梅雨が上がってさあ、夏休み。
助走練習の土曜日と決めて、Sコーチとスタートラインに着くやいなや
大粒の雨が降ってきました。
でも、走り出したフサオマキは止められません。
10時から12時15分まで、ひたすら助走の位置決め練習を続けました。
右足から出て7歩目、13歩め、そして19歩で踏み切り。
10,5m、22m、33,5メートル。
最終的にはそれくらいと目測がつくようになりましたが、
最初の7歩ですら、9mだったり11メートルだったりバラバラ。
幅跳びの奥深さの入り口にすら立っていないことがよーくわかりました。
上京してきたフサオマキ(弟)はずぶ濡れで20キロも走り、
私はひたすら33m×50本ほどの助走を繰り返す。
寝不足気味で、朝から葛根湯を飲んでいた兄弟とは思えない、
元気走りなのでした。
夏だ、週末、雨でも練習、さあいくぞ。
先輩からお誘いをいただいて、下北沢は本多劇場へでかけました。
昼しか歩いたことのない下北沢の19時、宵の駅から階段を下りていくのは
ほとんどが20代に見えます。
静かに街へ散っていく若い人たちに、下北沢の掌を見つつ、
呼び込みの立つ本多劇場は「志の輔らくご」へと歩き入りました。
会場の中は、期待の高まる、寄せては返す人々のざわめき。
雰囲気を目で感じているような楽しさが、劇場の良さでしょう。
やがて開演近くのアナウンスに招かれ、少し膝を固くして座る席に収まり、
周りを見れば満員です。
暗転して、志の輔師匠登壇。
ロンドンオリンピックと猛暑の枕は、小さなひそひそ声で立ち上がり、
なんだなんだ、聞こえないぞと耳をそばだたせざるを得ず、集中して聞き入るうちに
師匠の声は普通のトーンに上がっていきます。
こういう場作りは見習わなければ、と身の丈も顧みず思ってしまいます。
話は2時間ノンストップ、驚くべき話力と体力です。
これを10日、毎日昼夜と提供するのですから、芸の道とはやはり浮き世を越えたところにあり、
そこに遊ばせていただく観客は、容易に日常から脱することができるというものです。
お話は、現代の千葉と江戸の伊能忠敬を行き来する時空もの。
落語の世界ではなく講談の住人だという伊能を、脇役たちの思いに話を転じていくことで、
見事に情話へと展開していきます。
うまいなあ、うまいなあ。
構成が。
そしてもちろん、話の間が。
人に聞かせるリズムと言葉の打ち方に、やや現実的な贈り物を得た気分もしながら、
2時間を過ごしたのでした。
梅雨があけても、変わらずに水曜の織田フィールドトレーニングに向かった私。
9時の開門5分前にもかかわらず、すでに中学生から高校生がグラウンドで準備を
始めています。
ああ、夏休み。
ミンミンゼミもとぎれとぎれに聞こえてきます。
日曜日の試合と月曜日のウェイトトレーニングで、筋肉がまとまって動くようになっています。
力が全身に伝わるのです。
一方で、週末の2日連続炎天下練習のせいか、慢性乾き症に悩まされています。
あつーい、のど乾いた・・・
今日の練習
JOG800mのあと、体操とハムストリングストレッチ。
歩きながらの動的ストレッチも、足指タッチやレンジ、股関節回旋、足振り上げと4種類×2セットやりました。
○流し・・・130m×2本はウォームアップシューズで。
足の強いプッシュと素早い返しを意識して大きいフォームを作ります。
○流し・・・130m×1本はスパイクで。
左も蹴ることができます。ゴールまで腰が落ちません。やはり試合とウェイトで得た
MAXの出力が、筋肉のある部分を眠りから呼び起こしたようです。
しかしその分、流しでも疲労がたまっています。
メイン練習が、完全なケツ割れ。久々に膝に手を置いて動けなくなりました。
○300m+200m+100mのテンポ走
300を全力で行けないのが、筋持久力不足を物語ります。
今日は、駒沢大学OBで中距離を走っているという還暦近い男性ともご挨拶。
オリンピックへの期待と、怪我をしやすくなったマスターズ世代の体へのケアを
お話ししました。
グラウンドでの出会いは励みになります。
ジムに入会すると、「初心者エントリー講座」に誘ってもらいました。
簡単なマシンレクチャーとともに、体力測定をしてくれます。
血圧に体重体脂肪BMI。
すっかり汗をかいたあとなので57.0キロまでサイズダウンして体脂肪は6.8%。
BMIでは彼女とほとんど同じですが、脂肪は勝った?
と妙な競争心がわいたのも事実です。
次は持久力テスト。バイクを12分漕いで心拍数の変化をチェイスして
最大酸素摂取量を測定するものです。
これが思わぬ結果。
私は画面に5つ星が現れ、トレーナーが「十分な体力レベルですね」と
ほめてくれます。画面には38歳並の体だとも書いてあります。
しかし、となりで妙な鼻息が・・・
不気味な笑みともいうのでしょうか。
あ、負けたと思わせる彼女のその顔。
体力レベルが5つ星はもちろん。
年齢で言うと18歳女子だそうです。
私が38歳、彼女18歳。
え、20も年下の女の子とつきあっていたのか!
