http://digital.asahi.com/articles/ASK7B513GK7BULFA01Z.html?rm=428朝日新聞 村井七緒子2017年7月27日
旧カネボウを引き継いだクラシエホールディングス(HD)が、7月で社名変更から10年たった。事業規模は当初約7分の1に縮小、めざしたのは何よりも「普通の会社」になることだった。粉飾決算、会社の解体――。過去の失敗に学ぶ10年だった。
東京都港区のクラシエ本社受付の隣に、シャンプーや漢方薬、お菓子などが並ぶ「売り場」がある。商品は買えない。取引先を案内するスペースだ。クラシエHDは傘下に「日用品」「薬品」「食品」の3事業会社を置く。他事業の商品にも触れてもらうためだ。
宣伝販促チームの提案で昨春に設けた。こんな工夫でも、「事業間の壁が厚い旧カネボウ時代にはありえなかった」(担当者)。
「たこつぼから出ろ」
カネボウ出身で、2009年に社長についた石橋康哉氏(61)は何度も説いてきた。事業ごとに別だった支社を統合。社内会議も一緒に開くようになった。「事業間の対話が増えれば、新しい発想を生み出す機会も増す。カネボウが普通じゃなかった」と話す。
「売り上げ至上主義」からの脱却もカネボウ時代の反省だ。かつてはノルマ達成のため、採算度外視の営業が常態化した。だが、「売り上げから利益第一に、優先順位が変わった」(岩倉昌弘クラシエHD専務)。生産現場が握っていた原価の情報を社内で開示して営業職も利益を意識しやすくし、人事評価の項目も、売り上げから利益重視に転換した。
ヒット商品も生まれるようになった。ヘアケアの「いち髪」は年間売り上げ100億円を超える一大ブランドに。クラシエHDの営業損益は11年度から黒字化し、16年度は過去最高の54億円になった。
会社は6月、カネボウの混乱とクラシエの歩みをまとめた10年史を発行した。石橋氏は「カネボウとは何だったのか、なぜ社名変更しなければならなかったのか。当社がたどった道を残すことは使命だ」と語る。
カネボウは1887年創業の名門企業。化粧品や食品に参入して多角化、「ペンタゴン経営」ともてはやされた。だが、主力の繊維事業が競争力を失って空中分解した。
2004年に産業再生機構が支援、粉飾決算の発覚、そして上場廃止。事業整理でほとんどの事業を手放した。10年史には、「職を失うのか。体中が凍りついた」という社員の声がつづられている。
つらい経験があるからこそ、石橋氏は「安心して働ける普通の会社を目指してきた」。一時は住宅ローンを銀行から断られた社員もいた。50代社員は10年史で「ボーナスは徐々に上がり、ローン返済でぜいたくはできないが生活は安定。これも石橋社長の言う『普通の会社』の一つかなと最近思う」と振り返った。
当時、産業再生機構幹部として旧カネボウの事業整理にかかわった冨山和彦氏は「赤字の繊維から撤退すべきことは明らかなのに、『祖業をやめられない』という空気が社内を支配し、合理的な意思決定ができなかった」と指摘する。
構造転換には捨てる経営も必要だが、多くの企業はできない。「引き算の意思決定を先送りして事業の数ばかり増えてしまうのは、東芝も同じ。組織の新陳代謝は足し算と引き算の両合わせであることに自覚的にならないといけない」
クラシエはさらなる改革に着手した。共通の課題解決に全社で取り組むプロジェクトで、第1弾は「商談の前倒し」だ。新商品の発売に向け、取引先との商談を1カ月前倒しする。実現にはサンプル品や宣伝の用意も伴うため、商品企画から生産、営業など各部署の一体化が欠かせない。石橋社長は「動きが早くなった。変わり続けないといけない」と話す。(村井七緒子)
感想;
日本電産社長 永守重信氏
「病は気からと言うが、企業もおかしくなるのは社員の心や経営者の心情からだ。まず心を治さないと会社はよくならない。企業再建で感じるのは社員の心が病んでいることだ。社員の心が病むのは経営者に問題があるからだ。経営者に問題があると、社員の士気はどんどん落ち、品質やサービスの質が低下する。経営者への不満と不安の繰り返しで業績はさらに落ちて行く。
経営者の考え方が変わったから、幹部の考え方が変わったのでしょう。
幹部の考え方が変わったから、社員の考え方が変わったのでしょう。
経営者、幹部、社員の考え方が変わったから、会社が変わったのでしょう。
そして、トップの考え方が変わったから、会社が変わったのでしょう。
安倍首相は、秘密保護法、集団自衛権、共謀罪、そして憲法9条変更と、日本が防衛以外に戦争ができる国にすることが、一番の優先順位のように思います。
そして、森友学園や加計学園のように私的なことも優先なのでしょう。
佐川元近畿財務局理財局長(国税局長官に栄転)のように自分を支援する人は出世させ、自分に反対する人は左遷させておられるようです。
裁判官で国を敗訴や不利な判決をした裁判官を左遷させているのではないかと言われています。
何か、知らない内に、戦前のような状況になりつつあるように思ってしまいます。
麻生副総理が「ヒトラーのように、知らない内にワイマール憲法を変えればよい」と失言?(直ぐに取り消し)されたのは、本音であり、着実に実践しているのではないでしょうか?
