内容紹介
死へと向かっていく妻に照射される夫のまなざし
40歳代の妻は癌に冒され死へと向かって歩む。生命保険会社勤務の夫は愛する妻へと柔らかい視線を投げかける。人生考察の清々しさ。
読書備忘録
淡々と・・・とても静かな物語
読んでいて、そうだよねー・・・
すべての人は生まれた時から死に向かっている。
いつ、どんな時に死神が現れるかはわからない。
サンドイッチ屋さんをしていてパンばかり食べていた・・・だから・・・?
個体が違うのだからお通夜やお葬式にきて、あーだこーだやっぱりね、とかね。
そういう事を言うのはどうなんでしょうね?
どん底にいて、あれが悪かったのだろうか・・・?そんなことばかり思ってしまっている時によ。
炭水化物はよくないと食べずにそれが原因ではないにしろガンになった人だって、
免疫力が上がるからガンにならないと騒がれる以前に酢しょうが食べていてもガンになった人だって
知っています。
個体が違うんだから・・・個体がっ!って思います。
最後に・・・
いつかは、絶対に死ぬ。誰もが死ぬ。自分も死ぬ。死因は、妻と同じがんがいいと思い始めている。
死ぬための準備期間のあるがんという病気に、妻のおかげで明るいイメージを持てるようになった。
と・・・
出会った時の あの 菜の花模様のワンピースは着せてあげられなかったのね・・・
山崎ナオコーラさんは
「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」
と・・・
いい一冊に出会えました。