現在放課後自由参加の日本語クラブ活動みたいな「日本語コーナー」を実質的に切り盛りしているのは2年生だ。私が「連絡してね。」とクラス委員にメールを送ると、QQという便利な伝達手段(windows live messengerみたいなもの)で、パパッと全員に伝えてくれる。明日も夜、彼女たちは元気いっぱい日本語会話と交流のためにやって来るに違いない。理工大の学生達も来てくれたら、彼女ら彼らは、本当に張り切る。(外面が良いというか…)
会話授業で時々作文も書かせる。いつものように、私が自分勝手にしていることだ。
先週「~と思う」「~つもりだ」「~予定だ」の会話練習をしたついでと言ってはなんだが、それを使って1分間スピーチ原稿を作り、発表することにした。原稿書きを宿題にしたところ、しばらくぶりで見る2年生の文はずいぶん読みやすくなっていた。以前文法も何もメチャクチャで解読しなければならなかったのが、ウソのようだ。
今日は、2年生の1分間スピーチ原稿「私の将来の計画」を紹介しよう。日本語学科だけあって、日本を視野に入れた将来設計が目立つ。
「私の将来」(洪○芳)
私は小さい頃からずっとアニメが好きだった。そのため、将来のいつか日本に行って、自分の目で日本の文化や社会などを見てみようと思っている。だから私は大学に入って日本語を選んで、今一生懸命日本語を勉強している。でも、私はまだ学生なので、お金がないんだ。だからといって将来の夢を諦めるのはいやだ。
と言うわけで、私は卒業してから、まず中国で就職するつもりだ。お金を貯めて、5年かけて日本に行く予定だ。
「将来の計画」(孫○妹)
私は広東で生まれた。5歳の時江西省の贛州に引っ越した。もう15年になる。今江西財経大学で日本語を学んでいる。日本語学科の学生達が、日本に留学したがっているのは普通ですけれど、私にとって留学費用は高いものですから、親にもずいぶん負担だと思っている。大学勉強中、留学のことは先に置いておいて、精一杯日本語を勉強しようと思っている。
大学を卒業してから、日本語に関する仕事をし、チャンスをつかんで一度日本に行こう。日本に出張することでもいいです。夢だから、とにかく日本に行くのならどんな方法でもいいです。
テレビで日本ならではの風景や風俗や習慣など、特に日本の食べ物はずいぶん深く心に残っている。将来ぜひ自分の目で見て、自分で体験しようと思っている。思うだけでも今ワクワクしている。
それから、将来お金がある時、一度マレーシアへ行きたい。何ヶ月間かそこに住んで、熱帯にある民族の生活方法をしようと思っている。食べ物は、もちろんいっぱい、いっぱい食べて、太ったでぶになっても全然心配ではない。現在の就眠と一緒にのんびりゆっくり毎日を過ごすことは最高だと思う。ロングスカートを穿いて、海辺へ行って、途中で出会った知り合いや知らない人やらと挨拶して、海の向こうに沈みつつある夕日を見て・・・、もう想像ができない。
現実に戻って、立てた計画を実現するためがんばらなくてはいけない。
「静かな生活が欲しいです」(陳○玉)
ものごとがよく分かって以来、私はずっと、静かで簡単な生活がほしいです。「それでは将来に見込みがない」と言われます。でも、それはそれで私ではないでしょうか。
卒業したら、何年間か会社で働くつもりです。その時にまだ弟は学校で勉強していると思います。働いたら、両親の負担が軽くなります。仕事については、自分が好きな仕事であるのは第一です。それに、人間関係や給料はもちろん、会社がどこにあるのかも重要です。
何年間かかかっていろいろな経験を積んでから、故郷で自分の店を開くつもりです。どんなお店かは後で話しましょう。
お金ならちょうど良いぐらいで十分です。多くのお金は面倒だと思っています。疲れたとき、或いは暇なときに家族と一緒に旅行に行きます。もちろん、友だちと一緒に遊びにいくのも必要です。
とにかく、家族と友だちの健康と平安を願っています。自分もです。いい男の人を探して結婚して、そして、そのまま幸せに生活していくつもりです。特に母の健康は第一。今、母の身体が良くないからです。
「私の計画」(羅○)
日本語の勉強は、もう約2年になりました。私は日本に大きな興味を持つようになりました。中国と日本は隣の国です。日本人は中国のことを詳しく知っています。しかし、中国人は日本の事を知りません。
ほかの中国人だったらいざ知らず、私たち日本語学科の者は、日本国についてよく研究するべきだと思います。
未来の計画と言えば、具体的なことはありません。でもだいたい、日本を理解することをめぐって進めるつもりです。大学の時、日本語は言うまでもなく、日本の文化と歴史と地理などの事を詳しく研究するつもりです。大学を卒業したあと、日本の会社で働くつもりです。日本の会社文化は日本にとってとても重要なことだと思いますね。日本へ行くにかぎるなあ。直接に日本人と日本の社会に触れて、よく日本を見たいと思います。以上が私の計画です。
3月11日以降、私の感覚は明らかに変わっている。彼らの「5年計画で日本に行く」「日本に行くにかぎるなあ」という言葉を心から嬉しく思うのだ。