語字幕のを見つけ、
コピーして持ってきてくれました。
何しろ広島弁ですので、まさに天の助けです。
感想文は学期末テストの課題の一つとしました。
宮崎駿監督のアニメはほとんどの学生が知っていますが、
このアニメは誰一人として観ていませんでした。
「日本が原爆攻撃されたことで侵略戦争が終わったのだから、
原爆が落とされて本当によかった」
というマレーシア出身の学生がいたことはこのブログで
ずいぶん前に書いたことがあります。
マレーシアにまで日本軍は侵略していたのです。
ひょっとしたら中国の子たちも、
原爆は正義の武器と捉えるかもしれません。
侵略された記憶が鮮明なほど、そうした感想が湧き起こってくるでしょう。
どんなことを学生たちが書くか、緊張して待ちます。
わたしは教室の最後尾で泣きながら観ていましたが、
終わった後、鼻が腫れるほど泣いていたのはコピーを持ってきてくれた閻さんでした。
明後日の12日、
北京の日本大使館で「中国人の日本語作文コンクール」授賞式があり、
今年入賞した4年生の陸恵敏さん、劉樹慧さん、韋彤さん、
そして、2年生の趙祖琛さんの4人が参加します。
前の江財大は学生の旅費・宿泊費の全てを負担してくれたのに、
このけち臭い大学=菏澤学院は一元も出しません。
でも、李海鵬先生の友人の篤志家が
何と全額出資してくださるというので
4人ともお金の心配をしないで行くことができます。
中国にはこういうお金持ちが多いのかなあ。
日本では、少なくとも私は聞いたことありませんけど。
いつものように、
「日本僑報社の段躍中さんに握手してもらってきなさい」
と言い聞かせました。
この作文コンクールと段躍中さんは、
年を経ることにそのステータスを上げてきました。
4人とも、偉大な有名人と握手してもらえるので
一生の記念になるでしょう。