幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「斉藤一人成功している人の「見た目」の法則」宮本真由美著 ”オシャレが人生を変える!”

2018-02-28 23:21:28 | 本の紹介
・見た目が変わって人生も変わる おしゃれの魔法
・オシャレは人を元気にする
・見た目を変えると現実が変わる
・姿勢が悪いとオシャレが台無し
・”愛嬌“は最高のオシャレ
・恋する気持ちが人をステキにする
・自分の物事に対する考え方や”見方“を変えることです。そのことを変えると人生は劇的に変わっていくのです。
・怒って得することは何一つありません。それに、怒ると必ず相手に嫌われるか恨まれます。
・2つのことを好きになれば絶対に成功する
1)仕事が大好き
2)人間が大好き
・自分が魅力的になれば、自然と相手も変わります。
・ほめ上手になると不思議なことに、そのほうが人からほめられることが増えます。

感想
斉藤一人氏の指導を受けて、経営者として利益を上げている一人の方のようです。
考え方を変え、行動を変えていくと実現されたのだと思います。

羽生結弦、記者会見はしごで“金語録”連発 プライベートもムチャぶりも“神回答” ”考え方がしっかりしていると、とっさに出る言葉も人を惹きつける”

2018-02-28 09:58:44 | 生き方/考え方
https://news.goo.ne.jp/article/hochi/sports/20180228-134-OHT1T50026.html(スポーツ報知)
 平昌五輪フィギュアスケート男子で66年ぶり連覇を達成した羽生結弦(23)=ANA=が27日、東京・千代田区内の日本外国特派員協会、日本記者クラブの記者会見にはしご出席し“金語録”を連発した。人類初の5回転ジャンプへの挑戦やフィギュア芸術論を熱弁し、外国人記者のムチャぶり質問にも“神回答”。五輪で話題になった「森に帰ったプーさん」発言の真意など自身にまつわるあれこれを大いに語った。
 【日本外国特派員協会で】
 ■将来は5回転に挑戦
 「科学的な研究から5回転までは人間の能力でできると言われてます。5回転半は無理かもしれないけど、ちょっと挑戦してみたい気はあります」
 ■右足首のけが
 「スケートができない間だからこそ机、パソコンに向かっていろんなことを学べた。治りが遅くてすごく焦ることも多かったけど、けがについて調べたり、感覚や痛みと向き合いながら、どのようにすればけがを早く治せるかを勉強していた。けがをまたしないようにトレーニングの方法やピークのつくり方、試合に向かう時のメンタルの仕方を勉強した。はっきり言って、痛い時から比べて20%、30%ほどしか痛みは落ちていない。20〜30%の痛みに落としてくれたトレーナーに感謝」
 ■北朝鮮選手
 「エキシビションの練習中に会うことができました。一生懸命練習しているし技術力も持っているなという印象です。う〜ん、難しい質問。僕は政府の人間じゃないからこういうコメントは難しい。ただ、一緒の仲間であることは確かなことだし、彼らがオリンピックに出たのは良かったなと思います」
 ■勝負飯
 「日本人として、ここはすしとかって言いたいですけど、競技前に生ものは非常に危険ですので(笑い)。僕は絶対にご飯(米)は食べるようにしてる。日本人らしいのかな。パンやパスタ、シリアルでは絶対に力が出ない。どの会場、どの国でもご飯です。パワーにつながる」(司会から『これで日本中のご飯の売り上げは伸びるでしょう』と言われ会場は爆笑)
 ■ふだんの食事
 「食に対してまったく興味がなくて、言ってみれば難しい質問がまた来た感じです(笑い)。僕はどちらかというと食べても太らないタイプ。ふつうのアスリートとは違う生活をしているかな。だからマックも行きますし、炭酸ジュース、ガス入りのジュースもすごく好き。それといっしょにポテトチップスも食べます」(司会から『羽生ダイエットだね。あの会社の売り上げもこれで上がるね』と突っ込まれ、またも爆笑の渦)
 ■次の演技曲
