カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

電気通信省 マイクロソフトと覚書調印

2021年03月19日 | 経済
 3月16日、カンボジアの郵政電気通信省は、マイクロソフト・アジア社とカンボジアにおけるデジタル使用の促進と人材開発に関する覚書に調印しました。カンボジア側は、チア・バンデット郵政電気通信大臣、マイクロソフト・アジア社はカイリン・ハスラム東南アジア新市場担当CFOが、オンラインで調印しました。
 覚書は、カンボジアの情報通信技術分野における起業、イノベーション、調査研究、人材開発等への協力を通じてデジタル・トランスフォーメーションの促進を図ることを目的としています。併せて、カンボジア政府デジタル化政策及びマスタープランの策定にも協力するとしています。
 チア・バンデット大臣は、教育の重要性を指摘し、デジタル経済社会の到来や第4次産業革命に備えるためにも、高校生・大学生がIT分野を専攻すること、少なくともIT技術の基礎を学ぶことを推奨したいと述べています。今後、教育省とも連携して、高校及び大学でデジタル・ITに関する授業を実施してくことに取り組みたいとしています。
(写真は、郵政電気通信省の発表より)

郵政電気通信省の発表
https://mptc.gov.kh/en/featured/press-release-on-the-signing-of-mou-between-mptc-and-microsoft-asian-headquarters/


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太陽光発電所3か所が完成

2021年03月18日 | 経済
 カンボジア鉱業エネルギー省によると、カンボジアでの太陽光発電所の建設が進み、2019年に承認した4発電所のうち、3か所が2021年第1四半期に完成しました。完成したのは、プルサット州の60MWの発電所(Schneitec Renewable)、バンテイメンチェイ州30MW(Ray Power)、バッタンバン州60MW(Risen Energy)の3発電所で、全国送電網への接続工事も完了した模様です。残るスバイリエン州バベットの20MW(Green Sustainable)についても2021年第1四半期の完成を目指していましたが、工事が遅延している模様です。
 2020年末現在に稼働中の大規模太陽光発電所は5か所で、スバイリエン州バベット10MW(Sanseap Asset)、コンポンスプー州80MW(Schneitec Renewable)、コンポンチュナン州60MW(Schneitec Renewable)、クラチエ州26MW(Kamdhenu)、コンポンチュナン州30MW(Schneitec Renewable)等です。合計で2020年末の設備容量は、約206MWとなっています。今回の3発電所の完成で太陽光発電の設備容量は、合計356MWとなりました。工事が遅れているスバイリエン州20MWを加えて2021年末には376MWとなる見込みです。
 今後完成予定としては、シアヌークビルの沖合に位置するロン島で設置工事が行われている小型太陽光発電所が、2021年6月に稼働する見込みです。出力は1.25MWで、島内の電力需要の半分以上をカバーできる計画となっています。また、既に着工済みの発電所として、コンポンチュナン州の60MW等があります。
 鉱業エネルギー省では、これらの発電所を含めて太陽光発電を数年以内に、発電容量の約15%を占める465MW程度にまで増強したいとしています。更に、2030年には発電容量の17%に相当する1815MWにまで増強する計画です。
 カンボジアでは、発電設備容量の約半分が水力発電となっていますが、ダムの容量が少なく季節調整能力が十分でないため、乾季には使用できる水量が大幅に減少して、発電量が減少してしまいます。太陽光発電は、晴れた日が続く乾季には、日中は安定した電力を発電できるため、水力発電の落ち込みをカバーするのに適しています。温暖化を考慮すると、石炭火力発電所が難しくなりつつあり、カンボジアとしては、太陽光発電等の再生可能エネルギーの活用を図る必要があるものと見られます。
(写真は、クメールタイムズ紙より)


