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近頃ブルージュでよく行くレストラン1件...




昨日のブルージュ土産記事をご覧になった、ご旅行準備中の方が聞いてくださったので、最近ブルージュ帰省時によく行くレストランについて書く。

Zet'joe
ブルージュ方言でザッチュウと読む。「座ってちょうだい」くらいの意味。


ブルージュで長年、ミシュラン三星を維持していたDe Karmeliet(〜2015)のオーナーシェフが、規模を縮小した店だ。

しばしばニュースにも取り上げられるように、ミシュランの星を維持するのは精神的にも体力的にも相当の負担がかかるそうだ。星付きシェフ自殺の話も1つ2つではない。
カルメリットでは無理のない範囲で仕事を続けるためにと元レストランの数件隣で再出発。


カトラリーもカルメリット時代のものを使っていて、壁のアートもすべてカルメリットにあったものだ。
料理もかなりカジュアルになった。一番の違いはサービスをする人の数がずっと減ったことか。
シェフがオープンキッチンで仕事をしているのが客席から見える。彼はテーブルを回って挨拶をし、ホールには今もマダムが出ているし、ウェイター氏もプロだ。地元の人が多く、いつも満席だ。
ちなみに今は星一つ。


今回はわたしは全体的に少々しょっぱいと感じたものの、わたし以外のベルギー人はみな問題なかったと絶賛。
雲丹のムースに合わせた出汁のジュレと、揚げ出し茄子風の出汁がしょっぱかった。こう書くとまるで和食みたいだが、フレンチです。たぶん、本格的な関西風の出汁ではこちらの方には味が分からないか、フレンチには合わないのだろう。



ブルージュのいいお店はオーナー=シェフというお店が断然多く、自分の名前の看板をかけてクオリティを守っているという印象を受ける。
例外はもちろんあるという前提で、大陸ヨーロッパの、比較的規模は小さいが歴史ある街などではそういうお店が少なくないと思う。

ロンドンは店の数も多く、規模も大きいが、シェフが変わるたびにがらっとクオリティが変わってしまうケースがたびたびあり、前回はすばらしかったのに今回は...とがっかりさせられることもしばしばだ。
ロンドンの外食のクオリティが大都会の割にあまり改善されないのは、ここにひとつの原因があるのではないかとわたしは思っている。個人ではなかなか出店できない経済的背景、文化的背景だろうか。


13年間住んだブルージュから英国へ引っ越しして早もう9年目。
前回ブルージュのレストランについて書いた記事も情報がとてつもなく古くなってしまった。
前の記事を参考にしてくださる方は、ぜひ日付を今一度ご確認くださいますように...


写真はベルギー人、みんな大好きデザート「白い貴婦人」。
カルメリットで食事をしたことがある方は、このお皿に見覚えがあるはず...
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