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grand prix





庭でたくさん咲いているのを一つだけ頂戴して家の中に飾ったオールド・ローズWildeveが完全に開花した。

これまでにも美しいものをたくさん見聞きしてきたと自負しているが、これほどのものは他にいくつあったろうか。

一等賞。


壮絶な美しさで、この世にこんなに美しいものが存在するのかと、ほとんど困惑させられた。
しかも恍惚を誘う芳香。


音楽は「わたしたちが時間と呼ぶものによって何らかの方法で一つにまとめられ、わたしたちの心に届けられる。ゆえにこれが時間なのだ。時間はまるごと現在にある。わたしたちの精神の中に、記憶として、予想として存在する」(カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』346頁)

...こちらはアウグスティヌスの時間についての考察、と紹介されており、いや、まるでこの薔薇について書かれたテキストではないか、と思い出した。

(主語「音楽は」を「薔薇は」に変えてみて)


外は雷鳴を伴った夕立の前のブルーグレーの空だ。
娘が弾いているのはブラームスの『3つの間奏曲』。





切り花にした時はこうだった。全然違う個体のようだ。

明日はどんな姿になるのか。

散って
乾燥し
やがて消えてなくなるのか。
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