英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

五輪雑感 ~五輪パレードについて~

2012-08-16 19:32:01 | スポーツ
五輪パレード、メダリスト全員参加へ 銀座で20日開催だそうです。

 メダル獲得は、個人が味わい喜ぶもの。
 それに、放っておいても、周囲が讃える。
 なのに、「メダル獲得がすべて」というイベントを、オリンピック精神を尊ぶべき日本オリンピック委員会(JOC)が、なぜ主催するのだろう?

 JOC幹部は「世論の盛り上がりを受け、応援に感謝する意味で企画した。2020年東京五輪招致の機運盛り上げにもつなげたい」と話しているというが、メダリストに限定するのは変だ。
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五輪雑感 ~バレーボール中継について~

2012-08-16 19:25:28 | スポーツ
 日本の中継を、「ジャニーズは要らない」「場内放送があまりにホーム色(日本を応援)が強くて不公平」「日本戦しか中継しない」などと、散々文句を言ってきましたが、今回はロンドン五輪のバレーボールの中継についてです。

①画面が小さい
 もちろん、テレビ画面そのものが小さくなるわけでなく、データ放送のように画面が分割されるというわけでもない。コート面を側面から映すメーン画面が小さい。
 高校バレーのように遠いところからコートを捉えている感じだ(高校バレーは会場に3面ほどコートを設営する)。コート全面を映すので、選手の動きやボールの動きを補足しやすいが、ひとりひとりが小さいので、選手の判別がしにくく、迫力がない。(私は荒木と大友の判別が大変だった)会場のカメラ設営の都合か、技術的な問題なのだろうか?
 ワールドグランプリの中継を確認すると、サーバーのアップ画像から、コートの半分が映る程度まで引いていく。そして、サーブされたボールを捉えながら、更にコートの3分の2が映るまで引いていき、プレーを追っていく。
 国際画像の中継班はバレーボールに慣れておらず、そこまでのカメラワークは難しいのかもしれない。

②実況が不親切
 画面が小さいので、実況が補って欲しかったが、落ち着き過ぎていて細かい実況を省く。プレーする選手の名を呼ばずに、「バックアタック!」「拾う(レシーブ)」「ブロック」「決めた!」と言われても、それは観ていても分かるので、プレーヤーの名を省かないで欲しい。(すべて省くわけではなかったが、ストレスを感じた)

③「ブレイク」という用語
 今回の実況で「ブレイク」という用語が多用された。「ブレイク」という用語は、テニスで「サービスブレイク」という使われ方をする。テニスの場合、サーブ側が有利なので、レシーブ側がゲームを取ると、均衡を破るという意味で「ブレイク」と表現される。
 バレーボールの場合は、テニスと逆でサーブ側が不利である。そこで、サーブ側がポイントを取ると「ブレイク」と表現されるらしい。私の勉強不足なのか、耳慣れない表現だったので、違和感(抵抗)を感じた。

④ラリーが好き、レシーブが好き
 バレーの醍醐味のひとつに、ラリーがある。好レシーブで繋ぎ相手コートに返ると観客も盛り上がる。ロンドンの観客は特にラリーが好きらしく、ラリーが続くとひときわ歓声が大きくなる。
 そのせいか、中継のリプレーもレシーブシーンが多い。しかし、やはりスパイクやブロックがビシッと決まる迫力が一番の魅力であるし、ポイントの行方を見極めたい。

⑤鬱陶しくないのが良い
 会場や中継に余計な装飾がなく、プレーを純粋に楽しめる。
 男子の試合は、純粋に迫力満点。男女とも準々決勝すべての試合が観たかった。
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五輪雑感 ~体操 男子個人総合~

2012-08-16 00:54:40 | スポーツ
 私は、基本的には一番強い者がチャンピオン(金メダリスト)になって欲しいと思っている。(「つまらない」と言われれば、「そうですね」と答えるしかありませんね)

 体操競技は古くから関心があり、過去の個人総合における名選手(加藤澤男、笠松茂、具志堅幸司、冨田洋之選手他多数)が次々に思い浮かぶが、内村選手は別格の感がある。何しろ、世界選手権3連覇、特に昨年の強さは他の選手とは抜きんでており、別次元のものを感じた。
 この時、「来年の五輪で彼が個人総合を取れなかったら、嘘である(この世に神様はいない)」と彼の実力を絶対視すると同時に、悲観的な心配をしたものだった。
 とにかく、この五輪で、いくつ番狂わせがあっても文句は言わないが、彼だけには番狂わせが起こらないで欲しいと思った。あと、別の意味で女子柔道の福見選手も金メダルを取って欲しかった。