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日本政府 新型コロナワクチン製造・輸送体制整備を支援

2021年03月17日 | 経済
 3月9日、日本政府は、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける東南アジア諸国・南西アジア諸国・太平洋島嶼国に対する支援として、約4100万ドル(約45億円)の緊急無償資金協力を実施することを決定しました。
 今回の協力では、国連児童基金(UNICEF)を通じ、カンボジアを含む東南アジア、南西アジア、太平洋島嶼地域の25か国を対象に、各国国内でのワクチン接種体制を構築する「ラスト・ワン・マイル支援」として、保冷設備や運搬用車両等の機材供与等を通じてコールド・チェーンの整備を実施します。新型コロナウイルス感染症の収束に向けて、途上国を含めてワクチンへの公平なアクセスを確保し、各国におけるワクチン接種を加速していくことが国際社会共通の課題となっています。日本は、国際的なワクチン調達メカニズムであるCOVAXファシリティの形成を主導し、合計2億ドルの拠出を表明しています。今回の協力は、こうして供給されたワクチンを、途上国内の隅々まで運び、一人ひとりに届ける支援であり、COVAXファシリティの取組を補完するものです。
 また、3月12日の日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国首脳協議でも、インド太平洋地域の途上国に新型コロナウイルスのワクチン供給を進める協力を記した共同声明を発表しました。インドで製造するワクチンの増産や各国の輸送網整備を支援し、10億回分の製造体制を整えるとしています。日本は、輸出向けの新型コロナ・ワクチンの製造を拡大するためにインド政府に対して円借款を供与する計画です。カンボジアが現在使用しているアストラゼネカのワクチンはインドで製造されたものであり、インドでの生産増強はカンボジアのワクチン入手にも効果があるものと期待されます。
 香港や新疆ウイグル自治区で人権を蹂躙し、東シナ海・南シナ海で現状変更を試みるような中国のワクチン外交に対抗するために、日本政府や関係諸国が連携して、真に途上国の人々のためになる支援を実施していくことは、大変意義のあることです。
(写真は、首相官邸の発表より)

日本の外務省の発表(無償協力及び4カ国首脳会議)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000761.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/nsp/page1_000939.html


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メコン・米国パートナーシップ 中国に釘 日本政府もメコン委員会を支援

2021年03月16日 | 経済
 2月25日、米国・東西センターが開催したオンラインイベントで、米国が「メコン・米国パートナーシップ」を通じて、メコン川流域国への支援を強化するとの方針を明らかにしました。米国代表は中国の名指しは避けながらも、「メコン川上流にある水力発電用ダムが下流国の食糧安全保障や経済開発、環境に影響を及ぼしている。」との懸念を表明しました。また、NGOなどの市民社会を含む透明性と強力なガバナンス制度、政策、意思決定プロセスの重要性を強調しました。さらに、米国は「メコン・米国パートナーシップ」を通じて、水資源管理や流域国の連結性強化に取り組むと表明しました。米国務省はこのオンラインイベントに先立つ2月23日、メコン川の水位の急激な変動や低下に対する懸念をメコン川流域国政府とメコン川委員会と共有するとのステートメントを発出していました。
 2月26日、ラオス・ビエンチャンにおいて、竹若敬三駐ラオス日本国特命全権大使とアン・ペイ・ハッター・メコン河委員会事務局長との間で、供与額3億円の無償資金協力「メコン河流域洪水対策能力強化計画(MRC連携)」に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。本事業は、メコン河委員会に対して、降雨量・水位等観測所の新設・改修及び洪水対策に関する機材供与等を行うことにより、メコン河下流域国の洪水対策能力強化を図り、もってメコン諸国の強靱性向上に寄与するものです。
 中国は、メコン河上流に多数のダムを建設しましたが、下流国にはダムの放流データや水文データさえ提供しないという傍若無人な対応を続けてきていました。今年もメコン河の水位は歴史的な低さとなっており、中国の自国ファーストのダム運用がその原因の一つと見られています。日本や米国が、メコン川の水位変動で困難な状況にある下流国の人々を少しでも助けていくことは、大きな意義のあることと見られます。今後の支援の継続が期待されます。
(写真は、プノンペンから見たメコン河。奥の青色がメコン河、手前の茶色は合流するトンレサップ川からの流れ)

日本の外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008983.html


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2021年03月15日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

