しばらく、木や紙物の紹介が続いたので、土物、特に、李朝・高麗の陶磁器を紹介していきます。
言い訳になりますが、この分野の時代の見極めは非常に難しく、私の能力を越えています。この点に関しては、私的な参考意見としてご理解ください(^^;
李朝の白磁台鉢、5個です。
微妙に、形と大きさが違います。
皿上部には、焼成時、重ね焼きでくっつきを防ぐために撒かれた砂が丸く残っています。
径 12.4-14.0 ㎝、底径 7.2-9.2 ㎝、高 5.5-6.6㎝。李朝後期。
がっしりとした造りで重いです。
磁器というより、陶器と言った方が良いでしょう。
ぬめっとした肌触りの粘土質の感じは、東南アジアの日用雑器に似ています。
撒かれた砂が、結構手のひらに当たるので、グラインダーで磨って、少し滑らかにしました(^^;
安定感は抜群。いくらでも積めそうです(^.^)
精白された素地に「祭」などの文字が書かれている台皿は、お値段が一桁違います。いきおい、贋物も多い。その点、今回の品なら大丈夫。李朝後期の雑器で間違いはないでしょう。
人々は、この台皿に食べ物を満載して、先祖に供えたとか。
せっかくですから、ありあわせの物を載せてみました。
台皿には、普段、それらしいことに無縁の人間を、少しだけ、殊勝な心持へと誘う不思議な力がありますね(^.^)