今年2月4日からのタイによるカンボジアへの攻撃において、各国がクラスター弾の使用・保有を禁止する条約を締結したばかりにも関わらず、タイ軍がこれ無視してクラスター弾を使用したとが明らかとなりました。タイの在ジュネーブ国際機関代表部大使がNGO「クラスター弾連合」に明らかにしました。クラスター弾禁止条約が昨年8月に発効して以降、使用が判明したのは初めてとなります。紛争時にカンボジアからクラスター弾の使用を指摘されたタイ政府は「使用していない」と虚偽の発表をしていました。
クラスター弾は、1発の親爆弾から多数の子爆弾がまき散らされ、不発弾が多数残ることから、民間人が犠牲になる例が後を絶ちません。このため、2008年に「クラスター弾禁止条約」に日本も含めて97カ国が署名、2010年8月に発効しています。現在では、署名国は107カ国に上っています。タイは、この条約に参加していません。
アセアンの停戦監視団の受け入れを拒否し、4月7日・8日のカンボジアとの直接対話にも軍関係者を派遣しない等、国際世論を無視し続けているタイ政府は、クラスター弾使用により、更に厳しい国際世論に直面することとなります。
タイ政府に対しては、国際司法裁判所判決の遵守、武力の不行使、非人道的兵器の使用禁止を強く求めたいと思います。
写真は、タイが使用したクラスター弾(155ミリ砲から発射されたNR-269弾頭の子爆弾M-46。Landmine and Cluster Munition Monitorがプレアビヒア州で撮影)。
東京新聞(日本語)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011040601000868.html
ニュースクリップ(日本語)
http://www.newsclip.be/news/2011407_030521.html
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