内容(「BOOK」データベースより)
どこかの街の美術館で小さな奇跡が今日も、きっと起こっている。人生の脇道に佇む人々が“あの絵”と出会い再び歩き出す姿を描く。アート小説の名手による極上の小説集。
読書備忘録
とっても素敵なお話が詰まっていた。
特によかったのは・・・「豊饒」
同居している息子夫婦と二人の孫にも疎まれたのが理由で思い切って家を出たスガワラさんが隣に越してきた。このスガワラさんがいい!とってもいい!引っ越しのご挨拶が、この年になって、ひとり暮らしは初めてなの・・・おひとり様同盟組んじゃいました。そして引っ越しのご挨拶にいただいた美術館のチケット!
「さざなみ」
ひとつの絵の前で離れられなくなったこと・・・あります。
直島のその方は、あの社長さんではないですか?学生時代そこでアルバイトをしていました。当時は錦糸町からちょっとのところ墨田区太平のビルのワンフロアで生徒手帳と模擬試験をしていたところなのだったけれど、そこいら辺が沿革からスポッとぬけているのね。岡山からお父様である当時の社長が来るとなると、社員が緊張していた様子が思い出される。そして・・・と、エピソードはね。OL時代に当時社員だったとても親切にしてくれた優しいお姉さんにお稽古事で偶然会ったところ、当時の人はほとんどやめちゃったのよ。と言っていたっけ・・・
もうちょっとしたら直島に行ってみたいと言ってみた。
コンサートだってチケット買ってカレンダーに印をつけて行っているのだから、そうなった美術館も涼しくなったらそうして行ってみよう。もう、出たとこついでの美術館!はできなくなったのだから・・・
★★★★☆
心が荒む前に・・・音楽を聴くとか、絵を観るとか・・・現地に行けなくても触れることはできるけれど、やっぱ生がいい!
そして外に出る・・・お山だって、海だって人のいないところで深呼吸をする。あ、それいいね!・・・ね!