内容(「BOOK」データベースより)
川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇える。記憶の化身たちと戦う、“力”を携えた美しき男女、遼平と鮎観。運命の歯車は、同族の彼らが息子を授かったことから狂い始め―。新時代の到来は、闇か、光か。
錦糸町コマンド
川崎コンフィデンシャル
上野ブラッディ
大阪アンタッチャブル
呉スクランブル
六本木クライシス
読書備忘録
大阪と呉以外は馴染みの場所であったり知っている場所・・・そこに裂け目?
むむ、いったい何なんだっ!
裂け目から次々と現れる「グンカ」・・・アリの巣を思ってしまった。
錦糸町で「件」に引きずり込まれた時には、危うく一般のトラックの運転手が・・とひやひやした。
引きずり込まれたのは一般人にも見えたのだろうか?と変なところに食いつきました。
すごいことが起こっているのだろうが、風雅一族以外には見えないんでしょ?その”力”を備えていないから・・・
そしてその一族が「割れ目」を見つけ出しふさいでくれている。
それぞれ仕置人みたいに武器を持ってそれを駆使して立ち向かうのだけれど、蛇・・・出ました。
鮎観の左耳・・・
ふたりで昔の自分たちを見ていた。そういうことだったのね・・・
遼平と鮎観の子・・・俊平はやはり・・・
これは続きがあるのでしょうか?あってもおかしくないけれど、これで終わってもおかしくない。
ただ、こそっと覗いてみたい気もする。
裂け目からわらわらと現れてくる「グンカ」を抑えて、戦争はいかん!絶対にいかんのだ。
核戦争にでもなって、国ごと地図から消え去ってしまう。そんなことはあってはならない。
私はそんな風に読んでいた。
なので、特殊能力を持って生まれた俊平が気になるところでした。
花見も花火も、祭りと言われるもののほとんどが鎮魂の行事・・・祇園祭は疫病封じの祭り、花は疫病のメタファー・・・
死者・・・
桜の花見をしていると、確かにいつも周りに死者が紛れ込んでいるような気がする。って・・・
私、昼間は影を探します。
そんなこと言っても、影のなかった人、今のところ会ったことありませんけれど・・・
登場している鶴見線・・・海にぷかぷか浮いているような駅
かつて人材派遣で行っていた会社で、今大変なことになっているこの会社を担当している人のアシスタントをしていて、この駅に降り立ったことがあった。
汚い海だな、ビニール袋がぷかぷかしていて・・・ってよくみたら、クラゲだった。
網ですくいたいほどどっさりぷかぷかしていた。たまに思い出す。この作品でまた思い出した。
改札はもう会社の入り口で、受付に名前と訪問先を書いて入った記憶がある。
そっか、ここにも裂け目があったか・・・