ベニイグチ Heimiella japonica Hongo
S公園からの帰り道、先週に続いて、今日も自宅近くの里山を歩いた。先週は山はカラカラであるのに川沿いの小道周りはイグチが結構出ていた。さて、その1週間後はどうだろう。勤め先も自宅近くなので、先週2度、3度土砂降りになったのは知っているが、その効果はあったのだろうか?
結果がはっきり分かったのは、蚊がやたらと増えたということだ。きのこを見つけてもじっくり見ているとボコボコになる。
ヤマドリタケモドキ Boletus reticulatus Schaeff.
言い訳だが、ピンボケの責任は蚊にある。
次に見かけたのは黄色いイグチ。
キアミアシイグチ? Retiboletus ornatipes (Peck) Manfr. Binder & Bresinsky
午前中に採集した柄の網目模様が顕著なものと並べてみた。随分、印象が異なるが、両者ともキアミアシイグチとして良いのではないかと思う。イグチに詳しいM氏に伺ったところ、やはりキアミアシイグチではないかとのこと。キアミアシイグチは柄がもろく折れやすいのが特徴だとも。試しに両方の柄を折ってみたら「ポキッ」と折れた。コガネヤマドリやB auripes とは明らかに異なる。
次は、先週も見かけたニガイグチ属。チャニガイグチだ。
チャニガイグチ Tylopilus ferrugineus (Frost) Sing.
山道の斜面にイグチが転がっていた。自分の重みで倒れてしまったのだろう。見た目はニガイグチ属だ。すぐには分からなかったが帰って調べれば分かるだろうと思っていたのだが・・・・。
Tylopilus sp.
孔口も傘や柄の肉も傷つけると赤変から褐変後、次第に黒変する。クロニガイグチに似ているようだが、傘の黒色は弱く、ひび割れも見られない。
次はこれも午前中にS公園で見かけたイグチである。おそらくニセアシベニイグチ老菌だろうと思っている。
ニセアシベニイグチ Boletus pseudocalopus Hongo
これだけ老菌になると変色もやや弱い。
川沿いの小道に進む。小さな墓地の中には先週は見当たらなかったチリメンチチタケが。
チリメンチチタケ Lactarius corrugis Peck
山側斜面にはお馴染みの・・・
ハイイロオニタケ Amanita japonica Hongo ex Bas
そして・・・・
コシロオニタケ Amanita castanopsidis Hongo
* 指摘いただき、ササクレシロオニタケから修正しました。2008.08.07.
きのこの少ない時期とはいえ、一週間前とは出ているきのこがかなり違うのに驚いた。そんなこんなで、徐々にきのこの一年が進んで行くんだろう。
それにしても、キアミアシイグチの変異の差はすごいですね。ちょうどこの中間くらいのものが多いような気がします。
今回のキアミアシイグチは両極端っていうかんじですね。本当に奥が深い道楽ですね。
今年もアカジコウには会えそうもありません。