4月10日の環境等監視委員会で、大浦湾の中央部でジュゴンの可能性の高い鳴音が2月の3日間、19回にわたって確認されたことが報告された(詳細は4月10日の本ブログ参照)。辺野古の工事が始まって以来、1個体が死に、2個体が行方不明となっていただけに、素晴らしいニュースだ。
私は、昨年、防衛局から嘉陽沖を泳ぐジュゴンの映像を公文書公開請求で入手している(2019.6.23 琉球新報)。現在、行方不明となっている個体Aのジュゴンがウミガメと悠然と泳ぐ映像だ。あるいはこの個体Aが戻ってきてくれたのかもしれない。
・2009.2.22 ジュゴン映像(沖縄防衛局開示映像)
・ 2009.2.19 ジュゴン映像(沖縄防衛局開示映像)
現在、連日のように多くの土砂運搬船が大浦湾を航行しているが、今回、ジュゴンと思われる鳴音が確認された3日間は、いずれも工事がない日だった。工事がない日にジュゴンが大浦湾に戻ってきているのだ。
しかし防衛局は工事を止めようとはしない。工事を続けて、いったん大浦湾に戻ってきたジュゴンを追い散らそうとしているのだろう。4月10日の環境監視等委員会でも、「委員から工事をいったん止めたほうがいいという意見はなかった」という。もしそれが事実とすれば、各委員の学者としての見識が問われている。
防衛局はただちに工事を全て中止し、ジュゴンの調査を徹底的に実施しなければならない。4月17日、沖縄県知事もこの問題を重視し、工事の中止を求める行政指導を行った。
この問題を無視したまま設計概要変更申請を提出することは許されない。
(4月10日の環境監視等委員会の資料より)