 「まだ次は考えてません。なのでオリンピックの曲を説明させてもらいます。フリーは映画『陰陽師』の音楽『SEIMEI』でした。フィギュアはこれまでの歴史から見るとアジア人が勝つことはなかった。ヨーロッパで発展した競技で、美しさを表現するからアジア人が不利だと言われてきました。自分の曲で自分の国の文化や、独特な曲が増えていくきっかけになれば」
 ■競技前のルーチン
 「以前は右足から(スケート靴を)履いていたけど、ある時、左足から履いてすごく緊張したら、うまくいった経験がある。それからは左足でもいいなと。日本人だからかもしれないけど、(ホテルなどで)掃除をされる前にベッドのシーツや枕はきれいにしてから出る。心残りがない状態で試合に行くことは絶対にしている」
 ■フェルナンデスとの友情
 「金メダルを取った時に、泣いてしまうスイッチが入ったのは、彼のメダルが決定したからでもありました。6年間、いっしょに練習してお互い高め合い、幸せだったし、彼がいなかったら僕はここの席にメダルを持ってくることはできなかった」
 【日本記者クラブで】
 ■プーさんの行方は
 ―五輪会場で無数に舞ったプーさんはどこへ。
 「森に帰りました(笑い)。この言葉がすごく好きで、森に帰ったという言葉がファンタジーでよいので」
 ―男子マラソンで設楽悠太が日本記録を出して1億円の報奨金が出た。花束やプーさんがお金に見えるか。
 「すごくリアルなこと言いますよ。現地(平昌)に来てくださった方はチケットやプーさんを買ったり相当なお金を使ってくれている。そこまでして僕の演技を見たいと思ってくださってる。経済が回ったら十分」
 ■宇野について
 ―平昌五輪銀の後輩・宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=が、「ノーミスなら逆転できるかも」と臨んだフリーの冒頭の4回転ループを転倒したことについて。
 「一つ言いたいのは、あの時点で僕は勝利を確信していたので。(宇野が)4回転ループを決めていたとしても点差的にも負けていなかったです。批判されるかもしれないけど前提としてそれだけは言っておきます」
 ―宇野へメッセージは。
 「引退する気持ちも全然ないし、やることあるし。引退しますって簡単に言ってしまっても彼に任せられる頼もしさはあるけど、せめて(一夜明け会見で宇野が居眠りしたことを指摘し)人前に出る時に寝るとかはちょっと。もうちょっと学ばないと。もうちょっと面倒みてあげないといけないかな(笑い)」
 ■結婚
 「はぁ〜。あはは。これはなんて答えたらいいか分かりません(笑い)。家族を持ったら『裏切られたぁ』って言われるかもしれないし。ま、アイドルじゃないんですが。ふつうの人から見たら手に入れるものすべて手に入れたろと。お金も名誉も地位も。ですが、お金は飾られたもの。たまに特別な存在としてしゃべって滑って、それは今しかできないこと。いろんな幸せ、いろんな葛藤、分かち合える幸せがある」
 ■孤独を感じたことは
 「これは『ある』って言った方が面白いのかな。前はすごい孤独だった。だれも分からないんだろうなって思ってた。祝福されるたびに自分の気持ちよりも、周りがあまりにも幸せになりすぎて、僕の幸せって何だろう?と思って。特別視されてるせいなのか『ありがとう』っていう言葉が本当の気持ちなのか、実は『この野郎』って思われてるのかなと。でも素直な気持ちでそう思われるならいい。(自分が)特別な存在だから世界に発信できるし、そう感じなくてはいけない使命がある」
 ■北京五輪へ
 「次の五輪に向けては未定というのが頭にあります。4回転半が跳べたら5回転、その延長線上に22年北京五輪があるなら。もし出られるなら絶対に立ちたい」
 ■出身の仙台でパレード
 「ぜひ、仙台でお金を落としてください(場内爆笑の渦)。パレードをするとたくさんの費用がかかると思うので。来ていただいて、ぜひ『杜(もり)の都』の良さを何かを買っていただいて分かってくだされば。仙台、宮城の復興に携われたら」

感想
とっさに質問された内容に、これだけ笑いを誘い、かた周りを良い気持ちにさせる発言をするのはとても難しいです。
それはきっと、考え方が周りの人のために自分ができることをしようとの気持ちがベースにあるからではないでしょうか?

