カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

高岩山の岩団扇

2014-04-15 | ヤマのこと

 
2014.4.12(土) 今が旬の岩団扇に会いに行ってきました。


 
咲くのはもっと後かと思っていたけど、サルギ尾根の岩団扇も咲いたとのことで鉄五郎ではなくこちらへ。
武蔵五日市駅、朝一番のバスは満員!2年前に来たときは私達だけの貸切だったのに・・・
こちらももうメジャールートになったようです(とか生意気なこと言えるようになったもんだね、自分(*^_^*))


山間の神社脇の登山口はまだ日があたらず、じっとしていると寒いのですぐに出発。




植林の薄暗い急登の道、眠たそうなシュンランちゃんが迎えてくれました。




炭焼き窯跡を過ぎたら岩団扇ポイントに到着。
朝早いので誰もいなくてお花見三昧でしたが、まだ時間があるのでこの先の高岩山を目指します。




ずいぶん一生懸命に空けられた穴、誰の仕業かな~(*^_^*)



木々の間から御岳山の宿坊が見えてきたら・・・



高岩山到着 貸切です。



誰もいない、何の音もしない静かな山頂。
真っ青な空の下、冷たい空気。とってもすがすがしい朝。




気が付けば芽吹きの季節、自分の周りの植物たちはみな嬉しそうに手足を伸ばしている。
見ているこっちまで嬉しくなっちゃうから不思議だね。



大岳山を確認すると目の先に上高岩山の東屋が見えましたが、今日はそこまで行けないのです。
バスの時間を逃すと2時間待ちだからね、そろそろ戻りましょう。



 
先ほど通過した岩団扇ポイントに戻り夢中で写真を撮っていたら、あれあれ?
こちらのザックの持ち主さんとバッタリ♪ 私達結構な高確率でバッタリしてますよね?
ご縁があるのかな?嬉しいな(*^_^*)しばし談笑&撮影TIME



数は多くはないのだけど、咲き始めたばかりのフレッシュなイワウチワのかわいいこと。



とても大きな花を着けたチームもいて賑やかでした。



これからお目覚めのピンクちゃん、がんばれー。


イワウチワを十分堪能したあとは神社へと下ります。




サルギ尾根で出会ったお花は、土を背中に乗せたまま育った(シロバナ?)ナガバノスミレサイシン


 
ヒナスミレ、急斜面に咲くエイザンスミレや所々にタチツボスミレ






養沢神社では、朝は何もなかったけど神輿の準備をしていました。何かイベントがあるのかしら?
大岳鍾乳洞BSからかわいいピンクのバスでまた駅まで揺られていきます。



バスは今がちょうど満開見頃の桜の道を走っていきます。
車窓から眺める民家と桜の共演は、あたたかな春の香りを運んでくれました。




・・・さて・・・
駅からはまた電車に乗り別の場所へ移動します。



 
移動先で迎えてくれたのはノジスミレ? あっちもこっちも咲き乱れるタチツボスミレ。




今年初めてのニョイスミレ♪





ニオイタチツボスミレもたくさん咲いていて、鼻を近づけて今日初めて解った、とってもいい香り!
スミレがあんなに良い香りがするなんて、知らなかったなぁ(^^♪



初めての場所だったのでここに来るまでも右往左往。
自力で調べ目星をつけてやってきたけど、会えなければそれでおしまい。
時期がずれれば今年はもう会えない、命の短い野の花たち。
写真で見た時から一目惚れしたあたたか色の、憧れのあの子を探して歩きます。




ウロウロ彷徨う私はやっぱりへんかな?あちこちで咲くシュンランちゃんに笑われているようですが・・・


思いが通じたのか、会えました、会いたくて会いたくて探してたあの子に・・・




ハジメマシテ、紫背菫さん。
背筋をピンと伸ばしたお行儀のよい日本美人。
見つけた時、嬉しくてちょっとウルウルしちゃった。
小さくて愛らしくて、どうしたらそんな優しい色になれるの?と思うほどのあたたかな桃花色。




あっちにもこっちにも



どのこも本当に可愛くて




想像していたよりいっぱい咲いていてくれたのがまた、嬉しくて。




「調子はどう?」「うん、お日様があったかくて良い感じだね」「誰かが見てるよ?」
あっちこっちで彼女たちのおしゃべりが聞こえてくるようです。
人間嫌いって聞いてたけど、いやいや、結構人懐こいんじゃないかな?なーんてね。


会えたことがあまりに嬉しくて、誰もいないこの場所で一人地面に這いつくばり、
30分以上菫たちとおしゃべりしていました。変な人よね・・・(^_^;)



たかが菫、されど菫。
どうしても咲いている姿を見てみたくて、夢に出るほどこの小さなスミレひとつに執着した自分。
だけどその分、久しぶりに感動をもらった良い一日となりました。





初めてのご対面が嬉しくてスキップしたくなるような帰り道、




満開のミツバツツジや




季節の移ろいを感じさせる稚児百合に見送られ




桜吹雪の舞う尾根道を後にしました。



新しい出会いがあるって、野の花や森から感動をもらえるってなんてありがたいことなんだろう。
そんな当たり前のことをもう一度思い出させてもらった気がして、



陽が傾き始めた道を笑顔で帰りましたとさ。




おしまい



【行程】岩団扇*武蔵五日市駅BS7:03→大岳鍾乳洞入口BS7:40→(サルギ尾根)→高岩山9:20~9:40
    →11:10養沢神社11:52→武蔵五日市駅BS12:40