 何が起こるか分からない五輪で、特に失敗の芽がそこらじゅうにある体操競技は危険がいっぱい。でも、彼の実力ならば、失敗は考えにくいし、一度の大過失なら大勢に影響はないだろう。それどころか、2度失敗を犯しても、金メダルの可能性は高い。
 しかし、彼の調子がこれほどおかしくなっていたのは想定外であった。本人や関係者は一言も漏らさないが、彼のほほのこけ方や顔色の悪さは、体調不良を疑わせるに十分なものだった。なので、失敗の危険性は高いし、技の切れや正確さも不安が大きい。団体戦の予選や決勝での演技は、不安を増大させた。
 彼の不調の原因が、怪我などの長期的なものではなく、風邪や食あたりなどの短期的なものであることを願って、個人総合の決勝を待った。

 団体戦の予選が個人総合の予選を兼ねていたので、不調だった内村選手は第1組に入れず、いつもとは違うあん馬から演技が始まる。
 あん馬と言えば、団体戦で大崩れした種目。いきなりプレッシャーがかかる。しかし、体力が残っている1種目目なので、集中して演技をすれば却って失敗が起きないとも言える。
 一瞬ぐらつき、冷や冷やしたところがあったが、無事演技をこなし、15.066の高得点を記録した。疑心暗鬼で内村選手の演技を観たため、冷や冷やものだったが、結果が出てからのリプレイを観ると高レベルの演技と感じた。
 15.066は低く感じたが、地味に難しいあん馬としては高い得点で、実際、競争相手となる第1グループの選手たちは、2種目目のあん馬でミスが相次ぎ、低得点が続いた。結果的には、あん馬の結果が個人総合の行方を大きく左右した。
 内村選手はつり輪15.333、跳馬16.266、平行棒15.325、鉄棒15.600、床15.100と着実に得点を上げた。特に跳馬でシューフェルトを完璧に決め、実施点(E得点)が9.666はその素晴らしさを物語る。この演技によって、今までのうっ憤を晴らし、金メダルへの道筋がくっきりと見えてきた。
 あん馬で不振だったライバルたちは、士気が下がったり焦りを生じたりして、演技に安定感を書き、得点が伸びない。
 跳馬を終えた時点で、大過失さえなければ大丈夫という状況になり、平行棒や鉄棒で若干難易度を落とす安全運転に切り替えた。これは、金メダルの重みを感じての選択なのか?それとも体調不良によるものなのだろうか?
 結局、終わってみれば、2位のマルセル・グエン(ミューエン)(ドイツ)91.031に大差を付ける92.690で優勝。3位はダネル・レイバ(米国)で90.698だった。

 怪我の山室選手に代わって出場した田中(兄)は6位だった。4種目目までは内村選手に僅差の2位と大健闘。
 5種目目の床で尻もちをつき14.166、最終種目のあん馬で落下し13.433と失速。

 こんなこと言うべきではないと思うし、もの凄く了見の狭い考えなのだが、本音を言うと、4種目終了時、内村選手と競っていた局面で、
「昨年の世界選手権や今回の五輪で思いっきり足を引っ張った田中選手が、個人総合で内村選手の金メダルを妨害阻止するのは勘弁して欲しい。いや、内村選手が金メダルを取って、田中選手が銀か銅のメダルを取ったとしても、あれだけ団体戦で貢献できなかった彼が、個人総合でメダルを取り脚光を浴びるのは釈然としないなあ」
 はい、相当醜い考えです。
 もともと、彼の綺麗な演技は好きなのですよ。


 とにかく、内村選手が個人総合で金メダルを取ってよかった。本当にうれしい。もし彼が金メダルを逃していたら、この五輪、暗い気持ちで見ていなければならなかった。

 個人総合に挑む選手は減ってきている。団体戦重視のチームの事情や得意種目でメダルを狙ったほうが合理的という考えもあるのかもしれない。とにかく、高難度の技が要求される現代体操において、6種目すべて質の高い演技をするのは困難な状況になっている。
 団体予選は各種目4人と減少したことも大きな要因だ。以前の6人や5人出場というシステムならその5人(6人)の中に食い込むのは可能だが、4人というとかなり難しい。
 できれば、予選参加の枠を多くして、個人総合の価値を高めて欲しい。
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