一方、失言を繰り返す人は、それは失言ではなく、つい自分が考えていることがポロっと出てしまい、それは自分ための考えだけなので、周りから指摘されるのだと思います。




「9つの性格に贈る言葉 エニアグラムで変わるあなたの生き方」鈴木秀子著 ”自分を知る”

2018-02-28 09:18:08 | 本の紹介
1)謙虚で辛抱強く努力する人/安全を求める人
 小さなミスを探して「またダメ」と言っているのは私自身
2)心こまやかな愛と友情の人/人の助けになりたい人 
 人にとてもやさしいあなた。たまには自分にもやさしくしようね。
3)上昇志向の強い行動の人/成功を追い求める人
 人の賞賛があってもなくても、自分で自分の価値を認めてあげよう。
4)感情豊かで独創的な人/特別な存在であろうとする人
 たとえ平凡さの中に身をおいても、あなたはあなたです。
5)状況に左右されず周囲を把握する人/知識を得て観察する人
 愚かだと思うことも一度はやってみよう。思いがけない発見があるかも。
6)まじめで責任感がある信頼できる人/安全を求め慎重に行動する人
 人間には絶対も不変もありません。誰でも迷って当然。間違って当然なんです。
7)屈託のない快活な人/楽しさを求め、計画する人
 不幸も幸せのはじまり。 
8)パワーあふれる正直な人/強さを求め、自己を主張する人
 世の中には白黒以外にも、豊かでカラフルな色がたくさんある。
9)人の気持ちを和ませるおだやかな人/調和と平和を願う人
 あなたといると誰もがホッとします。

感想
様々な性格分類があります。
代表的なのが、交流分析のエゴグラムで、人の性格を5つの心の領域(CP/父親・NP/母親・A/大人・FC/自由な子ども・AC/いい子ども)の強さをみるものです。

自分の特徴を知り、自分を知ることは、自分の強みと弱みも知ることで、自分の行動を過度になる時は抑え、弱くなるときはそれを行ってみたりできるのではないでしょうか?

ヘレン・フィッシャーの『脳内ホルモンのタイプ論』も興味深かったです。
1)ドーパミン優位の冒険型
2)セロトニン優位の建設型
3)テストステロン優位の指導型
4)エストロゲン優位の交渉型
これが威力を発揮したのは、男女の出会いの場で、相性の良いタイプを集めて合コンをやるとカップリング率が高くなるとのことでした。
自分の行動は、自分で管理しているようで、実はホルモンに左右されているとのことです。
それを知った上で判断や行動に生かすと良いのでしょう。




「過敏で傷つきやすい人たちHSPの真実と克服への道」岡田尊司著 ”安全基地を持つ” 

2018-02-27 09:43:44 | 本の紹介
・HSP(Highly Sensitive Person)
 この用語を初めて使ったのは、ユング派の心理療法家であるエレイン・N・アーロン。

・過敏な傾向があると感じている人はそうでない人に比べて、糖尿病の罹患率が1.54倍、脂質異常症が1.62倍、向精神薬を服用したことがある人の割合が1.78倍、うつ病と診断されている人の割合が2.24倍にも上がったのです。また、強いストレスを感じていると判定される割合は1.89倍、不眠に悩まされている人は2.05倍、不安に苦しんでいると答えた人は1.93倍でした。

・過敏な人は、ネガティブな人よりも生きづらい。

・感覚プロファイル
    神経学的な閾値
       高い
低い 低登録   感覚探求 高い   行動反応・自己調節
   感覚過敏  感覚回避
    低い
 ・低登録;反応が起きにくい、無頓着、冗談が分からない、朝起きが苦手
 ・感覚探求;気分の波がある、刺激を求める傾向
 ・感覚過敏;注意散漫、多動、落ち着きがない
 ・感覚回避;その場を離れる、決まった行動を好む
 これがわかると、その人の感覚処理における傾向や直面しやすい困難を予想することができ、どう対処してよいかがわかる。

・心理社会的過敏性
 人に対しておどおどしたり、顔色を過度に窺ったり、傷つきやすかったり、猜疑心が強まったりする心理社会的な過敏性です。

・感覚過敏な人は、刺激がありすぎる環境を避けようとするのが普通です。人づき合いを控えて、一人で静かに暮らしたり、人ごみを避け、自分の部屋でのんびり過ごすのを好みます。

