「真実は明らかにすべきだ。知るべきだ」
「真実を明らかにしない方がいい場合もある。知ることで不幸になることもある」
真実をすべて明らかにできるとは限らない。不可能である。ならば、無理に明らかにしない真実があっていいんじゃないか………真実を知って不幸になるより、知らずに平穏に過ごすほうが良い。
そういう事例が
「第3話」であり、今回だった。
若い女性が転落死した。足から落下したので自殺と見られたが、落下の途中で手すりを掴んだため、足から地面に衝突したことが判明。ドラマでは触れなかったが、靴が先に落下してきたことにも合致する。
真相は一人の男性を巡って姉妹が揉め、はずみで姉が妹を突き落としたのだった。
両親は、次女の命を失ったうえ、その命を奪ったのが長女だったということを知り、不幸のどん底に叩き落されたのだった。
「何も知りたくなかった」と嘆く。私がその立場だったら、そう思うかもしれない。しかし、真相を知らずにいるというのも嫌だとも思う。
「娘に会うことよりも男を選び死に至った」という真央の母の死の真相。真央を思い印田は「不詳の死」としたのだった。
母の夏子は天才だったが淫乱だった……
真央を生んですぐ、真央を交番の前に捨てたのは、真央がいなければ自分を捨てた男が戻ってくると考えたから。身勝手な女だった。
真央は「悲しい真実だが、知ることができて良かった。今後も真実を明らかにしていきたい」(意訳)と印田に告げる。
【些細な突っ込み・疑問】
①「母の遺体写真を見してください」「見してください」
……「見せてください」ではなく「見してください」と2度の台詞。気になった。
②もっと早く母の死の真相に迫ることができたはず。
遺体写真(S字状の裂創)を見て分かる真相だった。今回の事件で、「落下の途中にバウンドした結果、頭から地面に落ちた」という発想ができたという意味はあったが。
③真央の母の死の真相は順当過ぎた。
④今回の転落死については、遺書めいたメールがあったとしても、
「監視カメラのチェックぐらいは事件発覚時点でチェックしろ」と言いたい
⑤泉澤部長の東大復帰云々は必要なかった。もう少し、過去に印田と付き合っていたのなら味のあるキャラにしてほしかった。
【ストーリー】番組サイトより
屋敷(佐々木蔵之介)が印田(真矢みき)に、真央(武井咲)が日本に帰ってきた理由を「あんたの嘘を暴くためや」と語っているさなか、真央も2人の近くまで来ていた。その脳裏に浮かぶのは、母・夏子(霧島れいか)と会う約束をした8年前のこと。初めて会った母の死顔…。その検案を担当したのが印田だった。真央は決意を秘めた表情で、「母の転落死は、私が必ず解明します」と2人に告げるのだった。
その頃、とあるビルから若い女性が転落死する事件が発生。目撃者の証言や、『もう死にたい』という携帯メールの履歴から、自殺と思われた。それでも真央は、「正しい死因を解明するのが監察医の仕事です」と譲らず、遺体は監察医務院に搬送される。改めて遺体を調べた結果、女性は何者かに突き落とされた可能性が浮上してくる。その検案のさなか、母と同じ転落死にこだわっている様子の真央と、そんな真央にいら立ちを隠せない印田が衝突。そこで真央は、屋敷一郎(佐々木蔵之介)にある取引を持ちかける…。果たして、印田と真央の母の死にどんなかかわりがあるのか!? 死刑囚・小杉(橋爪功)との関係は? 真央はついに最後の真実と向き合うことになる!