ベニバナヤマシャクヤク
ベニバナヤマシャクヤクの開花にようやく出会えたのは良かったけれど、この辺りのヤマシャクヤクが白かったり桃色だったりするのが何故なのか分らなかった。
ベニバナヤマシャクヤクとヤマシャクヤクの違いについて調べていると、雌蕊の柱頭の数が3-5がベニバナ、3つがヤマシャクヤクという記述や葉の裏に毛があるかないかで見分けるという話しもあったが、それでは見分けられないと書いてあるブログもあった。
決め手は雌蕊の先の形状だとか。ベニバナヤマシャクヤクの雌蕊の先は螺旋状であるらしい。この山のベニバナを見てみると・・・・
ベニバナ 3本で雌蕊の先はクルクル
ベニバナ 3本で雌蕊の先はクルクル
すぐ隣の白花は・・・・
シロバナ 3本で雌蕊の先はクルクル
その隣の既に散った株は・・・・
不明 5本で雌蕊の先はクルクル
尾根で見た白花のヤマシャクヤクの雌蕊を調べてみると・・・・
シロバナ 3本で雌蕊の先はクルクル
要するにこの辺り一帯のヤマシャクヤクはベニバナヤマシャクヤクで、ベニバナとベニバナの白花が混じっているという事のようだ。
納得して尾根まで登ってから谷を下って戻ることにした。尾根で蘭の葉に出会う。
随分、厚ぼったい葉で柔らかそう。思い当たるものも無かったが、友達に聞くとオオバノトンボソウの葉ではないかということだった。オオバノトンボソウはもっと葉が堅いイメージがあったが、検索してみると開花前の葉は随分と柔らかそうだった。でも、花が咲く頃にここに来ることはないだろう。
尾根から、いつもの谷を下って行く。随分と谷は広く感じられて傾斜も緩い。そして、途中でまた、ヤマシャクヤクに出会った。
シロバナ 3本で雌蕊の先はクルクル
やっぱり、これもベニバナの白花のようだ。
そのまま、下り林道に出た。懐かしいジャケツイバラは既に花の時期を過ぎて、鞘に種をつくり始めていた。
ここで、改めて今年、他の場所でみたヤマシャクヤクについて花後の姿を見てみよう。
0506 白花 岡山県の某所
蕊の先は大きく曲がることがなく、3本 これは普通の山芍薬だろう。
0517 紅白のブチ 兵庫県の某所
蕊の先はかなり曲がっていて、3本 これは・・・・
0517 白花 兵庫県の某所
これは蕊の先はあまり曲がらず、扁平気味。
やっぱり、そんなに単純じゃないのかもしれない。もっと、もっと沢山探し出して観察しないと分らないんだろう。
でも、去年はベニバナの開いた花は見れなかったのです。
今年、初めて花の中を覗いて、周囲の白花と同じだということが分った訳です。
それと、雌蕊の先が螺旋状になるのがベニバナの特徴ということも知らなかった。
ですから、去年と今年は僕にとっては大違いなのです。
標高ですが、ベニバナヤマシャクヤクの場所は、600mくらいだと思います。尾根の反対側は全部ベニバナの白花のようでした。
岡山県某所は900mくらいかな。0517の兵庫県某所も900mくらいだと思います。
ブチの花は雌蕊の先が大きく曲がっている花はブチ、白花はほとんど曲らず扁平。
それが隣に咲いていました。どうも雑種ってのもあるのかなと思ってしまいます。
昨年も同じようなことを書いていらっしゃったような気がします、、、