旧カネボウを引き継いだクラシエホールディングス(HD)が、7月で社名変更から10年たった。事業規模は当初約7分の1に縮小、めざしたのは何よりも「普通の会社」になることだった。粉飾決算、会社の解体――。過去の失敗に学ぶ10年だった。
東京都港区のクラシエ本社受付の隣に、シャンプーや漢方薬、お菓子などが並ぶ「売り場」がある。商品は買えない。取引先を案内するスペースだ。クラシエHDは傘下に「日用品」「薬品」「食品」の3事業会社を置く。他事業の商品にも触れてもらうためだ。
宣伝販促チームの提案で昨春に設けた。こんな工夫でも、「事業間の壁が厚い旧カネボウ時代にはありえなかった」(担当者)。
「たこつぼから出ろ」
カネボウ出身で、2009年に社長についた石橋康哉氏(61)は何度も説いてきた。事業ごとに別だった支社を統合。社内会議も一緒に開くようになった。「事業間の対話が増えれば、新しい発想を生み出す機会も増す。カネボウが普通じゃなかった」と話す。
「売り上げ至上主義」からの脱却もカネボウ時代の反省だ。かつてはノルマ達成のため、採算度外視の営業が常態化した。だが、「売り上げから利益第一に、優先順位が変わった」(岩倉昌弘クラシエHD専務)。生産現場が握っていた原価の情報を社内で開示して営業職も利益を意識しやすくし、人事評価の項目も、売り上げから利益重視に転換した。
ヒット商品も生まれるようになった。ヘアケアの「いち髪」は年間売り上げ100億円を超える一大ブランドに。クラシエHDの営業損益は11年度から黒字化し、16年度は過去最高の54億円になった。
会社は6月、カネボウの混乱とクラシエの歩みをまとめた10年史を発行した。石橋氏は「カネボウとは何だったのか、なぜ社名変更しなければならなかったのか。当社がたどった道を残すことは使命だ」と語る。
カネボウは1887年創業の名門企業。化粧品や食品に参入して多角化、「ペンタゴン経営」ともてはやされた。だが、主力の繊維事業が競争力を失って空中分解した。
2004年に産業再生機構が支援、粉飾決算の発覚、そして上場廃止。事業整理でほとんどの事業を手放した。10年史には、「職を失うのか。体中が凍りついた」という社員の声がつづられている。
つらい経験があるからこそ、石橋氏は「安心して働ける普通の会社を目指してきた」。一時は住宅ローンを銀行から断られた社員もいた。50代社員は10年史で「ボーナスは徐々に上がり、ローン返済でぜいたくはできないが生活は安定。これも石橋社長の言う『普通の会社』の一つかなと最近思う」と振り返った。
当時、産業再生機構幹部として旧カネボウの事業整理にかかわった冨山和彦氏は「赤字の繊維から撤退すべきことは明らかなのに、『祖業をやめられない』という空気が社内を支配し、合理的な意思決定ができなかった」と指摘する。
構造転換には捨てる経営も必要だが、多くの企業はできない。「引き算の意思決定を先送りして事業の数ばかり増えてしまうのは、東芝も同じ。組織の新陳代謝は足し算と引き算の両合わせであることに自覚的にならないといけない」
クラシエはさらなる改革に着手した。共通の課題解決に全社で取り組むプロジェクトで、第1弾は「商談の前倒し」だ。新商品の発売に向け、取引先との商談を1カ月前倒しする。実現にはサンプル品や宣伝の用意も伴うため、商品企画から生産、営業など各部署の一体化が欠かせない。石橋社長は「動きが早くなった。変わり続けないといけない」と話す。(村井七緒子)
感想;
日本電産社長 永守重信氏
「病は気からと言うが、企業もおかしくなるのは社員の心や経営者の心情からだ。まず心を治さないと会社はよくならない。企業再建で感じるのは社員の心が病んでいることだ。社員の心が病むのは経営者に問題があるからだ。経営者に問題があると、社員の士気はどんどん落ち、品質やサービスの質が低下する。経営者への不満と不安の繰り返しで業績はさらに落ちて行く。
経営者の考え方が変わったから、幹部の考え方が変わったのでしょう。
幹部の考え方が変わったから、社員の考え方が変わったのでしょう。
経営者、幹部、社員の考え方が変わったから、会社が変わったのでしょう。
そして、トップの考え方が変わったから、会社が変わったのでしょう。
安倍首相は、秘密保護法、集団自衛権、共謀罪、そして憲法9条変更と、日本が防衛以外に戦争ができる国にすることが、一番の優先順位のように思います。
そして、森友学園や加計学園のように私的なことも優先なのでしょう。
佐川元近畿財務局理財局長(国税局長官に栄転)のように自分を支援する人は出世させ、自分に反対する人は左遷させておられるようです。
裁判官で国を敗訴や不利な判決をした裁判官を左遷させているのではないかと言われています。
何か、知らない内に、戦前のような状況になりつつあるように思ってしまいます。
麻生副総理が「ヒトラーのように、知らない内にワイマール憲法を変えればよい」と失言?(直ぐに取り消し)されたのは、本音であり、着実に実践しているのではないでしょうか?