遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝鉄絵染付草花紋大壷

2021年08月18日 | 古陶磁ー高麗・李朝

李朝の大壷です。

肩に2本の圏線が廻り、鉄釉と染付で草花(菊?)が描かれています。

これも菊の枝?

最大径 35.7㎝、口径 20.9㎝、底径 13.7㎝。高 40.6㎝。重 6.0㎏。李朝後期。

 

反対側にも菊の様な模様が描かれています。

こちらは、鉄釉ではなく、染付で菊模様。

花は、写真では墨絵のように黒っぽいですが、実際は、呉須の青色です。

こちらの写真が実物に近いです。

申し訳ありませんが、他の写真も同様に、各自、頭の中で、色補正をお願いします(^^;

こんな具合です(^.^)

 

壷には、ニュウがいくつかあります。

 

高台は、大きくて重い本体を支えるため、ガッチリとした造りです。

砂を撒いて焼かれたようです。

 

内部には轆轤目が規則正しく見られます。

底には、大きな凸凹が数多くあります。どうやらこれは、指で強く抑えて、高台を念入りに接合した跡だと思われます。

 

胴には、雨漏りのようなものがいくつか見えます。

その部分の内側を見ると、疵跡のようなものがあります。右側の大きなものは、おそらく素焼きの時にあいた穴を釉薬で塞いだものでしょう。左側の穴は釉薬がはじけています。両方とも、内側が疵になっていて、そこから浸みこんで表に現れたシミが雨漏りなのですね(^^;

例によって、おまけの見立てです。

「雪おんな(左)とウサギさん(右)」

 

コメント (4)
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