https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190629-00000003-jct-soci JCAST6/29(土)
G20大阪サミットでの集合写真。バックに大阪城が写る(外務省の特設サイトより)
安倍晋三首相がG20大阪サミット(20か国・地域首脳会議)夕食会のあいさつで、大阪城の復元時に「エレベーター」を設置したことは「大きなミス」だと述べたことに対し、バリアフリー社会に逆行する発言だとしてインターネット上で反発の声があがっている。
【「悲しい気持ちになる」とした乙武洋匡氏のツイッター】
ツイッターでは、生まれつき両腕両脚がない障害をもつ作家・乙武洋匡氏が「とっても悲しい気持ちになる」と投稿。愛知県立大学教授で手話教育などを研究している亀井伸孝氏も「バリアフリーの世界的趨勢に逆行するようなこと」と批判した。
■「1つだけ、大きなミスを犯してしまいました」
G20大阪サミットは2019年6月28日に開幕し、この日の夕食会では議長国をつとめる日本の安倍氏が開会のあいさつに立った。開催地の大阪にちなんで、「大阪のシンボルである大阪城は最初に16世紀に築城されました」と大阪城を紹介。明治維新の混乱による焼失後、天守閣の復元工事が行われたとした上で述べた次の言葉が、物議を醸した。
「しかし1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました」
安倍氏としては「ジョーク」としての発言だったとみられ、微妙な笑みを浮かべて反応する首脳もいた。だが、エレベーターの設置を「大きなミス」と表現したことは、エレベーターを必要とする障害者・高齢者などへの理解がないのではないかという声がネット上で殺到。『五体不満足』(講談社)の著書でも知られる乙武洋匡氏は29日、ツイッターで
「大阪城の復元について、『しかし、1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました』とのこと。朝から、とっても悲しい気持ちになる」
と悲痛な思いを吐露した。
障害や手話教育の研究に取り組んでいる亀井伸孝・愛知県立大学外国語学部国際関係学科教授(文化人類学)はツイッターで28日、
「このようなことを、世界中が注目する場面でなぜ述べたのか。私はまったく理解できない。ジョークのつもりか?しかし、バリアフリーの世界的趨勢に逆行するようなことを言って、ウケるとでも思ったのか。スピーチライターは、何を考えて原稿を作ったのか。読み上げた首相本人に、判断能力はないのか」
と激怒。さらに、
「何回も書くけど、このスピーチだけは絶対に容認できない。バリアフリーを愚弄し、ネタだと思って言い放ち、完全に無視されて、世界に恥をまき散らかした。人権無視の政府であることを、自ら体現した。大阪城にエレベータを付けた、大阪の人たちの先見の明を讃えたい。恥ずかしい首相を即刻変えたい」
と痛罵した。
障害学を専門とする矢吹康夫・立教大学社会学部社会学科助教もツイッターで29日、
「まさか、このタイミングで国家のトップから授業のネタを提供していただけるとは思っていませんでした。社会学部の『差別と偏見の社会学』では、障害者差別解消法と合理的配慮について講義します」
と皮肉を込めた。
「バリアフリーを笑い話に」「そこ噛みつくところなの?」
また多くのユーザーから、
「これが来年オリンピック、パラリンピックを控えてる国の総理の言葉ですか」
「エレベーター設置が悪いのか? 障害をお持ちの方は大阪城を訪れたら駄目なのか?」
「安倍さん、障害者用のエレベーターであるバリアフリーを笑い話にしようとしても、誰も笑わないよ」
「世界の首脳を前にして、日本政府は施設のバリアフリー化をミステイクだと考えています、みたいなスピーチをして、それがユーモアだと思っているのだとすれば、絶望的にズレていますね」
といった批判が相次いでいる。ただ一方で、
「バリアフリーを愚弄しているって違うんじゃないの?忠実に再現したらエレベーターがつくわけないし、そこ噛みつくところなの?」
「確かに使うならエレベーターは欲しいけど、元のように再現するなら忠実に再現すべき。まぁ、大きなミスとは言い難いけど」
と批判に対して諫める声もあがっている。
名古屋城「エレベーターなし」復元でも批判
城郭とエレベーターをめぐっては、名古屋城天守閣の木造復元に際し、名古屋市が「史実に忠実な復元をめざす」としてエレベーターを設置しないと表明したことで、障害者団体などから大きな反発を招いている。
特定NPO法人・DPI(障害者インターナショナル)日本会議は18年5月9日、河村たかし名古屋市長宛てに「バリアフリー未設置に対する抗議文」を提出。「公費で建てる新築の建築物をバリアフリー整備しないことは障害者差別です」「障害者差別解消法に違反しています」などとしてエレベーター設置を要望した。それでも河村市長は同年同月30日、天守閣にエレベーターを設置しないことを正式発表。ただ、代替策として11のバリアフリー新技術を示していた。
感想;
20の政治の責任者の前で、安倍首相は障害者への配慮を欠いた発言をされました。
言葉のミスというより、元々の考え方が障害者問題を大切な政治課題と思われていないので、問題だと思われなかったのでしょう。
国の恥でもありますが、なにより、安倍首相の人格をPRしてしまった結果になってしまいました。
国際政治はトランプ大統領の忠実な支援者として、莫大な武器を購入することを約束されています。
日米貿易の関税も参議院選挙後に大幅な譲歩を約束されているのでしょう。
だから選挙に影響しないように選挙後なのです。
見え透いたことですが、それに気づかない国民も多いのかもしれません。
北方領土を含めて平和条約と声高に言われていますが、プーチン大統領はまったくその気はないようです。それをあたかもあるような発言をされ、国民にやっている感を出すことに注力されています。
国民には知られたくない事実は伝えず、カモフラージュされた絵に描いた餅の提供を続けられるのでしょう。
二階氏は自民党議員の予算陳情は受けますよ。
だから自民党議員に投票しないと、地域の陳情は国は拒否しますよと。
首相補佐官が自民党議員の応援を。
公職選挙法違反が疑われています。
まるで、俺の言うことを聞かないと部下の評価をマイナスにするぞ!と言っているようなものです。
そこには国民を思う気持ちよりも、自民党議員、そして安倍首相ご自身のための政治なのでしょう。