幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「秋葉原事件」 中島岳志著 上告却下死刑確定 本人だけの問題では解決しない

2015-02-03 00:29:39 | 本の紹介
2008年6月、秋葉原で死者7名、負傷者10名を出す無差別殺傷事件が発生。「派遣切り」「ネット掲示板」という言葉が取り上げられました。
この本は犯人(加藤智大)の生い立ちから犯罪を犯すまでの生活を、周りの人のインタビューなどから集め、何故犯行に至ったかを知ろうとした本でした。

事件4日前に、子供の頃からの回想をネットに書いた。
 唐突に小学生の頃を思い出した
 人生にはモテ期が3度あるらしいけど、俺のモテ期は小4、小5、小6だったみたいだ。
 考えてみりゃ納得だよな。親が書いた作文で賞を取り、親が書いた絵で賞を取り、
 親に無理やり勉強させられてたから勉強は完璧。
 小学生なら顔以外の要素でモテたんだよね。俺の力じゃないけど。
 親が周りに自分の息子を自慢したいから、完璧にしあげたわけだ。
 俺が書いた作文とかは全部親の検閲が入ってたっけ。
 中学生になった頃には親の学力が足りなくなって、捨てられた。
 より優秀な弟に全力を注いだ。・・・

その弟は高校に入学して3か月で引きこもりになり、母親が自分の育て方に問題があったと弟に謝罪して、母親と弟は和解した。

母親は子どもたちを厳しき過干渉で育てたようです。
加藤が小学校の時、食べるのに時間がかかった。すると母は、彼が食べていた途中の食事をチラシの上にぶちまけ、それを食べさせた。
弁護士「チラシに食事をまかれてどうしたんですか」
被告「必死で食べました」
弁護士「どんな気持ちでしたか」
被告「屈辱的でした」
時には、チラシの上でなく、廊下にまかれたこともあった。
母は裁判で事実として認めている。
「被告は食べるのが遅かったので、早く片付けしたくて、食事を茶碗からチラシの上にあけて食べさせたこともありました」。
「夫は毎日お酒を飲んで帰りが遅くなり、暴れたりしたり、帰宅しない日もあり、そのイライラやはけ口を子どもたちに八つ当たりすることがたびたびありました。」(裁判所記録)

被告が中学に入り、野球部に入りたいと言ったら、母からは野球部はダメ、陸上部に入りなさいと言われ陸上部に入った。小さい時から、母は理由を説明してくれなかった。

被告は、言葉で説明することをせずに、行動で示すようになったそうです。それが対人関係でもトラブルを起こしていました。

被告は中学まで成績が良かったので、進学校青森高校に入学した。母親は北海道大学に入れたかったが、高校では成績が落ち車の整備系の技術短大に進んだ。しかし、そこでは勉強する気持ちにならずに、同級生が資格を取って行く中、資格を取れずに卒業しました。
それから仕事を転々としましたが、まじめに仕事に取り組んだので職場では認められることが多かったようです。職場でも話し相手や友だちも出来ていました。

被告は友達もその時その時でいたようです。ただ、リアルな関係では本音で付き合うことができなかったそうです。ただ一人、本音で付き合える人がいました。その人が本音で彼に接し、彼も本音で話をすることができました。しかし、リアルの世界ではそういった関係を築くことが難しく彼にとってはネットの中でのコミュニケーションが真の場だったようです。

ネットの管理人を尋ねる旅を企画してネット仲間に提案したら、それは面白いとレスポンス(レス)があったが、実際は休暇が取れずに集まりませんでした。そこで、彼がネット仲間を尋ねながら管理人のところに行く度をネットで報告することを提案したら、それは楽しみとのレスが寄せられた。そこで一週間休みを上司に依頼したら、上司から「遊びの旅で一週間も休暇は認められない」と貰えなかった。正直に話さずにもっともらしい口実を付ければ認められたかもしれませんが、それができなかった/しなかったようです。結局、休暇が認められないので、退職してその旅を実行します。

一方、ネットでは彼になりすまして彼のネットの場を荒らす投稿者が出て来ました。閲覧の邪魔をするためにネットを見難くするなどの投稿もあり、だんだんネット仲間もネットから去って行きました。

リアルな世界は、逃避してしまい、住まいもそのままにしてでていました。真の場であるネットの場所も投稿しても誰もレスが返って来ません。好きだったネット仲間の女性にも断られたこともあり、事件を起こすことを考えたようです。事件を起こせば注目される。事件により問題をわかって貰える、つまり言葉での説明よりも行動で示したい。それがよく行っていた秋葉原での殺傷事件になりました。

