カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

北八ヶ岳を歩く・その2

2007-08-15 | ヤマのこと

山小屋では耳栓も持っていたのですが、誰かがトイレへ行く音とかで
やはり1:00頃には目が覚めてしまい、よく眠れなかったです。
この軟弱な性質を改善できないと、先は遠いな~。

明け方になってウトウトし、4:15頃ガサゴソという音で目覚めました。
あやうく寝坊するところでした。
眠い目をこすりながら、ご来光を拝みに行きます。



山小屋からまだ眠っている身体のまま登り10分、【北横岳・南峰2473m】へ到着。
まだ薄暗い山頂からは幻想的な風景が広がっている・・・


遠くの空がだんだん、ピンク色に色づき始めた。
あれは・・・多分上高地方面・・・


宿のみんなで日の出を待つ。
空がオレンジ色になってきた!360度の大展望。
遠くに立山・北・中央・南アルプス・御嶽山・乗鞍まで見える。


くっきりはっきりと、ご来光を拝むことが出来た。
ああ、早起きしてよかった。
山に泊まって見る、初めてのご来光に大感動だった。


太陽が昇った後には、初めてこの目で見る「槍ヶ岳」
ホントにとんがってるんだー!
遠くからでもその姿がはっきりと見えた。

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山頂は風が強く、日の出を待っているうちにすっかり冷えてしまった。
山小屋へ戻ると薪ストーブをたいていてくれた、ありがとう。

朝食は「シャケ・ノリ・モロッコインゲンのおしたし・なめこおろし合え
豆腐の味噌汁」山の上で贅沢な食事だった。

さて出発。



さっき登った【北横岳】をもう一度通らなければならない。
山頂からの朝のすがすがしい風景を目に焼きつけ、目指す【蓼科山】へ。

山頂から【亀甲池】まで約450mほどの標高差を1時間ほどで降りる。
すると寝不足の身体にこたえたのか、かなり無口になる。
ワタシ=無口=体調不良 なのである


【亀甲池】に到着。
うっすら水を湛えた池のすがすがしいこと!


ここで10分ほど休んだが体調は回復せず。
今日はもう登れない、といつもの用に弱音を吐くワタシ。
【双子池】には寄らず、下山のつもりで【天祥寺原】方面へ歩き始めた。



平坦だがヤブの中を歩いているうちに、【蓼科山】が目の前に見えてきた。
見てしまうと・・帰るのも悔しいし・・・
でも登りきれるか自信はないし・・・
としばし悩んだ結果、つい、ダンナのいつもの一言でを選択。

だががんばる宣言もつかの間、想像以上につらい道のりだった。
一旦450mも降りたのに、また500mほど登るんですもの。
しかも樹林帯を40分ほど登った後は、ひたすら岩ゴロの歩きにくい道。
天気が良くて暑いっ!!暑くて暑くて無言・・・

山の特性を良く解っていない私は、
山に行けばどこでも沢があるのかと思っていた。
ところがこのルート、昨日から一筋の水の流れも見ていない。
水が流れていれば、それを見るだけでも涼を感じることが出来るのに、
水は一滴も・・・ない。太陽は容赦なく降り注ぎ体力を奪う。
人間にとっての水のありがたみをつくづく感じるルートだった。

そんな訳で写真を撮る余裕なんて全く失った私は、
ザックの中にカメラをしまいこみ、
山頂手前の蓼科山荘で冷たいコーラを飲むことだけを夢見て、
ひたすら登った。

約1:30ほどで到着したときはヨレヨレィ
でも・・コーラはなかった
しかたなくお茶を飲み(しかも冷たくない・・・仕方ないけど)
休憩。


あと30分の登り、もうひと踏ん張りで山頂だ!
大勢の登山者が列をなして登って行く。
それを励みに私もがんばった。

蓼科山頂ヒュッテで「カキ氷¥500」の文字が!
迷わず頂く。


本当に冷たくて乾いた身体に染み渡った・・・生き返った
ブラボー!カキ氷


<蓼科山頂ヒュッテ>
(でもこの宿はとっても狭いのね。
ここに泊まっていたらもっと辛かったな、と思いました)

・・・・が、さっきまであんなに晴れて暑かったのに・・・
山頂についたら全く何も見えず。


がっくし。
でもがんばった自分を誉めてあげました。


ここで宿で作ってもらったお弁当を頂き、
下山を急ぎます。
なぜなら多分、下山ルートも過酷だと予想されるからです。

【蓼科山登山口】まで約1時間40分のCT。
下山開始直後から高所恐怖症の私の大の苦手な急斜面。
でもって大きな岩ゴロ。足滑らしたら・・・
下は見ず(霧で見えなかったけど)ひたすら黄色い矢印と足元を見つめ、
慎重に一歩一歩降りた。