嬉しい驚きで、一日その後も盛り上がったのは言うまでもありません。
3月に負った肉離れ、2ヶ月走れずに筋肉がやせ、5月から少しずつ運動を再開して
どうにかトラックを全力で走るまでに回復してきました。
昨日の渋谷区陸上競技会はそういう意味で思い出深いレースなのでした。
でも、という気持ちがあります。
100m、競うのは高校生と大学生。スタートで同じ反応をしても、
スターティングブロックを押す一歩目から、ずっと前に行ってしまいます。
背中を身ながらも力まずに走れるのは、怪我上がりの良さでしょうか。
自分の動きだけに集中しているからです。まっすぐの着地、
蹴り足を折りたたんで素早くもどし、再びまっすぐ振り下ろす。
70mをすぎると筋肉が固くなってきた感じがあったので、一息吸って腕で腰の位置を上げます。
その甲斐もあって、最後の方は高校生たちにもそれほど引き離される感じがないままに
ゴールしました。
速報掲示で一着は11秒73。私は1秒遅れかな、と結果を待ちました。
結果表示は今時です。かつてなら、廊下の壁に張り出される記録表をいつかいつかと
待つものだったのですが、今回のシステムはすぐにデータ配信されるのです。
掲示板にはQRコードが貼ってあって、それを彼女が携帯に収めて記録をチェックしてくれました。
その結果が、8人中7位の12秒50。
レース参加申込書に書いた、自分の想定タイムと全く同じでした。
ある意味、これだけ動いていて、しかも追い風1.9メートルの申し分無い条件を
もってしても予想タイムか・・・という気持ちもありました。
走り幅跳びも同じです。
こちらは予想より3㎝は越えたのですが、一緒に競技する高校生大学生との
パフォーマンスの力強さ、体の動きの切れにほれぼれするばかりなのでした。
大体、私は助走が30m70㎝しかとれません。それ以上走るとスピードが落ちるからです。
でも、7m近く跳ぶ皆さんは45メートルを走ります。
それも重い弾丸がまっすぐ飛ぶようなイメージで。
力不足を痛感し、9月の全国までに自分自身のパワーアップを図ることこそ
目指す道。
決意した月曜日の休日は、彼女とトレーニングジムに向かいました。
一年間ほこりまみれになっていた自転車を洗い、サイクルショップでタイヤに空気をいれてもらい
暑い山手通りを漕いでいきました。
コナミスポーツは内村航平くんのポスターが頑張れと笑いかけてくれています。
渋谷の神泉にあるこのクラブは、ビルの8階までスタジオ・ウェイトジム・プールも25mタイプとリラクゼーションタイプなど
充実した施設をもっています。
久々のウェイトトレーニングは、ちょっとはしゃぎます。
一番鍛えたい太ももと足首もそれぞれ細かく鍛えることができるマシンが揃っています。
カーフレイズ、レッグプレス、レッグカールにレッグエクステンション。
腹筋と背筋はもちろん。上半身は控えめになりました。
たっぷり鍛えることができると、少し希望がわいてきます。
まだ、トレーニングで筋肉を使えることがわかったからです。
トレーニング後ははっきりと体が立ち、動きに切れが加わったのが
わかります。
気分は青春、これはマスターズ陸上の掟のようなもの。
頑張ります。
お天気に恵まれ運動三昧だった三連休。
仕上げは市ヶ谷のステーキ&家具を売る、
ちょっと変わったバイセールスのお店『祭りや』さんへ。
肥後の赤牛がドーンとでてきました。
肉、食いたかったッス。
赤牛は筋肉質で噛むほどに旨味があふれます。昔、阿蘇の名水を求めた旅先でであって以来、
私の好きな牛銘柄トップ級なのです。
決勝には進めなかったものの、まあ満足でしょうか。
33度の日照りに汗まみれ砂まみれになった私に、付き合ってくれた彼女もダラダラ。
だから温泉!祖師ヶ谷温泉と言いながら、料金は銭湯。湯上がりのお休み処も広々としてとっても休まるのでありました。
11時15分から一般男子100mに出ました。
12秒50。エントリーシートに書いた通りの目標タイムなので、やや満足でしょうか。
このあとは幅跳びです。14時から。乞うご期待。
東京西部の多摩丘陵に位置する南大沢は、アウトレットモールと首都大学東京と多くの住宅が
駅前にひしめき合う、方向性の違う情熱的な勢いが入り交じる街。
ただ、いつも春先の大会ででかけていたので、これほど緑が深いとは思いませんでした。
雨上がりと言うこともあるのでしょう、競技場まで歩いていても、熱帯雨林の入り口付近を
歩いているのかと思うほどに、湿気に木々から発散される精気があふれています。
ほとんど人っ子一人いないのは、13時頃の写真だからです。
到着した11時から12時までは、地元中学の陸上部が短距離長距離ハードルと
グランド狭しと駆け回っていましたが、やはり昼には終了したので
12時から13時までは私がほぼ独占して、一人ダッシュに、一人幅跳びの練習を
することができたのです。
試合前日にもかかわらず、いったん跳びはじめるとなかなか納得がいきません。
踏み切り板に足が乗らなければ話になりません。
足が乗っても、無理に合わせた飛び出しでは、十分に蹴ることができません。
もう少しもう少しと思ううちに、遮るもののない競技場でかるい熱中症になっていた
ようです。最後はぐったり座り込みました。
シャワーを浴びたあと、京王の早ーい準特急で14時30分に新宿で彼女と再会。
最近お気に入りの「沼津港」ですしをつまんで空腹を満たします。
アボガドロールなんてのがご愛敬、ひとり1000円でおなかいっぱいになるのが
回転寿司の幸せです。
熱中症のからだは、冷えと水分を求めます。
このあとマクドにでかけて、今年初のマックシェイクをしゅるしゅるして
しまったのでした。