事件後、彼の行動に対する高い共感が社会に衝撃を与えました。
著者はこの事件が何故起きたか、それを真に理解するためには彼の生い立ちから交流、人生を丁寧に描くことで、事件が起きた背景を知りたいと思ったそうです。

感想;
今、イスラム国の問題が世界の問題になっています。イスラム教の人もイスラム国に対して、本当のイスラムの教えではないと強い嫌悪感を持っています。ではなぜ、多くの若者たちが集まるのか。それは社会に対する不満などがあるからだと言われています。それを少しでも解決していかないと、そのような若者を減らすことはできないと。

「イスラム国」動画の声明全文 何か方法がなかったのか?/どう私たちは考えるか?

2015-02-02 03:23:21 | 社会
「イスラム国」動画の声明全文(毎日新聞)
http://news.goo.ne.jp/topstories/world/1112/830c0341f94248b9d9654bbf780231a9.html
 過激組織「イスラム国」とみられる組織が後藤健二さんを殺害したとする映像のメッセージは以下の通り。

 お前たち愚かな有志連合は、われわれがアラーのご加護により、権威と力のあるイスラム教カリフ国家であり、お前たちの血を欲しがっている軍であることを理解できていない。

 安倍、勝ち目のない戦争に参加するというお前の無謀な決断のために、このナイフは後藤を殺すだけでなくお前の国民がどこにいようとも虐殺をもたらすだろう。日本の悪夢を今始めよう。

感想;
後藤さんが殺害されたとのこと、とても残念です。ご遺族は無念で深い悲しみだと思います。何か方法がなかったのか。
後藤さんの妻に来ていたメールを活用するとか(政府は無視)、12月2日に最初の身代金要求があったときに交渉してれば・・・。難しかったと思いますが。
政府首脳が「殺害は人として許されない行為・・・。」と発言がありました。その通りだと思います。
ただ、宗教が絡むと、歴史は殺害の歴史でもありました。
エルサレム奪回を目的とした十字軍を歴史で学びましたが、実際はエルサレム以外のところにも行っており、当時のイスラムが占領していたところに奪回に行った戦争でした。そこでは、異教徒を殺害することを行っていました。

イスラムでは捕虜に対して、
①イスラム教に改宗する、
②捕虜として身代金を払う、
③奴隷になる、
④殺害される
を選択させていました。ローマ時代はお金を得るために捕虜をとっていたこともありました。今もほとんど変わっていないようです。
十字軍も結果として多くのイスラム教徒を殺害しました。
異教徒は邪教の悪魔に魂を奪われている。殺害することにより、その人の魂を悪魔から救うとの考え方もありました。
それが異教徒を殺害する理由にもなっていたようです。
ローマ帝国は異教を認めていました。それがあれだけ大きくなった一つの理由だと思います。ただ、キリスト教になってから異教を認めなくなりましたが。

中東はキリスト教、イスラム教、ユダヤ教。イスラム教の中でもシーア派とスンニ派と複雑です。
そういった歴史や複雑な状況をよく把握しないと、関与することはなかなか難しいです。
安部首相の「イスラム国と戦う国を支援する」との発言が、きっかけになってしまいました。敢えて言う必要はなかったのではないでしょうか?
発言がなくても同じ結果になったと発言されているゲストスピーカーもおられましたが、
人道支援だけで、イスラム国と戦う国を支援・・・の言葉がなければ、少なくとも口実を与えることはなかったと思います。
湯川さん、後藤さんと捕虜になっていることが分かっていてでのパーフォーマンスは必要だったのでしょうか?
人道支援であれば粛々と行っていればよかったように思います。
今回のことで、イスラム国は日本人に対して、2人の殺害だけでなく、これからも殺戮を行うと宣言しています。
安部首相の発言が、二人に続いて、これからの日本人の殺戮に結びつかないとよいのですが。

維新の松野幹事長が今回の件を十分検証する必要があるとの発言がありました。
安部首相は、「このようなケースで自衛隊を派遣して救うことも検討したい」との発言がありました。
米国でさえ救出に失敗しています。
武力行使で問題が解決しないことは歴史が証明しています。武力行使では多くの犠牲者がでていることも歴史が証明しています。
日本は武力行使ではなく、平和を追究している国であったと思います。
安部首相が思われている軍備を強化することよりも、後藤さんの意志を引き継ぐことではないでしょうか?
今回のことを十分検証して次に生かすこと、ヨルダンとも関係を維持すること、避難民の人道支援をこれからも行うことだと思うのですが。