・物事を両極端にとらえやすい。過敏な傾向が強い人では、二分法的認知の傾向を持つ人が、そうでない人の4倍程度いることがわかります。

・心の理論とは、相手の立場になって、相手の気持ちを推測する能力のこと。

・著者の臨床的な経験から言うと、不安の根源は、幼い子どもが母親から離れるときに感じる分離不安に由来していると思います。愛着不安とも言い換えることができます。

・愛着不安が強い人は、突然の事態が苦手
 このタイプの人をサプライズのプレゼントで喜ばせるのは、あまり得策ではないかもしれません。

・ストレスを上手に吐き出せない人は身体的症状が出やすい。

・身体化しやすい人は愛着不安が強い。

・どうすれば心配事やさまざまな雑念を減らすことができるか、役に立つ方法は、頭で考えるのをやめて、書き留めるということです。

・ボーとすることも大切、過敏な人には必要なのです。

・抵抗力を高める方法
1)お薬を使う
・非定型抗精神病薬
・SSRI
・漢方薬

2)心理的アプローチ
  ・幸福は自分で手に入れるもの
  ・無意識の縛りから自由になる
 ・肯定的認知は幸福と社会適応を高める
  ・幸福な人のふるまいをまねる
   ・理想の自己像について夢を膨らませる
  ・人に親切にする
  ・感謝する
   境界性パーソナリティ障害から回復し始めた人が異口同音にくちにするようになるのが、自分を支えてくれた人への感謝の気持ちです。感謝を口にできるようなることで、さらに周囲の人との関係も良くなり、安定を増していくという好循環に変わっていくのです。
 ・人生において良いことを三つ書いてもらう取り組み
 ・自分の強みとなることを新しいやり方で生かす
 ・二分法的認知(0か100か)の克服
 ・良いところ探し
 ・第三者の視点を持つ(自分のことを第三者的なな目で眺める)
 ・認知/行動/感情のどこかを変える。
 
 ・三分間呼吸法
  ・背筋を伸ばして座り、軽く目を閉じる
  ・自分の心の状態を感じます。
  ・呼吸に目を向ける。鼻から入り、気管を通り、肺に吸い込まれていくときの感覚を味わう。
  ・体の感覚に目を向ける。足先から膝、腿、お尻、おなか、背中、腕、肩、首、顔、頭と。
   ・家事をする。料理をする。
   ・新世代の認知行動療法 ACTに基づいた慢性疼痛の治療プログラム。
  「人生において何が重要だと思いますか」と問いかけます。「痛みや苦しみを避けるために、自分が大切にしていることから遠ざかっていることではないですか」
 ・安全基地を強化する
  アメリカの真理学者ハリー・ハーロウ
  子ザルの飼育は困難を極めた。早く死んでしまうか、生き延びても生気に欠け、ぼんやり座り込んだまま体をゆすったり指を吸う行為を只繰り返すばかりでした。他の子ザルと一緒にしようとすると、強い拒否反応を起こしてしまいました。あるとき、床に敷いているある布にしがみついて離れない子ザルを見たハーロウは、布を巻きつけた人形を作ってみました。ほとんどの時間をその人形にしがみついて過ごすようになったのです。その後、人形を天井からつりさげて、子ザルが動くと人形も揺れるようにしてみたところ、子ザルは一段と元気になり、安定を増しました。犬と一緒に過ごさせると、さらに周囲とのかかわりが増え、情緒的な安定も改善したのです。

・愛着は相互的なもの
 愛情や世話を注ぐことで、世話を受けた人は、世話をしてくれた人に対して愛着をもつようになりますが、世話をした方も、相手の存在を大切に思うのです。逆に、相手のことを軽くあしらったり、いらだったり、不満ばかり感じているとき、相手も同じように感じ、あなたに心からの信頼を寄せなくなっていきます。

・安全基地を失わせているのは自分自身かもしれない。
 相手のできていないところやダメなところばかり言い立て、責めてしまう対応が安全基地を破壊する行為になります。自分が相手の安全基地になるように努力するのが一番近道なのです。

・「どうしてやってくれないの?」ではなく、「やってくれるとうれしいな」と、素直にお願いした方が、ずっと聞き入れてもらいやすいのです。

・賢明なやり方は、この人はこういう人だと割り切ることです。

・愛着の本性から考えて、われわれにとって重要なのは、それがロボットか人間かよりも、自分が求めたとき、それが相手をしてくれるかどうかということなのです。心理学者ハリー・ハーロウの実験がいみじくも示したように、不愛想な生身の母親よりも、愛想よく反応してくれ母親ロボットの方が、子どもにとってずっと好ましいのです。

・われわれにできる最善のことは、自分自身が自分の安全基地になるということかもしれません。そのためには、うまくいかないことで自分を責めないことも大事でしょう。人に求めすぎず、自分なりにやってみようとすることも大事でしょう。自分の心の中に、人の評価や思惑によって左右されない領域を育み、自分なりにやったことを肯定できるようになったとき、周りとの関係も安定したものになるに違いありません。そして、あなたが抱えている過敏で傷つきやすい心も、外の世界と上手にバランスがとれるようになっていることでしょう。