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新型コロナ カンボジアの状況 3月15日 カンボジアで初の死者

2021年03月15日 | 経済
 カンボジアは、新型コロナウイルスの国内感染は、他国に比べれば低いレベルにあります。死者は1名です。3月14日の保健省の発表によれば、累計陽性者数は1305名(3月7日から318名増)となっています。治癒数は510名です。先週の新規陽性者のうち、315名は2月20日市中感染事件による陽性者でした。それ以外の先週の海外帰国・入国者の新規陽性は3名でした。
 国内でのクラスターとしては、11月3日事変(陽性者4名:終息済)、11月28日市中感染事件(陽性者41名:終息済)に加え、2月20日市中感染事件が発生しました(3月14日現在陽性者792名)。今回の感染は、中国人女性が隔離ホテルから賄賂を使って脱走し、クラブやサービスアパートメント等で感染を広げるという悪質なケースでした。感染はシアヌークビル等地方部にも広がり、3月14日現在で、プノンペン508名(144名増)、シアヌークビル128名(23名増)、カンダール97名、プレイベン40名、コッコン10名、コンポントム4名、スバイリエン2名、シェムリアップ1名、バッタンバン1名、コンポンチャム1名が陽性となっています。中国人コミュニティーを発信源に感染拡大が止まっておらず、今後の動向が懸念されます。
 海外帰国者の陽性者も、空港での検査や2回目以降の検査等で引き続き発見されています。大規模クラスターが発生しているタイから出稼ぎ労働者が帰国していることもあり、タイと国境を接しているバッタンバン州やパイリン州で帰国者90名(3月7日から増加無し)が陽性と確認されました。
 3月11日、カンボジアでの新型コロナでの初の死者が報告されました。陽性だった中国人の運転手(カンボジア人)だったとのことです。ご冥福をお祈り申し上げます。
 3月11日、新型コロナ対策法が公布されました。検疫からの脱走、移動禁止違反、検査や防疫への非協力等に関する罰則が強化されました。マスクの着用も義務化され、違反した場合は罰金刑が課される模様です。一方、中国人による検疫からの脱走や検疫を避けるための密出入国等が相次いで報道されています。こうした中国人の傍若無人な態度は、一般のカンボジア人の憤りを招いており、反中感情が高まっていることには留意が必要です。
 3月13日、陽性者が発見されたプレイベン州の4つの村では、ロックダウンが実施されることとなりました。
 カンボジアでは、感染防止対策が次第に緩んできていましたが、3回目の国内クラスター発生と対策法の施行で、全般的に防止対策が強化されています。また、死者が初めて報道されたことや、ルールを守らない中国人の情報がSNS等で飛び交っていることもあり、街中の人出は大幅に減少しているものと見られます。カンボジアの陽性者数は、欧米や日本に比べると圧倒的に少ないのですが、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念が残ります。マスク、手洗い、アルコール消毒等の感染対策を十分に行う等、十分な注意が必要です。なお、出入国手続き等につきましては、日本・カンボジアともに頻繁に変更されていますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。
(写真は、ビル入り口でのQRコード読み取り、体温測定、アルコール消毒)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000197.html


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プノンペンで日本のケーキ Chez Shige

2021年03月14日 | 経済
 プノンペン南部に開店した本格的ケーキ屋さん「Chez Shige」です。日本人のパティシエが中心のお店です。様々なオーダーメードケーキもあり、お誕生日や記念日用に似顔絵やキャラクターを描いたケーキも数多く作られています(フェイスブックに写真多数です)。もちろん、ショーケースにある普通のケーキも本格的で、素晴らしく美味しいです。最近開店したお店では、イートインもあり、ケーキとコーヒー等をその場で楽しめます。今回は、イチゴロールとストロベリーバスクを頂きました。ロールケーキはたっぷりの生クリームが詰まっていて、とてもやわらかくて美味しかったです。職人さんがケーキを手際よく作るのを眺めながら、美味しいケーキを頂くのも乙なものです。お勧めです。ぜひお試しください。