松野頼久・維新の党幹事長
http://www.asahi.com/articles/ASH21469ZH21UTFK00B.html
 今回のカイロにおける(安倍首相の)演説が、ISIL(イスラム国)と戦う国々に対しての支援、日本では人道支援と常識で思っていても、もしかしたら相手国にそう受けとられなかった、また(人質事件の)口実にされた、ということがあるのかもしれない。その辺は、国会審議を通じてしっかりと検証していく必要があると思う。政府として、これが確実な情報であるということを認定したわけではないので、改めて今回のテロ事件に対しての集中審議を求めていきたい。(東京都内で記者団に)





「なぜ自信が持てないのか」  根本橘夫著 ”自信は自分を信じること”

2015-02-01 00:10:17 | 本の紹介
次のようなことが当てはまる人の心の底には、自己無価値感が潜んでいる。
・真面目に努力しているのに、充実感がない
・周囲の目を気にして、無理に頑張ってしまう。
・自分より他の人が喜ぶことを優先してしまう。
・いつでも人と比較してしまう。
・何をやりたいのかが本当はわからない。
・いつでも何かを心配している。
・自分を傷つけるような行動をしてしまう。
・人生は生きるに値するか疑問に思う。
心理的問題を持つ人や人間関係でつまづく人の心を探って行くと、自分が無力であり、無価値であるという感覚に突き当たることが多い。

自己価値感形成
1)人との交流によるもの
 愛されること、尊重されること、受容されること。こうした体験が自己価値感を高める。
2)自分の力の拡大の自覚
身体が大きくなること、身体が魅力になること、能力が高まること、何事かをやり遂げること、成功した体験、競争で勝つこと。
こ うしたことが自信をもたらし、自己価値感を高める。
3)他者から寄せられる評価
注目されること、賞賛されること、尊敬されること、憧れの目でみられること。
こうしたことはいくつになっても嬉しいことであり、自己価値感の高揚をもたらす。

「存在への自信」、「能力への自信」が必要
自己価値感人間は、自分そのものへの信頼がある。

自己無価値感人間      自己価値感人間
優柔不断            決断力がある
傷付きやすい          傷つきにくい
歪めて見る           あるがまま見る
すべきだからする        したいからする
苦しいどりょくしかできない  楽しい努力ができる
人の目が気になる       自分は自分
疎んじられる人         愛される人
過度に気を遣うタイプ
攻撃的なタイプ
無関心を装うタイプ
かりそめを生きる       現実を生きる
後悔の人生          自分の人生(肯定)

3つの基本的な条件
1)自分が安全に守られているという感覚が与えられてること
2)自分と外界とがフィットしていると感覚、すなわち適合感を持てること
3)自分がこの世で歓迎されいていること

青年期までに発達する自己価値感
1)達成の喜びを体験する
2)人のために役立つこと
3)仕事を持つ

生後4か月の赤ちゃんを二群に分け、半数には赤ん坊が微笑んだときに実験者が微笑み返し、残りの半数にはそうした反応をしませんでした。すると、微笑み返された赤ん坊はよく微笑むようになり、そうでない赤ん坊には変化は見られませんでした。

親と子の不幸な関係
1)十分な安心を与えられないこと。
2)不適合感を与えてしまうこと ⇒無理にしようとする。
3)歓迎されている実感を与えられないこと。 ⇒一緒に楽しまずに、注意をする。

自己無価値感をもたらす養育環境
・多忙さと生活の厳しさ
・未熟な親
・不仲な親
・暴力的な父と耐える母
・要求が高すぎる親
・完璧であろうとする親
・ダブルバインド(二重拘束)の親
・過度の願望を託す親
・自己無価値感の強い親
・子どもを無力化する過保護、過干渉な親
・論理や特権で丸め込む親
・虐待される子ども
・遺伝的な素質

自己価値感が低い日本の子ども
2002年日本青少年研究所の日米中三カ国の高校性調査で
「私は他の人に劣らず価値ある人間である」の項目で
「よく当てはまる」「まあ当てはまる」と回答した比率は、
日本37.6%、米国89.3%、中国96.4%で、
「自分はダメな人間だと思うことがある」という項目で、
「当てはまる」を選択した比率は、
日本73.0%、米国48.3%、中国36.9%

自己価値感を得る技術
・自分の良いところを見る
・ほめ言葉を素直に受け取る
・自己暗示をかける

感想;
自分を信じるには、自分の良いところを見る。
自分を信じる決意をする。
そして自分に暗示をかけることなのでしょう。
自信を持っていると、さまざまなことにも挑戦し、失敗があってもいつか得て行くのでしょう。
「自分は今のままで価値がある」と信じることから始まるように思います。