先週雨で見送った「浄土平」
晴れじゃなくてもいいんだけど、雨は出来るだけ避けたかったこの福島行き、
てるてる坊主の甲斐あってか、全く雨に降られない「梅雨の晴れ間」に行くことができました。
【7/5(土)新宿6:59⇒大宮7:29 新幹線7:42⇒福島8:54(¥8100) バス9:20⇒浄土平10:50(¥1750)着】
車のない私たちが浄土平に行ける手段はこの1日2便のバスのみ。
急行スカイライン循環というバスに乗るしか方法はありません。
福島駅から乗ったのは5組ほどでした。
延々1:30バスに揺られ、やっと「浄土平」に到着。
まずは今夜の宿「兎平野営場」に向かいます。
観光客を横目に、そそくさと木道を歩きます。20分程度でテント場到着。
なんてことはない・・・車が入れたのですね、ここ。
駐車場から1分でテント場ですが意外と静か。
この時期の受付はかの有名な「吾妻小屋」でした。
早速行って「予約を入れてます○○ですが・・・す、ステキな小屋ですねー!」
と声をかけると、奥からホントに優しい表情のオーナー遠藤さんが出てこられました。
「うん、ありがとうね。
東吾妻は初めて?じゃあ、この辺りがいいよ、今夜は雨が降るかもしれないからスノコのほうがいいかな」
と炊事場に近いサイトを案内してくれました。
「今日はどこへ行くの?」
「東吾妻山を廻って降りてきます」
「そうか、じゃあ気をつけて行ってらっしゃいね」
なんとも温かいお言葉を掛けていただき、やはり人気の小屋だと納得。
速く出発したいので、大急ぎでテントを設営し、身軽になって出発です。
【12:10兎平出発】
最初はテント場から車道と並行する道を歩いていきます。
こんな感じの樹林帯、車の音がするのがちと気になりますが・・・
しばらく行くと、急に開けたところが「鳥子平」
ワタスゲ一杯のところらしいのですが、残念ながら少しだけでした。遅かったか・・・
【12:50鳥子平登山口】
バスで通過したこの場所に戻ってきました。
車道とぶつかる所、ココから登山道になります。
登山道は整備・・・されてるようなされてないような・・・
ゴーロと赤土が流れて滑るような感じの登りが続きます。
でも段々傾斜が緩やかになり、見上げれば青空。
気持ちの良い空気です。
【13:30景場平】
足運びが面倒な登山道、少し疲れたな~と思ったところでまた前が開けます。
と、ここが「景場平」
前になだらかな山容の「東吾妻山」がでーんと。
木道の脇には池糖、花とカエルの鳴き声。
そしておいしそうなキノコ。
とても静かなこの場所は下界とはまるで別世界。
たいして登ってもいないのに、この高層湿原とアオモリトドマツの森はすごい!
【14:20展望台】
先ほどの景場平から登ること1時間弱、またしても休憩したいな~と思う頃に湿原が。
なんとバランスの良い・・・
この展望台からは多分、安達太良山とか見えるはずなんですが、ガスってしまって見えません。
でもここはお花の宝庫。
私が会いたかった花たちが、まだ元気に咲いていてくれました。
初めて出会う、花たち。
とーーーても気持ちの良い場所で、ゆっくりと空と花たちを眺めていたい気分です。
うー、時間がないってもったいない。
【14:30東吾妻山頂】
展望台から10分ほどで山頂到着。
シャクナゲが咲いていました。
ここも360度の展望のはずですが、ぼんやりしか見えません。
でもとても気持ちの良い、広い山頂です。
風が強くて飛ばされそうですが・・・
【15:00姥ガ原】
山頂も10分ほどで出発。同じようなゴーロと赤土の滑る下り。
ふと開けたその場所が「姥ガ原」
この山は湿地帯がとても多くて楽しい。
景色も良いので歩いているだけでなぜかしらニコニコ笑顔になってしまう~。
【15:10鎌沼】
前方に沼が見えてきた。
ゆるりと付けられた木道を歩くと、鎌の形をした大きな沼についた。
うーーーん、深呼吸。素晴らしい眺め。
八ヶ岳に似てるな、と思った。(他良く知らないから)
鎌沼の周りはお花の宝庫。アレもコレも咲き乱れている!
なーーんだ、この周りだけで十分だったね、と言いながらも、
やっぱり山頂近くの池糖のほうが花がキレイだった、とか負け惜しみを言ってみる。
【15:30酸ガ平】
りっぱな避難小屋のある酸ガ平。
明日はココから「一切経山」に上がっていこう、と横目で見ながら進みます。
吾妻小富士の火口が見えてきました。ココから下り。
左手の沢にはまだ雪が残っていた。雪とイワカガミの2ショット。
でもここ、今日はとても暑い!もっと涼しいかと思ったのに、全然!
やはり福島、山間部でもあまり涼しくないのかなぁ・・・
慌てて降りた甲斐があってか?16:00目標時間に間に合った。
【16:00浄土平駐車場】
ここから一応「吾妻小富士」だけは登っておく。
覗くだけなら往復20分だ。
中はあり地獄のようだ・・・
目指すレストハウス。
16:30に閉店だという「浄土平レストハウス」にギリギリ滑り込み、
ビールを仕込み(目的はソレ)テント場へ戻る。
吾妻小屋の遠藤さんに「戻ってきました!」と報告に行く。
小屋ではこの日、団体さんがいらしたようで夕食の支度の真っ最中。
網戸(網カーテン)の向こうではお手伝いの方も含め5人がてんてこ舞い。
一人ずつの天ぷら盛り合わせと、大皿の煮物、小鉢が2つほど並んでいた。
「わー、すごい!美味しそう」
と思わず声を出してしまう。
「今度は是非、小屋にも泊まってみて」
ええ、ホントに素敵な小屋ですね、ここは。
ご主人と小屋を支える皆さんの温かさが滲み出ているようです。
そしてテント場に戻り夕食とします。
そういえば朝かららたいして食べてなかった、お腹が空いた~
今回は初野外焼肉チャレンジで、肉を凍らせて持って来ていた。
【17:30夕飯開始】
ささっと準備をして乾杯~!
ビールを1缶飲み終わり、焼肉でも始めようとしたところに突然の来客。
すぐとなりのサイトの50代の男性が「ご一緒してもいい~?」
と酒瓶やら肉やら野菜やら持ってやって来た。
ダメです、なんて言える筈もなく・・・
どうやら地元の方で、毎週のようにこのテント場来ている中学校の先生らしい。
一緒に来ていた奥様が酔っ払って寝てしまったので、つまらなくなったようだった。
でもとてもよい方で話楽しいし会話も弾む。
そのうち奥様も目が覚めたらしく一緒になる。
ほんわかしたカワイイ奥様で、偶然にも岩手県出身でダンナと話が合う。
コメツガのきれいな森で、暮れて行く空を眺めながらの宴は楽しかった。
だがココに落とし穴があったとは、この時は全く気付かなかったのだ・・・
つづく。
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