https://news.yahoo.co.jp/articles/09db767257f03fecb9343f9f0a5da52020cc2d25 3/31(木) 0:38ロイター
3月30日、米当局者はロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の進捗状況や欧米の制裁措置による経済へのダメージを巡り、側近から誤った情報を伝えられている可能性があることが機密情報で示されていると述べた。写真は2018年8月、ワシントンのロシア大使館で(2022年 ロイター/Brian Snyder)
[ワシントン 30日 ロイター] - 米ホワイトハウスや欧州当局者は30日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の戦況や欧米の制裁措置による経済へのダメージを巡り、側近から誤った情報を伝えられている可能性があるという情報を明らかにした。
ホワイトハウスのベディングフィールド報道官は「プーチン大統領が軍に惑わされたと感じ、軍指導部との摩擦につながっているという情報を入手している」とし、「プーチン大統領の側近は真実を伝えるのを恐れており、ロシア軍の侵攻がいかにうまくいっていないか、欧米の制裁措置でロシア経済がいかに打撃を受けているかについて、誤った情報を伝えられているとわれわれは確信している」と語った。
この情報が「ロシアの戦略的な誤り」を示しているとも述べた。
米高官は、米政府による情報の共有がプーチン大統領の戦略を複雑にする可能性があると指摘。「この情報が有益となる可能性がある。プーチン大統領は誰を信頼すべきか考え直す可能性がある」と述べた。
ロシア大統領府、および駐米ワシントンのロシア大使館からコメントは得られていない。
欧州の上級外交官は、米国の分析は欧州の見解と一致しているとし、「プーチン大統領は実際の状況よりも事が順調に進んでいると考えていたようだ。この問題は『イエスマン』に囲まれ、長テーブルの端に座っていることに起因しているのだろう」という見方を示した。
欧州外交筋によると、ウクライナ侵攻前、ロシアの徴集兵は軍事演習に参加すると伝えられると同時に任務を拡大する文書への署名を義務付けられたという。外交筋は、現時点でロシア軍の反乱を助長するような兆候は見られないとしつつも、状況は「予測不可能」とした。
感想;
いかに優秀であっても、間違った情報を基に判断すると間違います。
いかに正しい情報を入手するかが、優秀はリーダーの努めるところです。
イエスマンだけ側近に集める。
自分に意見する人を遠ざける。
愚鈍なリーダーのやることです。
日本のリーダーにも、意見する人を左遷したり、委員への登用を拒否したりしました。
愚鈍なトップを選んだ被害者は国民です。
まさに今、ウクライナ国民だけでなくロシアの国民も影響を受けつつあるのではないでしょうか。
そんなリーダーを選んだ国民が愚鈍だったとなるのですが。
「人生の教養が身につく名言集」出口治明著
中国・唐の時代、第2代皇帝・太宗(李世民)に仕えた名臣に魏徴という人がいます。彼はもともと、太宗の父である唐の初代皇帝・高祖の長男、皇太子(李建成)の教育係でした。
ところが、この皇太子はおっとりしていて、皇帝になるにはどうも頼りない人物。一方、その弟である李世民は野望も能力も兄をしのぐものがありました。
そのことを十分に承知していた魏徴は、毎日のように皇太子に対して、「今のうちに弟を殺しなさい。さもないとあなたが殺されます」と助言し続けます。しかし、李建成は行動に移せない。案の定、「玄武門の変」(626年)で弟・李世民によって殺害されてしまいます。
その後、李世民は太宗として即位。そうなると、魏徴は罪人となります。兄の李建成の側近であり、しかも、李世民を殺せと言い続けたのですから。
彼は、太宗の前に引き立てられます。
太宗は魏徴に対して問います。
「私の兄に、私を殺せと毎日言い続けたのは、お前か」
魏徴はこう答えました。
「あなたのお兄さんはアホな人でした。私はこうなることがわかっていたから、早くあなたを殺せと言い続けたのです。あなたのお兄さんがもっとものわかりがよく、私の助言を実行してくれていれば、私はこのように罪人にならず、首を切られることもありませんでした。楽しい人生を送れたはずです。
あなたのお兄さんが愚かで、私の言うことを聞かなかったばかりに、私は今殺されようとしているのです」
ところが魏徴は殺されませんでした。
太宗は、
「お前は今後、俺のそばを片時も離れず、俺の悪口を言い続けてくれ」
と言って、彼を自分の参謀にするのです。
そして魏徴が死んだとき、それを嘆いて太宗はこう言います。
