カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

爆弾低気圧と丹沢山・その2

2010-03-24 | ヤマのこと

その1

続きです。


「みやま山荘」はウワサ通り新しくきれいでしっかりとした造りの小屋。
とても親切で感じの良い小屋番の女性○○サンが応対してくれた。


 
小屋に到着すると、遅いと思っていたのは間違いで「まだ4番目よ」との事。
仕切りのある2人用?個室タイプが2スペースあって、「早い者勝ちだからそこにする?」
と言われウレシイ誤算。
おかげで山小屋で眠れない私も、今回はゆっくり休むことが出来ました。

 
(カワイイ座布団(マット))
内装もウッディでログハウスみたい♪
食堂脇の広間で、背負ってきたビールで夕食までの時間を過ごす。
そのうち徐々に皆さんが到着し始め、自炊の方もいるので賑やかになった。

そこに若くてカワイイ彼女&イケメンカップルさん登場
話をすると、偶然にも明日我らが行く予定の「東野~蛭ヶ岳」から登ってきたとの話。
関西出身の元気な彼女を中心に、テーブルにいたメンバーで話が弾みます。


夕食の時間、と呼ばれたので一旦中断。
夕ご飯は焼肉、朝食は炊き込みご飯と切り干し大根の煮物。
器も全て瀬戸物で、食堂は16人しか入れないので2交代制です。
めったに小屋泊まりしない私たちですが、どれも美味しく頂きました。

食後またお酒を飲みながら話しているうちに、
彼女の職場が我が家に近いとか、お腹が空くと急激に動けなくなるタイプとだか、
私と同じ高所恐怖症だとかが解り(笑)
彼の撮った「鬼ケ岩ノ頭」通過の腰引け画像を見せてもらって大笑いしたり、と、
さっきまでのバテバテな私はどこヘやら?
とっても楽しい時間を、消灯まで過ごさせていただきました。

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明日、頑張ってね~~!と励まされて寝たのはいいのですが、
夜中に天気予報どおり雨が強くなり、小屋を叩きつける音・・・
ビカビカ光る雷様 明け方には地震のような雷が落ちたりと大荒れに・・・

6:00、朝食の時刻にはまだ雨も風も強かった。
居間のTVを皆食い入るように見ていると、なんと飛行機も電車も一部止まってると!!
予報ではこれから午前中にかけて低気圧が通過する、神奈川県竜巻注意報だとかで・・・


ダメじゃん・・・


小屋にいた皆さんも、それぞれに予定を変更して西丹沢止めて大倉へ降りる、とか色々になった。
私も雨と強風の中、鎖場通過はまず無理でしょう・・・。
なかなかここまで来るのも大変だし、小屋代もかかるので行きたかったが、
ダンナは月曜日出勤なのでどうしても今日中に家に帰らないとまずい。
予報によると午前中は南風、午後から北風に変わるとの事。
オーナーさんがバスの本数も多いし、南風の影響の受けにくい「宮ケ瀬」へ降りるのもアリ、とアドバイス。
大倉へ降りるだけじゃつまらないし・・・と蛭ヶ岳を諦め予定していなかった「宮ケ瀬」を目指して歩くことに決めた。


(お別れの撮影:ぢゅんサン、アリガトウとても楽しかったです)

せっかく蛭ヶ岳のクサリ場のハナシで盛り上がったのに・・・残念です。
「今度は東野から登ってくればいいじゃないですか♪」と励ましてもらいました。
ホントにそうだネ、それにとても快適な小屋だったのでまた来てもいいなー、と。


 
合羽をしっかり着込み、水も補給し7:40、出発です。
こっちのルートも宮ケ瀬まで11kmあるので、それなりに時間がかかりそうです。
最初は木道があったりなだらかでした。


 
こちらの「丹沢三峰山」コースは、表尾根、主脈と並んで丹沢の代表的な縦走コースだそうです。
でも朝だからか?天候不順だからか?表尾根とは違いとても静かな深山の風情。
結局最後まで誰一人会いませんでした。


これは前日表尾根から撮影した「丹沢三峰山」ラクダのこぶのようです。
左から「太礼ノ頭1352m」「円山木ノ頭1360m」「本間ノ頭1345m」を通って宮ケ瀬までがルート。
丹沢山から標高を下げた後、また上り返してアップダウン。
1個目のピークが目覚めてないカラダには辛かったかな。

 
どのピークも小さく展望はありませんでしが、
ところどころ景色が広がる場所もありました。
シロヤシオの時期はキレイだ、と帰ってきてから知りました。

 
低気圧通過の覚悟を決めてこっちを歩いてきたものの、
南風というよりは、北風が強く吹いてきてこのルートもしっかり北風を受け・・・
午後からじゃなかったの?しかもだんだん晴れてきてるよ・・・

・・・その後ももう雨の降ることはなく、登山道も予想より乾いていて・・・
風も穏やかな時間帯もあったりと・・・??
もしかして、回復が早まった?だったら主脈ルートにも行けたかも

と思ったって後の祭り~~
出発を9:00過ぎにしていたら、予定通りに行けたかもしれませんが、
小屋で様子をみていた皆さんも8:00前には半分以上出発した後だったので、
皆さんそれぞれに悔しい思いをされていたかもしれません。
こればかりは誰にもわからない、今回はこれでよかったんだと思うことにしましょう。

 
三峰を越えると、梯子を上ったり降りたり。
崩壊した鎖場や鉄の橋を通過したりと、なかなか変化があります。


 
前日の強風?新しそうな倒木も多く、登山道を塞いでいました。
倒木を掃除(笑)しながら進みました。
地図にあった「危」マークのところは鎖もあり安心だったのですが、
その後の「金冷シ」周辺~先は巻き道が多く、鎖もロープもないので緊張する通過箇所も多かった。



とにかくぐるぐる巻いているようで、どっちへ進んでいるのか?分からなくなってみたり・・・
景色もないので若干飽きてきたり(笑)

 
そうこうしているうちに「高畑山」到着です。
山頂に展望台がありましたが、もう黄砂だったのでしょう、何も見えません。

さて、「宮ケ瀬」といえばあの「ヒル」です。
通常なら5月下旬くらいなのでしょうが、この週末は気温が高かったので、
もしかしたら・・・とこのあたりから不安になりました。
こっちに来る予定にしていなかったので、塩もファイターも持参していない・・・
それよりもう二度と会いたくない・・・


「宮ケ瀬湖」が見えた~~!
足元を確認しながら、ヒルの恐怖を思い出し、自然と足早に・・・
高畑山から超足早で下山。

 
超早足のおかげで1時間に一本のバス停に5分前に到着。
登山口にはヒル退治の薬がおいてありました。
幸い、まだいなかったようでほっとしました。



以前この辺りに来たとき、場所だけは把握していた「別所の湯」目指して途中下車。
ゆっく~~~り二日間の汗を流して帰ることが出来ました。
地元の方がゆっくりくつろげるような静かな湯でした。


結局強風に悩まされながら歩いたのは土曜日の方で、
下山した日曜日は、前日に比べたらずっと穏やかでした。

最初から荒天と言われていたところを出かけたのだから仕方ないですが、
今回は無理しないでこれで良かったのだ、と思いました。
下界に着いてメールしたら家族は皆心配していたし。
楽しく歩けて「又行こう!」と思える山歩きが一番ですもんね。
また、是非リベンジしたいと思います。


・・・といつもの負け惜しみだな


【2日目:みやま山荘7:45→本間ノ頭9:25→高畑山11:35→三叉路バス停12:46 休憩含む】



おしまい。