遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

呉須赤絵獅子紋中皿(贋物)

2021年12月23日 | 古陶磁ー大皿・大鉢・壷

今回は、呉須赤絵の偽物です。

径 25.6㎝、高台径 14.0㎝、高 5.6㎝。現代。

相当に古そうでしたが、漂白剤に浸けると、別物のようにきれいになりました。きれいすぎます。時代が全くありません(^^;

筆が、全然走っていません。手本を見ながら描いている?(^^;

まるで、人面獅子(^^;

これは人面魚(^^;

青釉、緑釉は熔けきっていません。焼成温度が低すぎます(^^;

高台内には、鉄釉が塗られています。呉須赤絵の胎土に似せようとしたのでしょう(^^;

駆け出しの頃に入手しました。非常にわかりやすい(今では^^;)贋物です。

この品には、本歌があります。一緒にブログアップして、比較しようと思っていたのですが、本歌の獅子皿は人気が高く、そこそこの値段になるので、どうしようかと迷っているうちに時間切れとなった次第です(^^;

 

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古伊万里コレクター、Dr.kさんの超名品、古伊万里芙蓉手大皿に関連した資料です。

工藤吉郎「鍋島の里で焼成された京焼風陶器の水差し」『小さな蕾 No.323』1985年6月(『目の眼 No.324』2003年9月にも同著者による類似の水差しが紹介されています)

工藤吉郎「早すぎた今年の春、そして京焼風陶器七寸皿」『目の眼 No.309』2002年6月

 

蕾コレクションシリーズNo.12 『臨時増刊 小さな蕾 古染付と呉須』1982年86頁 

「伊万里染付芙蓉手花鳥図皿(左、31.5㎝)と古染付芙蓉手花鳥皿(右、30.7㎝)

伊万里染付芙蓉手花鳥図皿:

古染付芙蓉手花鳥皿:

 

 


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4 コメント

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Unknown (mash1125(世界の街角))
2021-12-23 10:24:44
分かりやすいですね。しかし素人には無理かも。
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mash1125さんへ (遅生)
2021-12-23 12:44:54
やはり、まずは、本物を一つ入手して、自分の中に基準となるものを作る必要がありますね。昔、両替屋では、入店したての小僧を二階にあげ、一日中本物の貨幣を触らせていたそうですから。そうやって、本物を感覚でつかめるようになると強いですね。
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遅生さんへ (Dr.K)
2021-12-23 17:24:53
1枚目の写真を見て、呉須赤絵ではないことが分かりました。もっとも、漂白剤に浸けて綺麗になった後に撮った写真だからでしょうけれども。
本歌に見えるようにと、いろいろと工作を施されますから、騙されますよね。
私も、何度か、工作を施されたものを買って失敗しました(~_~;)
それで、磁器の場合は、特に、汚れの酷いものは、漂白剤に浸けることにしているわけです。
何度かやられますよね。これも授業料なんでしょうね(^_^)


工藤吉郎さんの記事を探し出していただき、ありがとうございます。
大変なご足労をおかけしてしまいました(~_~;)
ありがとうございます(^_^)


また、私が紹介しました古伊万里芙蓉手大皿に関する資料も見つけ出していただき、ありがとうございます(^_^)
この大皿は古染付写しでしたか。
この資料に載っている伊万里染付芙蓉手花鳥図皿と古染付芙蓉手花鳥図皿とは、実によく似ていますね(^_^)
忠実に写しているんですね。
このことに関しまして、拙ブログの古伊万里芙蓉手大皿の紹介記事に追記したいと思います。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2021-12-23 21:16:20
自分の情けなさをさらすようで嫌なのですが、仕方ありません。問題は、同じような過ちを繰り返してしまうことです😆
過去の教訓になかなか学べません。ついスケベー根性が先にたち、墓穴を掘ってしまいます😅

あの芙蓉手は、伊万里オリジナルだと思っていました。古染付写しとは夢にも思いませんでした。古伊万里の歴史をたどる上でも、重要な品ですね。
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