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Italian job



こちら、ハイドパークに設置されたウィンブルドンのパブリック観戦場。


最初にわたしはスポーツに関して何の知識もないことを断っておきます...


新型コロナ禍で去年から延期になったり、中止されていたのが再開されたりと、スポーツ業界は大盛り上がり。

一年延期になっていたユーロ2020の決勝が、今夜(英国時間20時から。あと30分ほど)、ロンドン郊外のウェンブリー・スタジアムで満席で行われる。

イタリア対イングランド。

イングランドは今まで優勝した経験はなく(イタリアは一回)、決勝進出も初めてなのだそう。

準々決勝(対デンマーク)は国民の3割以上が観戦した。すごい数字だ。

イングランドでは今月19日に、新型コロナウイルス関係の規制は全部解除されることになっているが、今朝は10時のパブの開店待ちでファンは長蛇の列を作り、大型スクリーンが設置された、例えばロンドンのトラファルガー広場は朝から芋の子を洗うよう(観客が道路にはみ出ないようにバリケードができていた)、マスクなしで密集し、新型コロナ、なにそれ? という雰囲気が充満している。

一部の学校は明日月曜日の朝は遅刻可にしたり、BBCのニュース番組がサッカーのニュースばかりだと視聴者からクレームが入ったり、ミック・ジャガーが観戦するために隔離ルールを破ったとか、ジョンソン英首相は優勝したら8月に祝日を設定するつもりだとか...

サッカーで優勝するってすごいことなんですね!


満席開催のユーロ2020と、無観客を決めた東京オリンピックと違っているのはただひとつ、英国では成人の8割以上が一回目、6割半が二回目のワクチン接種を受けている事実だ。
現在、一日の感染者数が3万人以上と再び爆上がりしているものの、死者は35人程度と英国政府曰く懸念はないと...全然信用していないが。
やめて欲しいのはポピュリストのジョンソン首相が結果をコロナ対策と、ブレグジットごまかしと、人気取りに最大利用しそうなこと。「サッカーにも、コロナ対策にも勝利した国」とか何とか絶対に言うと思う。


この記事を書き始めたのは、今朝イタリアの新聞リパブリカ紙に掲載された:

「英国人はピザにパイナップルを乗せるのか?!

幸い、めったにないようだ。

が、彼らはカルボナーラにクリームを入れてしまうのである!


イタリア人は単にゴールを決めるのではない。

美しいゴールを決めるのである。

イタリア人は美を大切にする。

服装の趣味の悪いイタリア人はいない。

いるのは服装に関心のないイタリア人だけだ。」

これを書き留めておきたかったからだ(笑)。


イタリア人は自分たちが世界で最も優れた民族だと思っているという話(古代ローマ帝国の子孫だからだとか!)は、欧州でも何度も聞いたことがある。
説明するのは野暮だが、イングランド人を味覚が発達しておらず、ゴールをするにも、ゴールを入れるだけで精一杯、服装に関してはとてもお話にならない未開な人たちだ、とこき下ろしているのである。


ちなみにイタリアに負けたベルギーでは、イタリアが勝つと予想している人が8割半。
また、スコットランドは、イタリアを応援する勢力が目立つそう。おそらくウェールズでもそうなのだろう。

イングランドでは勝っても負けてもしばらくはこのドラマで一色になるだろう。

わたしは今後2週間はロンドンなどの密集をできるだけ避けるつもり...
この一年、厳しいロックダウンに耐え、ワクチン二回接種で重症化が避けられるにしても、罹患するのは絶対に避けたい...
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