急斜面はなくなったものの、とにかく岩ゴロ多すぎ!
全然気を緩められられない道のりをひたすら降りる。
風もなく、暑くて長くてツライ・・・

おかげで予想をはるかに上回り、下山に2時間15分もかかってしまいました。
【蓼科山】って見た目と全然違うじゃん・・・
とぼやいてしまいました~


無事に旅の全ての工程を終え、【蓼科温泉】で汗を流します。
温泉サイコーの瞬間です。
今回はたった一日お風呂に入れないことが、いかにツライかを感じました。
とにかくバケツ何杯分も汗をかく私には、夏はちょっとキツイかも。


と、色んな勉強になった旅でした。
帰ってからの東京の暑さと筋肉痛で、
「しばらく山、いいや・・・

軟弱モノの私に成長できる道は残されているのでしょうか・・・(笑)

++++++++++++++++++++

今日のルート
【北横岳ヒュッテ7:00】⇒【亀甲池8:40】⇒【天祥寺原9:10】⇒【将軍平11:00】
⇒【蓼科山頂11:40・昼食】⇒【蓼科登山口14:30着】⇒【バスにてプール平】



(秋ならいいかも←懲りてない)

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北八ヶ岳を歩く・その1

2007-08-15 | ヤマのこと
8/11(土)12(日)と一泊で初めての北八ヶ岳へ行ってきました。

せっかくの夏休みですが、ダンナが仕事の為1泊の計画。
最初はもっと高山を予定していましたが、日程も体力もないので
空いていそうな所を探し、山小屋初体験をしてきました。

朝「風林火山号」に乗り、茅野駅に到着。
茅野駅からバスに乗り、ピラタスロープウエイ駅へ。

このバス、エアコンが付いていなくてビックリ!
この日は朝から茅野駅もクラクラしそうな暑さだったので、
街中を走っている間は気分悪し、で危なかった

ロープウエイはたいした混雑もなく、山頂駅に着くと気温は20度。
下界の暑さを一気に忘れる心地よさ。
でもガスガスで・・・
今年は雨オンナなワタシ?
山に行くたびに天気悪いな~・・・

ロープウエイ駅のロッカーに不要なものを預け、五辻方面へ。
縞枯山を目指して歩きます。
荷物が軽いとシアワセです。


<縞枯現象>

展望所で昼食にしようと思ったら、遠くでゴロゴロと音が
雷コワイので、簡単におにぎりだけ食べて先を急ぎます。

山頂も特に展望もないのでスルー。
樹林帯の中を降り、【雨池峠】に到着。
平坦な道の先に伸びやかな風景が広がります。


【縞枯山荘】のテラスでのんびりする人たちが見えます。
冷たい風に吹かれ、気持ちよさそう!


先があるので、ここもスルー。でもこの山小屋も気持ちよさそう


木道を進み、【坪庭】の裏から賑やかなロープウエイ駅に戻ってきました。


この日はお花の写真を撮る余裕ありました(笑)





あれ?もっと咲いてたはずなのに・・・?



一息入れ、今日の宿を目指します。
溶岩の自然庭園【坪庭】から登山道へ入ります。
預けていた荷物を入れたらいきなり背中が重くてツライ。
山小屋まで60分の予定なので、ロープウエイ駅で冷たいビールを仕込み(笑)
それをエサにえっさほっさと登ると、あれ?夏空が戻って、何か建物が見えます。




今日の宿【北横岳ヒュッテ】に到着~!


<日没前の北横岳ヒュッテ>

30分ほどで着いてしまったので、夕飯まで時間たっぷり。
お風呂はないので、汗だくの身体を水を含ませたタオルで拭き、
夕涼み(気温17度程度)をしながら外でビール!最高
山で3時間もゆっくりできるなんて久しぶりです。


夏休みでも定員制の山小屋なので、一人ひとつのお布団と、
ゆったりスペース。
相部屋というのが初体験なのでドキドキしていましたが、
ゆったりした宿だったので、ココを選んで正解だった、と(翌日)思いました。
夏休みなので子供達も多く、この日は12組程度だったでしょうか?
夕飯は「馬肉のすき焼き」「山芋サラダ」「きゅうりの漬物」
狭いところでのくつろぎの食事タイム、写真は遠慮しましたので画像なし。


夕飯の後、外に出ると昼間天気が悪かったのに、すっきりと晴れて
満天の星空
(星空の写真を撮れる技術がなくてお見せできないのが残念です)

時間が経つにつれ見える星が増えてきて、消灯前には天の川までみえ、
宇宙の広大さを身体で感じることができました。
明日の日の出も期待できそう♪と宿の方に言われ、
8時頃就寝で一日目を終えました。


この日の行程
【JR茅野駅9:43】⇒【ピラタス蓼科ロープウエイ山頂11:00】⇒【五辻11:30】
⇒【展望所(昼食)12:30】⇒【縞枯山頂13:00】⇒【雨池峠13:30】⇒【坪庭14:00】⇒休憩
⇒【坪庭14:30】⇒【北横岳ヒュッテ15:00】


つづく・・・

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