Chez Shige
https://web.facebook.com/chezshige/?ref=page_internal

こちらは、ストロベリーパンナコッタとイチゴタルト。美味しそうです。



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お花屋さんが週末の夜にはバーに Bliss Botanica

2021年03月13日 | 経済
 プノンペン中心部、240通りに開店したお花屋さん「Bliss Botanica」です。日本人女性の方が運営していて、週末の金曜日と土曜日の夜は「お酒の飲めるお花屋さん」になります。店内は、お花屋さんなので、もちろんお花で溢れています。週末の夜だけですが、そんなお花屋さんでお酒が飲めるのはちょっと楽しい体験です。お酒は、焼酎やカクテルもあります。フラワービールというのもあります(まだ試していません)。おつまみ類はまだ提供していないのですが、デリバリーで配送してもらってもいいそうです。週末の夜にちょっと一杯やるのにはいい感じです。お試しください。

Bliss Botanica
https://web.facebook.com/BlissBotanicaCambodia/?ref=page_internal


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カンボジア 米国の高齢者の移住先として人気

2021年03月12日 | 経済
 海外移住情報を提供する米国のインターナショナル・リビングが発表した2021年年次世界退職後指数(2021 Annual Global Retirement Index)によりますと、カンボジアは、退職後に住みたい国として第12位となりました。特に、生活費の項目では、トップクラスで93点の評価となっています。この指数は、各国の住居、特恵、ビザ、娯楽、開発、気候、保健、ガバナンス、機会、生活費の10項目を評価したものです。総合第1位はコスタリカで、2位パナマ、3位メキシコ等となっており、米国人から見た住みやすさとなっているようです。生活費では、ベトナム(99点)が第1位、第2位ボリビア94点、第3位カンボジア93点となっています。
 日本では、一般財団法人ロングステイ財団が2020年ランキングを発表しています。こちらは、1位マレーシア、2位タイ、3位ハワイとなっています。 
 カンボジアは日本人からすると住みやすい国の一つです。指数には含まれていませんが、何と言っても「親日」であることがありがたいです。また、生活費は、暮らし方によりますがが、食生活は豊かなものになると思います。気候は、年中夏ですが、寒いのが苦手な方には最適です。数年前までは医療関係に心配がありましたが、現在はサンライズ病院等日系の病院ができ、日本の先生や看護師さんもいらっしゃいます。新型コロナの影響もあって、海外移住というと大変そうですが、冬の間だけの「ロングステイ」もお勧めです。
(写真は、プノンペン近郊のゴルフ場)

インターナショナル・リビング 
https://internationalliving.com/the-best-places-to-retire/

ロングステイ財団 「ロングステイ希望国・地域2020 トップ10」
http://www.longstay.or.jp/releaselist/entry-3831.html



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世界銀行報告書 開発に必要なイノベーションの重要性指摘

2021年03月11日 | 経済
 2月23日、世界銀行は、「東アジア開発途上地域に不必要不可欠なイノベーション」と題する報告書を発表しました。報告書では、これまでの東アジア開発途上地域(カンボジアを含む10か国)は、経済成長と貧困削減に成功してきたが、次第に生産性の低下、輸出志向型経済成長モデルの限界、気候変動等の影響が強まっており、新たな生産モードへの転換が必要となっているとしています。イノベーションが生産性の向上につながっていることは明らかであり、政策的にイノベーションを促進し経済の好調を維持する必要があると指摘しました。
 イノベーションを阻害する要因としては、新技術に関する情報不足、イノベーション事業の収益の不確実性、民間企業の能力不足、人材の技能不足、資金的オプションの不足、政策・組織と民間企業のニーズ・能力との不適合等を挙げています。これらを解決するためには、新技術だけでなく既存技術の普及、製造業だけでなくサービス業におけるイノベーションの振興、民間企業のイノベーション能力の強化、人材開発の強化、イノベーション向けの金融商品の拡充、政府機関と民間企業の連携強化等が必要不可欠と提言しています。
 カンボジアの産業開発政策では、労働集約型産業からイノベーション産業へのジャンプが目標とされています。カンボジアでは既得権益層とのしがらみが少ないこともあって、新技術の開発や運用が比較的容易に開始できるという利点があります。中央銀行デジタル通貨のバコンをはじめとするフィンテックや4G・5Gの通信網の発展等がすでに実現しており、イノベーション産業振興を目指した政策の展開が期待されます。
(写真は、カンボジア政府の電気通信郵政ICT研究所)

