■メイン写真
三の滝(落差19.2m)が見えてきた
■今回のコース
京都丹後鉄道・喜多駅⇒駐車スペース(滝神社遊歩道入口)→(入渓)→七の滝→四の滝→
三の滝→二の滝→一の滝→不動岩橋→(遊歩道)→滝眺望所→滝神社→駐車スペース⇒
天橋立・智恵の湯[入浴]
ガイド友達のHさんと、宮津市の今福にある「今福の滝」を遡行してきた。
今福の滝は、7つの滝で構成され、合計の落差は78.2mという。
七の滝から一の滝まで、わずか350m程度の間に詰まっているというから面白そうだ。
もともと江戸時代(1761年)「丹後州宮津府志」に、この滝についての描写があるという。
ちょっとした短い沢歩きができるかなと思って臨んだら、30mザイルが
いっぱいいっぱいになる滝が2つ出てきて、久しぶりに本気モードの登攀を
強いられる、立派な沢登りになってしまった。痛快で実に楽しかった。
京都丹後鉄道・喜多駅。
この線路のガードをくぐって、細い舗装道を上っていく。
滝神社へと続く遊歩道が分岐するところに、2~3台が停められる駐車スペースがある。
身支度を整え、橋を渡り、すぐのところで入渓した。
水量は少ない印象だが、普段から、こんなものなのだろうか。
水質はいいが、沢床は黄色っぽい砂地になっているので、歩くと濁る。
魚影は見なかった。ヒルも行程中、ずっと見かけなかった。
凡流を遡っていくと、左に滝神社の神殿が見えた。
すると唐突に4mの段瀑が出てきた。七の滝のようだ。
いよいよ遡行の本格スタートの気分だ。ここは簡単に越えられる。
このすぐ先でミニミニゴルジュが出てきたので、軽く突破したが、
これが六の滝(落差1.2m)、五の滝(2.3m)だったようだ。
そして、四の滝(4.4m)が現れた。
左の本流の真下を、強烈な水圧に堪えながらくぐり抜け、左の岩の隙間から
よじ登る。ちょびっとトリッキーな感じが面白かった。
そして、もうすぐそこに、三の滝が立ちはだかっていた。
遊歩道は右岸についていて、滝壺に近づける。立派なあずま屋は、地元の方々が
2011年度に京都府と宮津市の援助により建設されたものという。
三の滝(19.2m)。花崗岩だという。しばらく、どこから登れそうかをウオッチし、
Hさんがリードを試みる。クライミングも上手いHさん、なかなかカッコいいぞ。
あまり大きなホールドがないのと、なんといってもヌルヌル。
途中で1か所、中間支点は作れたものの、ツルッといかないように慎重に
難所を越える。
Mr.Dashはトップロープでたやすく登らせてくれた。感謝。
ヌルヌル箇所は、確かにやばかった。30mザイルは、余り2~3mしかなかった。
途切れることなく、二の滝(19.9m)へ。三の滝よりは、やや寝ている印象である。
ここはリードを交代。この規模の滝のリードは久しぶりで、独特の緊張感を
楽しんだ。やはりヌメヌメを用心しながら、途中1か所で中間支点をつくり、
最後は左上に逃げた。ここもザイル30mがちょうどいっぱいになる長さ。
Hさんをトップロープでビレイ。もちろん余裕をもって登ってきた。
振り返ると、京都縦貫自動車道の高架が見えた。
途切れることなく、一の滝(5.7m)が出てくる。実際に登ると、もう少し
落差がありそうだ。規模は小さいが、一番傾斜が強いのがこの滝だ。
左の流れの中を登れそうだが、ここは慎重策で、Mr.Dashが右のチョロチョロの
支流の岩間から巻き、左ルートを登るHさんをトップロープで確保した。
全ての滝を登り終えると、下から続いてくる滝山林道の不動岩橋がかかる。
ここから上流は平凡そうなので、ここで遡行を打ち切る。まだ午前中やで!!
念のため、沢に並行する山道を少し先まで歩いてみたが、150mほど先に
少し流れが変化しているだけだったので引き返した。
下山は遊歩道をとる。
滝眺望所からは、二の滝と三の滝が見下ろせる。
ふたつの滝は、まるでつながっているように見える。
こう見ると、登れるようには見えないから不思議だ。
ヤマモモの大木。
神社の小さな境内には、タブノキの巨樹。
日本海側のこの場所に、やや暖地性のヤマモモやタブノキが、しかもこんな
巨大サイズで存在するとは。
滝神社で今日の安全を感謝する。
駐車地に戻り、林道を下る途中、苔むしてジブリ状態になったクルマを撮影。
原型がわかりにくいが、1970年前後のブルーバード510型ではないかな。
下山後、天橋立・智恵の湯に立ち寄る。天橋立の駅前にある日帰り温泉。
駐車場がないので、周辺のパーキングに停めるしかない。
さっぱりとした湯上り感がよかった。