カンボジア経済

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ラタナナキリがついに全国送電網に接続

2020年07月15日 | 経済
 7月10日、鉱業エネルギー省は、ラタナキリ州の州都バンルンが、カンボジアの全国送電網に高圧送電線で接続されたと発表しました。カンボジアでは、送電網の建設を進めていますが、一部の州(北部プレアビヒア州、東北部ラタナキリ州、東部モンドルキリ州等)の州都は、全国送電網と接続しておらず、独自の発電所等で細々と電力を賄ってきています。ラタナキリ州では、日本の支援で建設・整備された小規模水力発電所で発電される電力や、低圧送電線でのベトナムからの輸入電力等で州都の電力需要を賄ってきましたが、電力需要も増大しているため、高圧送電線での全国送電網への接続が待たれていました。今般、ストゥントゥレン州のローワーセサン第2水力発電所(400MW)とラタナキリ州の州都バンルン間を結ぶ高圧送電線(230KV)約115キロメートルが完成し、大型のローワーセサン第2水力発電所で発電した電力をラタナキリまで送電することが可能になりました。ローワーセサン第2水力発電所からは、ストゥントレン、クラチエ、コンポンチャム等を経由してプノンペンまで送電線が完成しています。
 鉱業エネルギー省では、この送電線の完成により、質量ともに十分な電力が供給できるようになり、ラタナキリ州の経済にも大きな効果が期待できるとしています。カンボジアでは、地方電化にも力を入れていますが、ラタナキリ州はプノンペンからも遠い山岳部にあるため、なかなか全国電力網に接続するに至りませんでした。高圧送電性が完成したことによる経済効果は相当に大きいものがあると見られます。カンボジア政府が今後もこうした基礎的インフラ開発を地道に続けていくことが期待されます。
(写真は、ラタナキリ州で日本が協力して建設したオチュム第1水力発電所)



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