世界銀行の発表
https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2021/02/23/greater-innovation-critical-to-driving-sustained-economic-recovery-in-east-asia


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EU カンボジア政府に開発協力戦略案を提出

2021年03月10日 | 経済
 3月3日、EUは、カンボジア開発評議会のカンボジア復興開発委員会に対し、2021年~2027年の対カンボジア開発協力戦略案を提示しました。今後、EUパートナー諸国やステークホールダーを含めてカンボジア政府と協議していく予定です。会議には、在カンボジアEU大使のカルメン・モレノ大使、カンボジア復興開発委員会のチエン・ヤナラ事務局長が参加しました。
 今回の戦略の重点項目としては、人材開発、産業多様化、民間セクター振興と雇用創出、持続可能・包括的開発をあげています。これらの重点項目は、カンボジア政府の第4次四辺形戦略と整合したものです。また、優先セクターとして、グリーン成長、教育と技能、ガバナンスの3点にも合意したとのことです。なお、この戦略に沿って供与される支援の総額は、前回の戦略(2014年~2020年)とほぼ同規模の5億1000万ドル(約540億円)とされています。
 EUは、フン・セン政権の強権化を批判して、昨年8月から特恵関税制度EBAの一部をカンボジアに対しては適用外とする制裁を行っています。新型コロナの影響を強く受けている中での制裁については批判の声も出ている模様で、昨年末にEUを離脱した英国は、この制裁を引き継がずUKGSPをカンボジアに全面的に適用しています。こうした中で、EUが中長期的な開発協力戦略をカンボジア側や関係者と協議することは、大きな意義のあることであり、納得のいく議論がなされて、戦略が発動され、地に足の着いた支援が実施されていくことが期待されます。
(写真は、最近完成したカンボジア開発評議会の新館)



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プノンペンロジスティクスコンプレックス シンガポール系企業と枠組協定調印

2021年03月09日 | 経済
 3月4日、カンボジア公共事業運輸省は、シンガポールの物流サービス大手YCHグループ及びインフラストラクチャーアジアと、プノンペンロジスティクスコンプレックスに関する枠組協定に調印したと発表しました。この事業は、プノンペン西部サムロン地区にコンテナ輸送を中心としたロジスティクスの拠点(面積98ヘクタール)を建設するものです。これまで、アジア開発銀行(ADB)の支援でフィージビリティ調査を実施してきていました。YCHは、物流施設の設計、開発、運営を実施するとしています。物流施設の開発事業には、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)やシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下でプロジェクトファイナンスを手掛けるクリフォード・キャピタル・ホールディングスなどが投融資に関心を寄せているとのことです。
 ロジスティクスコンプレックスの建設予定地は、鉄道北線と南線が分岐する地点で、鉄道北線と南線と道路の環状3号線に囲まれたところです。この場所は、もともと、南線でシアヌークビルから運んできたコンテナを積降するコンテナヤードの予定地でした。しかし土地取得問題等で、計画は塩漬けとなっていました。この場所は、鉄道北線と南線に直結する好立地です。また、最近整備された環状3号線によって、国道4号線及び5号線、6号線と直結しています。今後の環状3号線整備によって、国道3号線、更にはシアヌークビルへの高速道路にもつながることが期待されます。
 現在、鉄道南線のコンテナについては、国道4号線に近いドライポートで南線本線上で貨車から積降が行われています。今後のコンテナ輸送の迅速化のためにもプノンペン側の大型コンテナヤードの整備は不可欠であり、枠組協定を活用して、早期に建設が開始されることが期待されます。
(写真は、建設予定地を走る鉄道北線)



