5月10日、カンボジア信用機構(CBC)は、消費者信用指標四半期報告(2023年第1四半期)を発表しました。CBCは、多重債務者を防止する目的で、金融機関から集めた信用情報を集積し、各金融機関の貸付審査にその情報を提供しています。四半期報告では、消費者信用申請状況、消費者信用供与状況、消費者信用の不良債権情報等を取りまとめています。
今回の報告では、消費者信用申請については、対前期比で、件数は20%増、金額は16%増となりました。その内訳は、個人向け貸付が件数18%増、金額16%増、住宅ローンは件数36%増、金額14%増、クレジットカード利用は件数0%増、金額0%増となっています。
消費者信用供与状況では、消費者信用借入人数が、対前期比3.3%増の約159万人となっています。残高は、前期末比1.8%増の145.8億ドル(約2兆270億円)となりました。
不良債権比率は、2020年第1四半期1.61%、第2四半期2.64%、第3四半期2.42%、第4四半期1.91%、2021年第1四半期2.24%、第2四半期2.57%、第3四半期2.56%、第4四半期2.03%、2022年第1四半期2.35%、第2四半期2.47%、第3四半期2.60%、第4四半期2.51%、2023年第1四半期3.28%と推移しています。借入人の29.1%が複数の機関から借り入れを行っています。新型コロナの影響で返済に困っている借入人については、各金融機関が返済期限の延長等に応じてきましたが、この支援措置が2022年6月末で終了したこともあり、不良債権比率が上昇しており、今後更に上昇する懸念があります。
新規貸付需要は新型コロナの国内感染の拡大を受けて2021年~2022年は概ね横ばい状態でしたが、今期は大きく盛り返しました。経済の回復に伴い、今後も貸付需要の拡大が見込まれます。
なお、こうした基礎情報が、定期的に公開されることは、金融セクターの健全性維持の観点からも重要性が高いものと見られます。
カンボジア信用機構の発表(英文です)
https://www.creditbureau.com.kh/press/consumer-credit-index-report-quarter-1-2023/
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今回の報告では、消費者信用申請については、対前期比で、件数は20%増、金額は16%増となりました。その内訳は、個人向け貸付が件数18%増、金額16%増、住宅ローンは件数36%増、金額14%増、クレジットカード利用は件数0%増、金額0%増となっています。
消費者信用供与状況では、消費者信用借入人数が、対前期比3.3%増の約159万人となっています。残高は、前期末比1.8%増の145.8億ドル(約2兆270億円)となりました。
不良債権比率は、2020年第1四半期1.61%、第2四半期2.64%、第3四半期2.42%、第4四半期1.91%、2021年第1四半期2.24%、第2四半期2.57%、第3四半期2.56%、第4四半期2.03%、2022年第1四半期2.35%、第2四半期2.47%、第3四半期2.60%、第4四半期2.51%、2023年第1四半期3.28%と推移しています。借入人の29.1%が複数の機関から借り入れを行っています。新型コロナの影響で返済に困っている借入人については、各金融機関が返済期限の延長等に応じてきましたが、この支援措置が2022年6月末で終了したこともあり、不良債権比率が上昇しており、今後更に上昇する懸念があります。
新規貸付需要は新型コロナの国内感染の拡大を受けて2021年~2022年は概ね横ばい状態でしたが、今期は大きく盛り返しました。経済の回復に伴い、今後も貸付需要の拡大が見込まれます。
なお、こうした基礎情報が、定期的に公開されることは、金融セクターの健全性維持の観点からも重要性が高いものと見られます。
カンボジア信用機構の発表(英文です)
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