「人を鏡としてはじめて、自分の行為が当を得ているかどうかわかるものだが、私は鏡とする人物を失った。もう二度と自分の本当の姿を見ることはできないのだ」
3月30日、米当局者はロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の進捗状況や欧米の制裁措置による経済へのダメージを巡り、側近から誤った情報を伝えられている可能性があることが機密情報で示されていると述べた。写真は2018年8月、ワシントンのロシア大使館で(2022年 ロイター/Brian Snyder)
[ワシントン 30日 ロイター] - 米ホワイトハウスや欧州当局者は30日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の戦況や欧米の制裁措置による経済へのダメージを巡り、側近から誤った情報を伝えられている可能性があるという情報を明らかにした。
ホワイトハウスのベディングフィールド報道官は「プーチン大統領が軍に惑わされたと感じ、軍指導部との摩擦につながっているという情報を入手している」とし、「プーチン大統領の側近は真実を伝えるのを恐れており、ロシア軍の侵攻がいかにうまくいっていないか、欧米の制裁措置でロシア経済がいかに打撃を受けているかについて、誤った情報を伝えられているとわれわれは確信している」と語った。
この情報が「ロシアの戦略的な誤り」を示しているとも述べた。
米高官は、米政府による情報の共有がプーチン大統領の戦略を複雑にする可能性があると指摘。「この情報が有益となる可能性がある。プーチン大統領は誰を信頼すべきか考え直す可能性がある」と述べた。
ロシア大統領府、および駐米ワシントンのロシア大使館からコメントは得られていない。
欧州の上級外交官は、米国の分析は欧州の見解と一致しているとし、「プーチン大統領は実際の状況よりも事が順調に進んでいると考えていたようだ。この問題は『イエスマン』に囲まれ、長テーブルの端に座っていることに起因しているのだろう」という見方を示した。
欧州外交筋によると、ウクライナ侵攻前、ロシアの徴集兵は軍事演習に参加すると伝えられると同時に任務を拡大する文書への署名を義務付けられたという。外交筋は、現時点でロシア軍の反乱を助長するような兆候は見られないとしつつも、状況は「予測不可能」とした。
感想;
いかに優秀であっても、間違った情報を基に判断すると間違います。
いかに正しい情報を入手するかが、優秀はリーダーの努めるところです。
イエスマンだけ側近に集める。
自分に意見する人を遠ざける。
愚鈍なリーダーのやることです。
日本のリーダーにも、意見する人を左遷したり、委員への登用を拒否したりしました。
愚鈍なトップを選んだ被害者は国民です。
まさに今、ウクライナ国民だけでなくロシアの国民も影響を受けつつあるのではないでしょうか。
そんなリーダーを選んだ国民が愚鈍だったとなるのですが。
「人生の教養が身につく名言集」出口治明著
中国・唐の時代、第2代皇帝・太宗(李世民)に仕えた名臣に魏徴という人がいます。彼はもともと、太宗の父である唐の初代皇帝・高祖の長男、皇太子(李建成)の教育係でした。
ところが、この皇太子はおっとりしていて、皇帝になるにはどうも頼りない人物。一方、その弟である李世民は野望も能力も兄をしのぐものがありました。
そのことを十分に承知していた魏徴は、毎日のように皇太子に対して、「今のうちに弟を殺しなさい。さもないとあなたが殺されます」と助言し続けます。しかし、李建成は行動に移せない。案の定、「玄武門の変」(626年)で弟・李世民によって殺害されてしまいます。
その後、李世民は太宗として即位。そうなると、魏徴は罪人となります。兄の李建成の側近であり、しかも、李世民を殺せと言い続けたのですから。
彼は、太宗の前に引き立てられます。
太宗は魏徴に対して問います。
「私の兄に、私を殺せと毎日言い続けたのは、お前か」
魏徴はこう答えました。
「あなたのお兄さんはアホな人でした。私はこうなることがわかっていたから、早くあなたを殺せと言い続けたのです。あなたのお兄さんがもっとものわかりがよく、私の助言を実行してくれていれば、私はこのように罪人にならず、首を切られることもありませんでした。楽しい人生を送れたはずです。
あなたのお兄さんが愚かで、私の言うことを聞かなかったばかりに、私は今殺されようとしているのです」
ところが魏徴は殺されませんでした。
太宗は、
「お前は今後、俺のそばを片時も離れず、俺の悪口を言い続けてくれ」
と言って、彼を自分の参謀にするのです。
そして魏徴が死んだとき、それを嘆いて太宗はこう言います。
「人を鏡としてはじめて、自分の行為が当を得ているかどうかわかるものだが、私は鏡とする人物を失った。もう二度と自分の本当の姿を見ることはできないのだ」