カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

雨の北岳・間ノ岳

2015-07-23 | ヤマのこと
2015.7.18(土)~20(月・祝) 南アルプス北岳へ

この三連休は白馬三山の予定でしたが天気予報が3日間ともダメになったので
予定変更して南アルプスへ出かけました
予報では日曜日から回復予定でしたが 今回全く回復せず荒天でした

金曜日に甲府のビジネスホテルに前泊し 翌朝甲府駅7時発の広河原行バスに乗ります
三連休初日だというのにバスは15人程度しか乗っていませんでした


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9:20 午後止む予報の雨が支度をしているうちに降り出し カッパを来てスタート


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お花の写真をいっぱい撮りたいな、なんて思ってやってきたのだけど・・・


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二俣に着く前に既に雨でカッパびっしょり・・・
一旦雨が上がり 振り返るとオベリスクが見え隠れしていました

今日は”肩の小屋”までの予定 右俣コースを進んでいきます


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美しいシナノキンバイのお花畑は健在でした
ここで3年前あの方この方とバッタリした懐かしい思い出が蘇ります
今日は同じ方向に歩く人も3,4組しかいない あの日よりも天気悪いような・・・


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尾根に乗ったら雨に加えて風も強くなり 足元には花が咲いてるけど撮る余裕なし
とにかく小屋まで早く着きたくて無言で歩き肩の小屋に着いたら
今日ほとんど人に会わなかったのに結構な混雑でした

到着して立ち止まったら全身びしょ濡れが冷えて震えが来るほど
慌てて着替えることにしましたが 小屋泊でもトイレも更衣室も外なんですね

肩の小屋はストーブ三台あったけど周りは人で埋まってるし乾燥室がないし
自分も寒いしカッパがなかなか乾かなくて困りましたが
なんとか朝までには着れる程度にはなり ホッ

3000mの稜線で雨風しのげるありがたさ
この雨と強風の中でのテントの人のすごさをしみじみ感じました
お布団はひとりひとつ お腹も充たされ毛布もたくさんあり、暖かく眠れました






7/19 二日目

夕方ガスのむこうに太陽を感じていたけど 今朝も夜が明ければガスと強風
雨が止んだだけましだけど・・・と力なく北岳方面へ進む
前回も何も見えなかったので 今回も見えなければ意味もないので下山しようかと思いつつ


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北岳山頂到着
あー これは前回よりひどいねぇ とぼーっとしていたら・・・


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あ?


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れれ?


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頑張れー!!姿を見せてーーー!
山頂にいた誰もが雲の動きに釘付け ついつい空に向かって叫んでしまう中
ガスが切れてはまた閉じて 雲と風のせめぎ合いが続くこと10分弱


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あんなに真っ白だった世界 分厚い雲 まるで緞帳が上がるように・・・


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仙丈ケ岳が姿を見せ



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憧れていた 稜線が姿を現してくれました
諦めず 登ってきて良かったね。゜(゜´ω`゜)゜。



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ここからの富士山 見たかったよぉ



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ガスが切れて山頂方面への道が開けました
予定通り間ノ岳へと進みましょう


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稜線が見えただけで先ほどまでの暗い気持ちはどこへやら
強風で足取りは遅いけど 心は晴れやか



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北岳山荘あたりでザックをデポし 間ノ岳をピストンします
ガスは切れたけど風は相変わらず強く 稜線を歩いている間はずっと風に打たれ
変なところに力が入りながら歩いている感じ
八本歯のコル方面分岐では風の通り抜けがきつく飛ばされそうで 四足スタイルで通過

中白峰から振り返ると北岳上空に不思議な雲のアーチが出来ていた



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北岳でこのまま晴れるかと思ってたけど そう上手くはいかなかった
どんどん黒い雲がやってくる 急げ急げ!



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でも急ぎ切れず・・・間ノ岳山頂に着いたらまた雨と爆風
このころからもう一眼は使い物にならなくなりました、あ~ぁ


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じっと立っていることもままならぬ間ノ岳山頂 すぐにまた来た道を戻ります
本格的に降り出した雨は 強い風と共に容赦なく全身を叩き付ける
もう笑うしかないほどのずぶ濡れっぷり

この雨だもの 北岳山荘に泊まってしまおうか?と中に入ると同じような人でごった返し
まだお昼だというのにすごい人で もともと混雑する北岳山荘
「今日は布団一枚に3人です」と張り紙がΣ( ̄ロ ̄lll)

・・・もうこうなったら予定通り下山しましょう
と軒下で昼食を簡単に済ませ 八本歯ノコルへ進みました
途中見事なお花畑が広がっていましたが ずぶ濡れで撮影困難になったカメラは
ザックにしまったのでお花畑の写真はこれしかありません
あとは自分の記憶のアルバムに残しました


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大樺沢からの左俣ルートは人気があるようで この雨の中登ってくる人多数
譲る事ばかりですれ違いに相当時間がかかりましたが 登ってくる人のほとんどは無口で
この気象条件では本当に辛いだろうと思いました

丸太階段を滑らないように慎重に下り二俣へ 雪渓通過は一か所のみでアイゼン不用でした
途中 シロバナタカネビランジ? らしきものが咲いていたけど
今回花を愛でる余裕は全くなかった・・・


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既に力が入らなくなりかけてた足に喝をいれ 予約していた白根御池小屋に到着したのが15時過ぎ
テント場に着いたらうっすら晴れてるし・・・( ̄ω ̄;)

以前ここで泊まった時はテントだったので 中に入るのは初めてでしたが
下界の宿のように整った設備 ふかふかのお布団
朝6時からずーーっと濡れっぱなしだった身体には 本当にありがたい乾燥室や広い食堂
お疲れ様の生ビールと 美味しい南アルプス天然水と夕飯で 心身ともに癒されました





7/20(月)

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下山する日は晴れるの法則
朝一番のバスに乗って帰るために 朝食は頂かず出発です


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木漏れ日の気持ち良い朝 急坂を下り始めると
朝一番のバスで来たのかな?連休最終日でも どんどん登ってくる人がいます
明日からは天気のようでみなさん嬉しそう
いってらっしゃ~いと手を振ります


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広河原に戻ってきても やはり北岳の姿は見えないままでした

雨の山行はいつもの事だけど 山後の着替えも靴の中もカメラも何もかも濡れて
二日間とも雨と強風で寒くて こんなに辛かったのは初めてだったかも?
でもなぜか終わってしまえばそんな辛ささえ笑っちゃう
「行ってよかった、行けてよかった」と思えた今回の山行

山でも下界でも色んな試練はあるけれど 一歩一歩足を運べば自然に前へと進むはず
どんな天候の中でも 何かに夢中で突き進める時間を持てるありがたさを
今更のように感じたのでした




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■行程■
1日目:甲府駅7:00→広河原
広河原9:20→二俣11:35→肩の小屋14:20
2日目:肩の小屋6:10→北岳山頂7:00~7:20→北岳山荘8:35(デポ)→中白峰9:08→間ノ岳10:00→
北岳山荘11:30~12:00→分岐13:20→大樺沢13:52→二俣15:00→白根御池小屋(予約済)15:30
3日目:白根御池小屋5:10→広河原バス停7:20 バス8:00→芦安(白峰会館入浴)11:20→甲府駅12:25