1923年9月1日の関東大震災日に始まり、 その後続いた朝鮮人狩り、社会主義者狩りについて 学校で具体的にあったことを教わった方は いらっしゃるでしょうか。 残念でたまりませんが、私は一度も学びませんでした。 従って、教師になっても教えることができませんでした。 この詩の作者、壺井繁治さんは最後に次のように語っています。 無惨に殺ろされた朝鮮の仲間たちよ 君たち自身の口で 君たち自身が生身にうけた残虐を語れぬならば 君たちに代って語る者に語らせよう いまこそ 押しつけられた日本語の代りに 奪いかえした 親譲りの 純粋の朝鮮語で
そして、壺井さん自身も 殺されて、生身に受けた残虐を語れない「朝鮮の仲間たちに代わって」 と言うにはあまりにおこがましい日本人の立場なれど 見たこと、体験した具体的なことを 皆に伝える責任があると考えてこの詩を書いたのだと思います。 私は昨日フェイスブック友達の記事で この「散歩の変人」さんのブログの 壺井繁治さんの詩『十五円五十銭』に辿り着きました。 読んだ限りは私も、 一人でも多くの方に伝える責任の一端を背負うべきだと思います。 東京都の小池知事は、 「関東大震災で亡くなった人全てに哀悼の意を表しているので必要ない」 と、歴代知事が送っていた追悼式典への追悼文も3年連続行っていません。 震災という自然災害の被害者と虐殺被害者が同じなわけないでしょう。 小池知事はこの事件をどれほど深く調べたのでしょうか。 主義主張の前に客観的事実をきちんと学ぶことが 少なくとも日本の政治家にとって必須であるにもかかわらず、 何も学ばず、都合のいいところの切り取りか歪曲を そのまま全てだと信じる妄信宗教家みたいなのが 跋扈している日本。 馬鹿丸出しの国になるはずです。 |
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壺井繁治の『十五円五十銭』です。
十五円五十銭 https://sabasaba13.exblog.jp/28632864/ |
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学校はときに政治の道具にされてしまいます(今の日本や中国のように)。
しかし、自分で学んで判断することを胆に命ずれば、せせこましい学校なんかじゃなく、世界が学び舎になりますね。茫漠として遠い道ですが、覚悟を決めて歩み続けていきましょうね。
これは戦争です。戦争は人間を狂わせるものです。
朝鮮人狩りをした人もその時はさも良いことをしているという気持ちでいたのでしょうね。
誰も皆、こういう一面を持っているのかもしれません。教育の怖さを感じます。
だからこそ、自分で学んで・判断することが人間として大事なことなのでしょうね。
「時の流れに流されない!」 特に今、覚悟してかからないとと思います。