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クリスマスはあちこちに gruuthusemuseum




数年越しの改装を経たGruuthusemuseum (グルートフーズと表記されることが多いようだが、実際はわたしはグルトゥスと聞こえる)のバルコニーから、右隣に聖母教会と左手にボニファティウス橋を眺める。 

この博物館の建物は、15世紀にビールの香料を仲買し、富と権勢を誇ったGruuthuse家族が住んだ家屋敷を再利用している。


14世紀から16世紀の半ばごろまではヨーロッパ一繁栄した都市だったブルージュが、交易の中継地として、仲買、為替、海運、またそれらを支えた毛織物産業その他でいかに栄華を極めたかを、数は少ないが残された文物を用いて説明展示する。

ああ、今は昔。
現在のブルージュを見て、ヨーロッパ一だったなどと誰が確信できるだろう。写真に撮って映えるブルージュの風景がハリボテではないことを知らしめるためにこういう展示はぜひとも必要なのである。


16世紀以降はブルージュの運河が堆積で利用できなくなり、斜陽となったが、再起をかけて新しい港を設備した。
また19世紀には英国のネオ・ゴシックブームに乗っていかに現在の観光都市としての基礎が整えられたかなどまでを見学できる。


バルコニーから眺める夕暮れの街(とは言ってもまだ16時ぐらいなんですけど)が、昔日を語るミニチュアのクリスマス・ビレッジのよう。
橙色の室内灯が暖かく懐かしく美しい。

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