感想
二分法的認知(0か100か)でものごとは見ない方がよいので、HSPかそうでないかではなく、誰しもHSPの要素を持っていて、そのために自分が苦しんで日常生活に支障をきたしているかどうかが問題なのだと思います。
HSPは視点を変えると感覚がするどいので、芸術やあるいは科学の分野では誰も気づかない点をひらめいたりしますので、それは大きなメリットにもなります。

対処方法はHSPの人だけのものではなく、多くの人のヒントになるように思いました。

私は何かお願いする時、
「~していただけると助かります」
「~していただけるとありがたいです」
「~していただけると嬉しいです」
の言葉を使うように心がけています。


「iPS細胞 不可能を可能にした細胞」黒木登志夫著 ”iPSの広がる世界”

2018-02-26 00:45:22 | 本の紹介
・山中伸弥は大阪市立大医学部大学院の面接試験の時、薬理学については医学部学生時代の知識しか持っていなかった山中は、「僕は薬理のことは何も分かりません。でも研究がしたいんです。通してください」と声を張り上げて、やっと入学が許可されたという。この経験から、山中は、学生を採用する時には、成績よりも「やる気」を重視している。

・山中は、グラッドストーンに留学したとき、研究所長から「VW」の重要性を聞かされたという。それは、「Vision」と「Workhard」の頭文字であった。さらに、プレゼンテーションの重要性、論文の書き方についての講義も受けた。山中の論文を読んで感心するのは、簡潔で分かりやすい英文と流れるような論理構成である。

・2004年にはES細胞の遺伝子の中に、体細胞を初期化するような遺伝子があるかもしれないと予測した。大学院生の高橋和利は、まず練習として、二十四の遺伝子をひとまとめに、上記の初期化を検出できるマウスの細胞に感染させたところ、なんと、ES細胞と似た細胞ができてきた。体細胞を初期化する遺伝子は、二十四の候補のなかの二つかもしれないし、二十かもしれない。一般的にn個のなかのr個の組み合わせを求めるにはnCrという公式がある。その総数は1677万7215にも達する。実験を担当していた高橋は、スマートな方法を考え出した。二十四個から一つずつ除いたセットを作り、それをマウスの細胞に感染させたのである。もし、本当に必要な遺伝子が入っていなければ、初期化は起こらないはずである。あっという間に二十四個から四個に絞り込むことができた。

・ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンというもっとも権威のある臨床医学誌に発表された論文によると、ノーベル賞数はチョコレートの消費量とよく一致するという。二十二か国について、縦軸に人口1000万人あたりの全部門総受賞者数、横軸に国民一人あたりの年間チョコレート消費量を取ると、きれいない直線が得られる(相関係数、0.791)。受賞者数とチョコレート消費が一番多い国はスイスである。しかし、不思議なことに、スウェーデンは、チョコ消費量が少ないのに、受賞者が多い(スウェーデンを外すと、直線性の相関係数は0.862に上昇する)。このことは、ノーベル委員会が、意識して自国に受賞者を出している証拠だと、著者は主張している。このグラフから計算すると、チョコレート消費量を400g増やすと、受賞者が一人増えるという勘定になる。ネイチャー誌によると、ノーベル賞受賞者は、明らかにチョコレートを好む傾向があるという。

・iPS細胞の最大のメリットは、自分の細胞を初期化できることである。自分に移植しても、自己と認識されるので、拒否されることはない。一方、ES細胞はあり得ない。

・様々な取り組み(多くがiPS細胞を利用)
 ・骨髄移植
 ・火傷への表皮細胞移植
 ・細胞シート培養(火傷や角膜へ)
 ・拡張型心筋症
 ・加齢黄斑変性
 ・GVHD(骨髄移植後の病気対応)
 ・パーキンソン病
 ・骨髄損傷
 ・1型糖尿病
 ・血小板輸血
 ・心筋梗塞
 ・脳梗塞
 ・鎌状赤血球貧血症
 ・軟骨損傷
 ・ブタの体のなかに膵臓を作る

感想
iPSのことがよくわかる本でした。
多くの研究者がさまざまな分野でiPS細胞の活用を研究されていることがよくわかりました。

それにしても研究者間の競争は熾烈なんだと思いました。