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2021年03月08日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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新型コロナ カンボジアの状況 3月8日 中国人クラスター拡大止まらず

2021年03月08日 | 経済
 カンボジアは、新型コロナウイルスの国内感染をなんとか抑え込んできました。死者はゼロです。3月7日の保健省の発表によれば、累計陽性者数は987名(2月28日から182名増)となっています。治癒数は510名です。先週の新規陽性者のうち、175名は2月20日市中感染事件による陽性者でした。それ以外の先週の海外帰国・入国者の新規陽性は7名でした。
 国内でのクラスターとしては、11月3日事変(陽性者4名:終息済)、11月28日市中感染事件(陽性者41名:終息済)に加え、2月20日市中感染事件が発生しました(2月28日現在陽性者477名)。今回の感染は、中国人女性が隔離ホテルから賄賂を使って脱走し、クラブやサービスアパートメント等で感染を広げるという悪質なケースでした。感染はシアヌークビル等地方部にも広がり、3月7日現在で、プノンペン364名(92名増)、シアヌークビル105名(75名増)、プレイベン1名、スバイリエン2名、カンダール2名、コンポントム1名、コッコン2名が陽性となっています。中国人コミュニティーを中心に感染拡大が止まっておらず、今後の動向が懸念されます。
 海外帰国者の陽性者も、空港での検査や2回目以降の検査等で引き続き発見されています。大規模クラスターが発生しているタイから出稼ぎ労働者が帰国していることもあり、タイと国境を接しているバッタンバン州やパイリン州で帰国者90名(2月28日から増加無し)が陽性と確認されました。
 3月4日、シハヌーク州当局は、州境を越える移動を規制すると発表しました。バスやタクシー、観光目的での越境は禁止となっています。なお、コンテナ等の貨物運搬、ビジネス目的での社用車での移動は可能とのことです。詳細は、日本大使館等のお知らせをご覧ください。
 3月2日、世界保健機関(WHO)が主導する世界的な新型コロナウイルスワクチン配分計画「COVAXファシリティー」により、英アストラゼネカ製ワクチン32万4000回分(接種は1人2回)が到着しました。3月4日に、フン・セン首相及び婦人は、国立カルメット病院でこのワクチンの接種を受け、ワクチンの安全性を示すとともに接種の促進を図っています。なお、カンボジア在住外国人も無料で接種を受けることが可能で、既に接種を受けた日本人の方もいます。
 カンボジアでは、感染防止対策が次第に緩んできていましたが、3回目の国内クラスター発生で、全般的に防止対策が強化されていると見られます。カンボジアの陽性者数は、欧米や日本に比べると圧倒的に少ないのですが、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念が残ります。マスク、手洗い、アルコール消毒等の感染対策を十分に行う等、十分な注意が必要です。なお、出入国手続き等につきましては、日本・カンボジアともに頻繁に変更されていますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。
(写真は、ワクチンの接種を受けるフン・セン首相。AKPより)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000197.html


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美味しいイタリアン バターナイフ

2021年03月07日 | 生活環境
 プノンペン南東部、ソフィテルホテルの南にある日本人の方がやられているイタリアン「バターナイフ」です。もはや老舗ですが、ようやく初めて訪問する機会がありました。場所は、ダイヤモンドアイランドに渡る橋の西詰ですが、大きな看板が出ていないので、見逃さないようにしてください。メニューは、イタリアンの前菜、パスタ、ピザ等が揃っています。今回は6人だったので、前菜の盛り合わせ、ポークの炒め物、野菜料理、パスタ2種等を頼みましたが、いずれも一工夫が感じられて美味しかったです。また、ワインもお手頃な価格でいろいろあります。シェフが一人で取り仕切っているので、ちょっと大変そうですが、ぜひお薦めを聞いてください。お客さんは地元の方も多いようです。お勧めです。お試しください。

Cafe Restaurant Butter Knife
https://web.facebook.com/butterknifePP/?ref=page_internal

前菜の盛り合わせ。色々入って、しかも手がかかったものが多く、美味しかったです。


シンプルなナスの料理。素晴らしく美味しいです。



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